リフォームやリノベーションの費用は、工事の内容によりますが、数十万円から1000万円を超えるような金額になることもあります。まとまった額の資金が必要になるので、ローンを組むことも多くあります。

リフォーム・リノベーションでよく利用されるローンは主に2種類あります。一つは、リフォーム・リノベーションの費用のための「リフォームローン」、もう一つは、住宅購入費用とリフォーム費用を一体化する「セットローン」です。

今回は、この二つのローンの特徴を紹介した後、それぞれのローンがどのようなリフォーム・リノベーションに向いているのか、ポイントをまとめます。

リフォーム・リノベーションの費用の支払いにローンの利用を検討しているならば、今回の内容を参考にしてみてください。

リフォームローンはリフォーム費用を分割払いに

リフォーム・リノベーションの費用に使えるローンの一つ目は「リフォームローン」と呼ばれるものです。

リフォームローンとは、住宅改修の費用の支払いに対して利用できるローンのことで、民間金融機関などが提供しています。住宅のリフォーム・リノベーションのためのローンなので、住宅そのものの購入費用や新築費用には充てることはできません。

借入可能金額の上限は、1000万円～1500万円程度が多く、フルリノベ―ションにも対応できる金額といえます。返済期間は長くても15年ほどで、住宅ローンと比べると短くなっています。また、金利は住宅ローンよりも高めに設定されています。

住宅ローンとの比較で言えば、リフォームローンは、無担保でも利用できる商品が多くあります。審査も比較的通りやすく、必要書類や手続きも少なくて済むといえます。

セットローンは住宅購入費も一体化

住宅を新たに購入するときには、「住宅ローン」が利用できますが、中古物件を購入してリノベーションするなど、住宅購入とリフォーム・リノベーションを同時に進める場合、リフォーム・リノベーション費用を住宅ローンとまとめて、一つのローンとして組むことができます。

これは、「セットローン」や「リフォーム一体型住宅ローン」とも呼ばれるタイプです。一般的に、住宅ローンとリフォームローンに分けて借り入れるよりも、金利が低くなるので、全体の返済額を少なくできる、というメリットがあります。

セットローンは、住宅ローンの条件で利用できるので、借入限度額も1億円程度までと高く、返済期間も最長35年と長くなっています。

ただし、担保が必要で、審査も厳しく、審査期間も長くなります。申し込みをしても、中古物件購入の場合は住宅の担保としての評価が低くなるので、借入可能金額が少なくなったり、審査が通りにくくなったりすることも考えられます。

また、手続きも大変です。提出書類の準備を決められた期限に間に合わせなければならず、スケジュールがきつくなりがちです。物件探し・購入手続きと、リフォーム・リノベーションの計画を同時に進めていかなければならないでしょう。

あなたに合っているのはどちら？リフォームローンとセットローン

リフォームローンとセットローンの特徴をまとめてみます。

リフォームローンはリフォーム限定のローンで、借入金額の上限が抑えられており、返済期間も短くなっています。無担保でも借入できるものがあり、金利は高くなりがちです。審査は通りやすく手続きにかかる手間や時間も少なくて済みます。

一方で、セットローンは、住宅購入費とリフォーム・リノベーションの費用を一本化できるローンです。金利がお得で返済期間が長い代わりに、担保が必要で、審査も厳しく手続きも多くなります。

リフォームローンとセットローンの選び方

二つのローンの特徴を踏まえて、どちらのローンを選ぶべきか、基本的な選び方について見ていきましょう。

まず、住宅購入を伴わないリフォーム工事は原則として、リフォームローンになります。

次に、住宅購入とリフォーム・リノベーション工事をあわせて行う場合は、セットローンがお得になります。審査に通るか、スケジュール通りに書類が準備できるか、といったハードルはありますが、条件が合うならセットローンを検討してみるとよいでしょう。

住宅購入＋リフォームの予定でも、施工業者をじっくり選びたい、プランニングに時間をかけたい、といった理由で、あえてローンを二つに分ける方法もあり得ます。あせって中途半端なプランで工事を進めるよりは、ローン金利が上がっても満足できる住まいに仕上げる方が、その後の暮らしが充実する、と考えることもできますね。

持ち家の場合は、住宅ローンの返済が終わっていればリフォームローンとなります。住宅ローンの返済途中でリフォームを行うことになるなら、借入額の残額とリフォーム費用を合わせて借り換え、一つにまとめるという方法もあります。手数料がかかるので、検討するなら、金融機関にしっかり相談しましょう。

ローン選びで気を付けたい注意点

リフォームローン、セットローンとも、いくつもの金融機関が商品を提供しています。具体的にローン商品を選ぶ段階になると、金利に目が行きがちかもしれません。しかし、金利以外にも大事なチェックポイントがあります。少なくとも、次のようなポイントは確認するようにしましょう。

●借入可能金額の上限や返済期間が、リフォーム工事の計画と合っているか。

●担保が必要か、条件に合う担保を用意できるか。

●保証人や団体信用生命保険（団信）への加入が必要か。

●手数料など、借入金額に追加してかかる費用はどのくらいか。

●ローンの対象となる工事が限定されていないか。

リフォームのローンでも使えるお得な制度もチェック

一方で、特定の条件に合えばお得にローンを利用できる場合もあります。例えば、耐震化や省エネ化など、指定された内容のリフォーム工事には優遇金利が設定されていたり、キャンペーン期間の契約で金利がお得になったりすることもあります。

また、減税制度も調べておきましょう。住宅ローン控除はよく知られていますが、中古住宅の購入やリフォームローンの利用でも対象になることがあります。

リフォーム・リノベーションのローンはプロに相談

リフォームのプラン作りだけでも考えることはたくさんありますが、さらにローンのことも調べたり準備したりとなると、負担が増えて大変ですよね。

実績豊富なリフォーム・リノベーションの施工会社なら、ローンや優遇税制、補助金などの資金計画についても相談に乗ってくれるところがあります。予算や、希望するリフォーム・リノベーション内容に合わせて、適切なローンをアドバイスしてもらえるでしょう。

大和ハウスウッドリフォームでも、リフォームローンの相談ができます。月々の支払金額が分かるシミュレーションもありますので、試してみてはいかがでしょうか。

▼大和ハウスウッドリフォームのリフォームローンについてはこちらからどうぞ。

リフォームローン｜大和ハウスウッドリフォーム株式会社 (daiwahouse-woodreform.co.jp)

まとめ

リフォームローンはリフォーム・リノベーションの工事費用のためのローンで、比較的小規模な工事や急いで工事をしたい場合に向いています。

一方、住宅購入とリフォーム・リノベーションを合わせて行うなら、費用を一本化できて金利もお得になるセットローンの利用がおすすめです。審査が厳しく、タイトなスケジュールで申請手続きを進めなければいけないので、できるだけ早いタイミングから準備しておきたいところです。

リフォーム・リノベーション施工会社には資金計画の相談ができるところもあるので、工事やプランと合わせて、ローンについても経験豊富なプロにアドバイスしてもらうと安心ですね。