リノベーションの計画は胸がおどりますが、実際の問題になると厳しい現実が見えて来ます。資金の問題、仕様の問題、様々な問題があることでしょう。

そのハードルを超えるために必要なのが「準備」です。準備をしっかりとすれば、資金にしろ仕様にしろ、乗り越えやすくなります。

では、実際にはどのような準備が必要なのでしょうか。

そこで、ここではリノベーションに必要となる準備を取り上げて解説します。

資金計画

資金計画 イメージ

まずは必要なのは資金計画です。

資金計画が甘いと予算オーバーになってしまいます。

様々な角度から、入念に立てることが大切です。 

予算

まずは予算です。

手元にどれくらいの購入に充てられる資金があるかチェックしましょう。

この時に大切なのが「余裕を見ること」です。

あまりにもギリギリに立ててしまうと、ローンが苦しくなってしまい。その後の生活が苦しくなることもあります。

ローンの調査

リノベーションにローンを利用するのであれば、ローンについての研究もすべきです。

金利の種類、返済期間などを複数の金融機関を比較しましょう。

なお、ローンの検討にはシミュレーションが便利です。自己資金や物件購入費用、そして借入期間を入力すれば、毎月の返済額などが自動的に計算されます。

補助金の確認

リノベーションには補助金が使える場合があります。

特に省エネやバリアフリーに関係する補助金は利用価値が高いです。自治体に確認をしましょう。

 

業者選定

業者選定も非常に大切です。

良くない業者に当たってしまうと、仕上がりが悪いばかりか費用も高くなり得ます。

可能な限り良質の業者を選ばなくてはいけません。

では、どのような点に気を付けるべきでしょうか。

技術力

リノベーションには高いレベルの技術力が要求されます。と言うのも、リノベーションには外見の仕上がり具合だけでなく、耐久性をはじめとする要求性能があり、その性能を引き出さなければいけないからです。

仮に技術力が不十分であるならば、その設備の機能を出せないどころか有害にさえなり得ます。

例えば、部材の外壁部分の防水処理が不十分であれば、外壁の内部に雨水が入り込んで内部部材にダメージを与えてしまうでしょう。

しかし、技術力が十分であれば、内部への水の侵入はありません。部材は長持ちするのです。

見積もりの比較

見積りの比較も必要です。

リノベーションは複数の業者から相見積もりを取って比較しなければいけません。

この理由は次の2点にあります。 

  • 最安値の確認

  • 適正価格の確認

最安値の確認は言うまでもないとして、重要なのが適正価格の確認です。リノベーションには工事の適正価格があるのです。

仮に、工事の適正価格よりも大きく安い業者があれば注意をするべきでしょう。安い見積りで釣ろうとする悪質な業者であり得るからです。

最安値はあくまでも適正価格の範囲の中での最安値と考えましょう。 

アフターサービスの確認

業者選びにはアフターサービスの確認も重要です。

アフターサービスを確認する場合には、サービス内容と範囲、そしてサービスの適用期間を確認しましょう。

 

物件探し

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リノベーションをするための住宅を既に持っている場合は別として、リノベーション前の中古物件を購入しなければいけません。             

では、どのような点が物件探しで重要なのでしょうか。

地域

どの地域の物件を探すことは非常に大切です。

これは地価が地域によって変わるためです。例えば、駅から遠い地域と近い地域では地価が大きく違います。また、閑静な住宅街と治安が良くない地域では土地の価値も違って来ることでしょう。

また、地価が高ければ売却をする上で有利なケースもありますし、次世代に遺す上でも有利な場合が多いです。

ただし、地域によって固定資産税も変わります。良い土地は税金も高いので、資金の出入りをトータル的に考えて決めるべきでしょう。

立地条件

立地条件も物件購入の上で大切です。

立地条件は土地の資産価値だけでなく、暮らし心地にも大きく関係するからです。

例えば、日当たりの良い場所と良くない場所を比較するならば、日当たりの良い土地の方が住み心地は良いです。

また、最近は大雨の被害が深刻化しているので、土地の高低差も検討が必要となるでしょう。

他にも、整形地か非整形地かの違いがあります。

いずれも売買にも住み心地にも関係する要因。立地条件の検討は大切なのです。

建物の現況

物件の現況の確認も必要です。

中古住宅の状況は築年数が1つの目安となりますが、環境条件によって老朽化のスピードが異なります。そのため、実際に目で見なければ分からない点も多く、現地確認が非常に重要となります。

しかし、建物の状況はなかなか分かるものではありません。屋根裏や床下を走っている部材の状況や、床や壁の傾き具合は素人の目では判別が難しいのです。

そんな場合にはホームインスペクションが役立ちます。有料にはなりますが、第三者の立場から建物を診断してくれます。現況の把握に役立つことでしょう。

 

どのようなリノベーションにするか検討する

どのようなリノベーションにするかの検討も必要です。

リノベーションのプランニングは業者が行うでしょうが、施主がノータッチというのは良くありません。仕様について、しっかりと相談することが必要です。

リノベーション後のイメージの確認

リノベーションは設備や資材を決めることも大切なのですが、それと同様に施工後のイメージの確認も重要です。

個々の部分の改装では分かりにくい仕様が、トータルでイメージを作ると不具合点が分かる場合があるからです。

図面やサンプルの確認だけでなく、CGなどでの確認も必要となるでしょう。

仕様の検討

どのような設備を設置するかも決めなければいけません。設備の仕様と予算を確認して設置することとなります。

この時に重要となるのが住宅設備と資材の知識です。設備のメリット・デメリット、グレードなど、情報収集が良い家づくりのカギとなります。

なお、仕様を確認するとともにメンテナンス方法をチェックすべきでしょう。


その他

その他に必要なことを挙げてみましょう。

仮住まい探し

リノベーションの工期が長く掛かる場合には、仮住まいが必要になることもあります。

しかし、仮住まいは賃借の条件が一般の不動産と違うことから、探すのに意外に苦労するかも知れません。

また、マンスリーマンションなどの利用も費用が掛かります。リンベーションを決めたならば、早い内から取り掛かるべきでしょう。

引越準備

引越準備も必要です。

荷物をまとめるだけでなく、引越業者の手配も必要となるでしょう。不用品の処分も必要かも知れません。

いずれにせよ、引越すにしても費用と時間が掛かります。スケジュールと費用を見ておきましょう。

ちなみに、引越し業者によって運送料金が違います。複数の業者から相見積もりを取って比較して決めましょう。

近所への挨拶

近所への挨拶も欠かせません。

挨拶で忘れがちなのは工期や工事の時間帯の説明。着工と竣工のスケジュールとともに、作業時間が朝の何時から夕方の何時まで掛かるかに関してもアナウンスをしておきましょう。

 

まとめ

リノベーションの準備について解説しました。

必要となる準備が意外に多いと感じた人も居るのではないでしょうか。また、予算が必要以上に掛かりそうな点でため息が出た人も居ることでしょう。現実の厳しさを改めて味わった人も居るかもしれません。

ともかくとして、リノベーションには様々な準備が必要です。業者との打ち合わせをスムーズに進めるためにも、しっかりと準備をしておきましょう。