無垢フローリングと複合フローリングの違いはご存知でしょうか。

名前は聞いたことがあるけど、どんな違いがあるのかよくわからないという方もいるでしょう。

本記事では、無垢フローリングと複合フローリングの特徴や、フローリングの選び方について解説しています。マイホームにどのフローリングを選ぶか悩んでいる方は、ぜひ参考にしてみてください。

フローリングの種類

フローリングイメージ

まずは、フローリングの種類について解説していきます。

フローリングには、無垢フローリング・複合フローリングがありますが、さらに複合フローリングは挽き板・突き板・シートなどの種類がわかれています。

それぞれに特徴があるので、その特徴について見ていきましょう。

無垢フローリング

まず、無垢フローリングとは、天然木を100%使ったフローリングのことです。

複数の木材を貼り合わせて作られた集成材とは違い、自然そのままの状態でできています。

木の種類によって質感や色合いなどが異なり、木本来の温もりが感じられます。

複合フローリング

複合フローリングは、複数の板を接着剤で貼り合わせて作られたフローリングのことです。

表面には天然木の薄板やシートが貼り付けられています。

複合フローリングの表面に使われる化粧材は、挽き板・突き板・シートの3種類があります。

挽き板は、木材を2〜3mmほどの厚みに挽いた板で、無垢のフローリングに近い質感を味わうことが可能です。

突き板は、木材を0.2〜1mm程度の薄さにスライスした板を表面に貼っており、コストを抑えながら木材の風合いを楽しめるようになっています。

シートは、樹脂に木目模様をプリントしたものです。木の質感は感じられませんが、お手入れがしやすい特徴があります。


無垢フローリングのメリット・デメリット

フローリングイメージ

無垢フローリングと複合フローリングに違いがあることがわかりました。

ここからは、それぞれのフローリングのメリット・デメリットを見ていきましょう。

メリット

無垢フローリングのメリットには以下のような点があります。

  • 調湿機能がある

  • 木の風合い・質感を楽しめる

  • 経年変化を楽しみながら暮らせる

  • 耐用年数が30年で複合フローリングよりも長い

  • 高級感がある見た目になる

調湿機能があることで、ダニやカビが発生しにくくなり、一年中快適な湿度で過ごすことが可能です。

また、100%天然木でできているので、木の風合いや質感を楽しめて、素足でも過ごしやすいという点もあります。

無垢フローリングは年月が経過するごとに、見た目の風合いや色味が変わってくるのでその経年変化を楽しめる点もメリットの1つです。

デメリット

続いて無垢フローリングのデメリットです。

  • 費用が高くなりやすい

  • 定期的なメンテナンスをしなければならない

  • 伸縮するため、隙間が発生することがある

  • 水に弱くて変形しやすい

  • 傷つきやすい

無垢フローリングは、天然木100%でできていることもあり複合フローリングよりも高価であることが多いです。また、定期的にワックスを塗るなどのメンテナンスもしなければならず、お手入れが大変という面もあるのです。

調湿効果のある無垢のフローリングですが、湿度によって木が伸縮し、フローリングに隙間が発生することがあります。隙間に汚れや埃が溜まりやすくなります。

また、複合フローリングよりも柔らかいため、物を落とすと傷がついてしまうこともある点はデメリットです。

ただ、物を落としてできた傷であれば、蒸しタオルで傷を覆うことで目立たなくさせることができます。無垢材は水を吸収して膨らむため、この性質を利用することで傷の修復をすることも可能です。

複合フローリングのメリット・デメリット

複合フローリングイメージ

続いて、複合フローリングのメリット・デメリットについて解説していきます。

メリット

複合フローリングには以下のようなメリットがあります。

  • 無垢フローリングよりも安く購入できる

  • 種類が豊富

  • 施工がしやすい

  • 反りや割れが生じにくい

  • メンテナンスが簡単

  • 傷つきにくい

複合フローリングは、無垢フローリングよりも安く購入できます。また、安価なものから機能性に優れた高価なものまで種類が豊富なので、予算に合わせて選ぶことが可能です。

工場で作られているため品質や仕上がりが均一で施工がしやすいという特徴もあります。

無垢フローリングは、年月が経過すると反りや割れが生じることがありますが、複合フローリングは反りや割れにくいです。

物を落としても傷がつきにくいため、小さい子供やペットのいる家庭でも気になりません。

お手入れも簡単で、液体などをこぼしてもさっと拭き取るだけで掃除が完了します。

デメリット

続いて、デメリットには以下のような点があります。

  • 耐用年数が短く、年数を超えると軋み・ひび割れが発生することがある

  • 無垢よりも安っぽい印象になる可能性がある

  • 強い衝撃で傷ついて剥がれる可能性がある

複合フローリングの耐用年数は10〜20年程度で、30年以上使える無垢のフローリングよりも耐久性があまりありません。

耐用年数を超えると、軋みやひび割れが発生したりすることもあります。劣化を放置しておくと怪我の危険性も出てくるため、フローリングの交換や修繕などで対処しなければなりません。

