自宅や所有する戸建ての築年数が経過し、そろそろリノベーションしたいと考えている方もいるのではないでしょうか。

戸建てリノベーションは、建て替えや新築よりもリーズナブルに理想の住まいを実現できる方法として人気を集めています。しかし、戸建てリノベーションにはデメリットがあることも認識しておかなければなりません。

この記事では、戸建てリノベーションのメリット・デメリットを3つずつ紹介。後半では、戸建てリノベーションにあたって意識したい注意点も解説していきます。

戸建てリノベーション 3つのメリット


はじめに、戸建てリノベーションを行う3つのメリットを見ていきましょう。

(1)建て替えるより低価格で自由度の高い住まいづくりができる

すでに所有している戸建てを再生するには、建て替え・リノベーションの2つの方法があります。

建て替えは現状の建物を解体し、新たな家を一から建て直すことになるので費用が大きくかかるのがネックです。これに対し、リノベーションは現在の建物の基礎を生かして行うので、全体的なコストを抑えられる点は大きなメリットです。

家をまるごとリノベーションするのであれば、間取りもある程度自由に考えることが可能。新築注文住宅のようにこだわりを詰め込むこともできるでしょう。

(2)住宅性能をアップして快適な家にできる


建物は経年劣化していくため、築年数が経過するほど不具合が増えていきます。住まいに関する技術が年々進歩していることもあり、築古の家は最新の家に比べて住宅性能が低いのも課題です。

戸建てをまるごとリノベーションすれば、新築戸建てで採用されている最新の住まい技術を取り入れられます。特に断熱性能は格段に向上しており、リノベーションによる効果は大きいといえるでしょう。

断熱性能や気密性が高まると外気の影響を受けにくくなるうえ、冷暖房効率が向上します。一年を通して、室内の気温や湿度が一定に保たれ、季節に関係なく過ごしやすい快適な住まいを実現できるのです。

(3)耐震補強により地震に強い家にできる

戸建てリノベーションを行うもう1つのメリットとして、家の安全性を高められるという点が挙げられます。リノベーションによって耐震性を向上することで、地震に強い安全な家づくりができるのです。

建物を建築する際には、建築基準法で定められた耐震基準を満たしていなければなりません。耐震基準は1981年6月に大きく改正されており、それ以降現在まで用いられている基準を「新耐震基準」、1981年5月以前に使用されていた基準を「旧耐震基準」と呼びます。

また、1995年の阪神・淡路大震災による被害を受け、2000年6月にも基準が強化されています。一般的に「2000年基準」と呼ばれ、木造住宅に求められる耐震性が大きく見直されました。

参考:新耐震基準はどれくらいの性能なの?耐震等級との違いは?

築古の戸建ては新耐震基準や2000年基準を満たしていないケースも多く、リノベーションによる耐震補強がもたらすメリットは大きいでしょう。

大和ハウスウッドリフォームの「住まいまるごとリフォーム」なら、建て替えの約半分の費用で新築同様に戸建てリノベーションが可能。最新設備の導入や耐震性の向上により、快適で安全な住まいを実現したい方はお気軽にご相談ください。

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戸建てリノベーション 3つのデメリット


建て替えに比べて手軽な戸建てリノベーションですが、以下に挙げる3つのデメリットも認識しておく必要があります。

(1)経年劣化が進んでいると費用がかさむことがある

戸建てリノベーションは、元の建物の状態によって必要な費用が変わってきます。建物構造がしっかりしていて、外見や内装のみやり変えればいい状態であれば、かかる費用は少なくて済むでしょう。

一方、構造や配管なども経年劣化が進んでいる築古の戸建てでは、建物の基礎部分から手を加えなくてはなりません。補修しなければならない箇所も多く、リノベーション費用がかさんでしまいます。

建て替えに比べれば安価であることに変わりはありませんが、思っていたよりも費用が高めになるケースも考えられます。

(2)工事中は仮住まいを探さなくてはならない

現在住んでいる自宅をリノベーションする場合、工事中は当然自宅に住み続けることができません。工事中のみ暮らす仮住まいを探さなくてはならないでしょう。仮住まいを確保するには、できる限り自宅から近い場所に賃貸住宅やホテルを借りる、親族や知人の所有する建物を借りるなどの方法が考えられます。

賃貸住宅やホテルを借りる場合、期間分の家賃や室料の支払いが発生します。親族や知人から借りるのであれば家賃はかからないかもしれませんが、自宅から仮住まいに引っ越すときと仮住まいから自宅に戻るときには引越し料金がかかるでしょう。

このように、戸建てリノベーションには工事以外にも諸費用がかかるのです。

(3)リノベーションには変更できない部分や制限もある

リノベーションは、あくまでも元の建物の構造は残したまま、新築同様に蘇らせる手法です。このため、建物構造自体をすべてやり変えることはできません。詳細は次の章で解説しますが、建物構造によってリノベーションプランの内容に制限がかかる場合もあります

併せて法律や条例による制限にも要注意。建物は、都市計画によって定められている建ぺい率や容積率の上限を超えないよう建築されています。元の建物が制限いっぱいに建てられている場合、リノベーションして増築するのは難しいでしょう。地域によっては景観条例が定められていて、外壁や屋根の色や形状など、建築に関わる制限が設けられている場合もあります。

リノベーションは自由度が高いといっても、制約があって実現が難しい内容もあるのです。

戸建てリノベーションで気をつけるべき注意点

続いては、戸建てリノベーションを行うにあたって、あらかじめ気をつけたい注意点を紹介します。

建物構造によってプランに制限がかかる

リノベーションでは建物構造自体をやり変えることはできません。構造によって実現できるプラン内容に制限がある点は注意が必要です。

日本の戸建てに多い木造住宅は、主に「木造軸組工法(在来工法)」「2×4(ツーバイフォー)工法」の2つの工法で建てられています。

木造軸組工法は日本で古来用いられてきた工法であり、柱・梁・筋交いを組み合わせて構造を築いていくのが特徴です。点と線で建物を支えるイメージなので、取り除ける壁も多くあり、比較的間取りの自由度は高いとされています。大きな開口部を設けやすいことからも、間取り変更をともなうリノベーション向きの工法といえるでしょう。

一方の2×4工法は、2インチ×4インチの角材とパネルからなるパネルで床・壁・天井を作り、構造を築いていく工法です。面で建物を支えるイメージなので、壁が取り払いにくいという特徴があります。大きな開口部を設けるのもハードルが高く、間取り変更の自由度は低い工法です。

間取り変更を含むリノベーションを希望する方は、対応可能な建物構造かどうかを事前に確認しておくとよいでしょう。

参考:木造住宅のメリット・デメリットを徹底解説。木造軸組工法やツーバイフォー(2×4)工法の耐震性、耐火性は?

コストが想定以上に膨らむケースがある

築古の戸建てでは、目に見えない天井裏や床下、配管などが老朽化しているケースがあります。こうした隠れた不具合は建物を解体して初めてわかることも多く、当初想定していたよりもコストが膨らむ可能性もあるでしょう。

資金計画に余裕がないと想定外の補修費用が発生したときに対応できません。戸建てリノベーションには想定外の事態もつきものと考え、調整幅のある資金計画を立てるよう心がけましょう。

建物構造や内容によっては建築確認申請が必要となる

建物構造やリノベーションの内容によっては、建築確認申請が必要になるケースもある点も注意が必要です。

建築確認とは、新たな建築物を立てる際、建築基準法をはじめとした法令の内容に沿った設計になっているかどうかを確認する審査のこと。自治体や指定確認検査機関によって実施され、問題なければ検査済証が交付されます。検査済証がないと建築工事をスタートできません。

新築時に行われる建築確認ですが、以下に当てはまるリノベーションでは再度建築確認が必要となるケースがあります。

  • 増築をともなう場合(防火・準防火地域以外のエリアでは増築面積が10平方メートルを超えるリノベーションが対象)

  • 木造3階建て以上の建物で大規模修繕(外壁・屋根などの主要構造物の修繕)をおこなう場合

  • 鉄骨造など木造以外の2階建て以上の建物で大規模修繕をおこなう場合

木造2階建てで増築をともなわないリノベーションを行うケースでは、原則建築確認申請は不要です。リノベーション前に、建築確認申請が必要か否かを確認しておきましょう。

戸建てリノベーションにかかる費用の目安


建て替えに比べて低価格で実施できるのが戸建てリノベーションの魅力ですが、実際どれくらいの費用がかかるのでしょうか。最後に一般的な費用相場を見ていきましょう。

戸建てリノベーションにかかる費用は、築年数や建物面積によって大きく異なるものの、おおむね1,000〜2,000万円程度が中心です。築年数が浅い戸建てであれば1,000万円未満で実施できる場合もある一方、築古で老朽化が進んでいる物件では2,500万円以上かかるケースもあります。

参考:一戸建ての全面(まるごと)リフォームの費用と相場

参考:戸建てリノベーションの費用やメリット・デメリットは?注意するポイントも解説!

上記の費用はあくまでも目安でしかありません。事前にリノベーション会社へ相談し、大まかな費用感をつかんでおくのがおすすめです。

<大和ハウスウッドリフォームで理想の戸建てリノベーションを実現 

戸建てリノベーションは、建て替えに比べて手軽に安心で快適な住まいを実現できる方法です。今回紹介したデメリットや注意点も認識したうえで、建て替えとどちらがいいのか比較検討してみてはいかがでしょうか。

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