無垢よりも安っぽく見えてしまうため、見た目に高級感を持たせたい方には無垢フローリングの方が向いているでしょう。

また、強い衝撃があると傷ついてフローリングが剥がれてしまうこともあります。一度傷ついたフローリングは元に戻せず、張替えか修復をしなければなりません。


フローリングの選び方

フローリングの選び方

ここからは、フローリングの選び方について解説していきます。

好みのテイストを考えて選ぶ

床材は広い面積を占めるため、空間の雰囲気に大きく影響します。

そのため、まずはその空間をどんなテイストにしたいのかを考えましょう。

SNSや工務店・ハウスメーカーの施工事例などを参考にしてみるのも良いでしょう。

例えば、ナチュラルテイストにしたいなら、オークなどの明るい色のフローリングが良いでしょう。シックで高級感を演出したいなら、ウォールナットなどの濃い色のフローリングがおすすめです。

このように、自分が目指すテイストが決まっていると自然とどんな色のフローリングを選べば良いのかも決まってきます。

どんな生活スタイルにしたいか考える

次にどんな生活スタイルにしたいかを考えましょう。

例えば、子育て世帯や共働き世帯ならメンテナンスの手間がかからない複合フローリングの方が良いでしょう。普段から裸足で過ごしたい方なら、質感の良い無垢フローリングが良いかもしれませんね。

また、無垢フローリングは柔らかいので、小さい子供やペットが転倒しても怪我のリスクを抑えられるというメリットがあります。

ただ、細かい傷が付きやすいため、できるだけ傷がつかないようにしたいなら複合フローリングがおすすめです。

このように、自分がどんな生活スタイルを希望しているのかによって選ぶフローリングが変わってきます。

機能性・メンテナンス性を考える

洗面所やトイレなどの水回りには、水に弱いフローリングは向いていません。

クッションフロアなど部屋に合わせて適切なフローリングを選ぶ必要があります。

また、無垢フローリングを選ぶ場合は、住み始めてからのメンテナンスができるかどうかも考えましょう。

基本的にはワックスを1年に1回塗布することが多いです。

ただ、その時に家具を動かしたり、塗布したワックスが乾くまで部屋が使えないなど不便も出てくるため、その点も問題ないかをしっかりと検討しましょう。


無垢フローリングがおすすめの人

無垢フローリングが向いている人は、以下のような人です。

  • 天然木の質感や風合いを味わいたい人

  • 素足のまま過ごしたい人

  • 経年変化を楽しみたい人

無垢フローリングはコストがかかりますが、天然木の質感や風合いを長い年月楽しめます。

質感も柔らかく、ほんのり温もりも感じられるため素足でも過ごしやすいのが特徴です。

年月の経過とともにその見た目も変わってくるので、その経年変化を楽しみたい方にもおすすめです。

調湿効果も期待できるので、リビングや寝室に使うことでより快適な空間を作ることができます。


複合フローリングがおすすめの人

複合フローリングに向いている人は、以下のような特徴に当てはまる人です。

  • 費用を抑えたい人

  • お手入れがしやすい床材にしたい人

  • 床暖房を取り入れたい人

複合フローリングは、無垢フローリングよりも初期費用が安いため、費用を抑えたい人にはおすすめです。

また、水にも強く、小さな衝撃であれば傷もつきにくいので小さい子供やペットのいるご家庭にも良いでしょう。

定期的なメンテナンスも必要なく、食べ物や液体をこぼしてもさっと拭き取って掃除が完了するので使いやすいという特徴もあります。

床暖房を取り入れたい場合、無垢フローリングでは床暖房を採用できないため、複合フローリングを採用しましょう。

リビングや廊下、子供部屋などに床暖房を取り入れれば、冬は足元がひんやりせずに快適に過ごせます。


まとめ


木材チップイメーシ

無垢フローリングと複合フローリングの違い、フローリングの選び方について解説しました。

フローリングは、選ぶもので質感や見た目、機能面も全く異なります。

フローリングにどんな点を求めるかによって選ぶ商品も変わってくるため、まずは自分がどんな生活をしたいか、どんな雰囲気の空間が好きかを考えてみましょう。

これまで解説したことも参考に、理想のフローリングを選んでみてください。