2×4(ツーバイフォー)工法の戸建リフォーム・リノベーション!成功事例とポイントを解説
2×4(ツーバイフォー)工法で建てられた住宅はリフォーム・リノベーションに向かないと言われることがあります。それはこの工法ならではの特性に関係しています。2×4工法の住宅でもリフォーム・リノベーションを成功させることはできますが、そのためには、この工法の特徴を知り、注意すべきポイントを理解しておくとよいでしょう。
この記事では、2×4工法の仕組みや特徴、リフォーム・リノベーションとの関係を解説していきます。あわせて2×4工法のリフォーム・リノベーション事例も紹介しますので、リフォーム・リノベーションを検討中の方は参考にしてみてください。
2×4(ツーバイフォー)工法の戸建リフォーム・リノベーションは何が違うのか
住宅には、建物を支える骨組みの構造やそこに使われる素材によって、いくつかの工法があります。2×4工法もそのうちの一つです。
2×4(ツーバイフォー)工法は優れた特徴を持つ住宅工法
2×4工法は、建物を「面」で支える構造になっている点が大きな特徴です。建物を支える骨組みというと、柱や梁を思い浮かべるかもしれませんが、2×4工法では柱も梁も使いません。代わりに、壁が建物の重さを支える役割を果たします。
2×4というのはこの工法でよく使われる木材のサイズで、2インチ×4インチの角材という意味です。2インチ×6インチなど他のサイズも使われることがあります。
サイズは違っても仕組みは同じです。木材で組んだフレームに合板を張り合わせてパネル状のパーツを作り、それらを組み合わせて、床や壁、天井などを作っていきます。
2×4工法には、柱や梁を組み合わせる在来工法に比べて、いくつかのメリットがあるとされます。
●地震に強い
2×4工法は部屋という箱を面で囲んで作ります。地震の揺れを受け止めてもその力は分散されるため、建物の構造がねじれたり変形したりしにくいのだそうです。
●火事に強い
基本パーツに使われている角材は、火がついても内部が炭化して強度を保ち建物を支え続けることができるとされています。パネルには断熱材や防火シート、石膏ボードなども組み合わされていて、これらの材質が火災時には熱や炎を抑えたり、煙の拡散を防いだりする効果があります。
●断熱性能、機密性能が高い
パネルの中には断熱材を詰めてあり、面で箱を作るような構造もあって、住まいの断熱性能や気密性能が高める効果があります。室内の温度や湿度が保たれ、過ごしやすい環境を整えることができます。
●コストパフォーマンス
資材の規格が統一されているので、材料を揃えやすく、住宅建設のコストを低くおさえられる傾向があります。また、加工や組み立てもしやすいので工期が短くできる点も、コスト削減に繋がります。
2×4(ツーバイフォー)工法のルールを熟知した施工会社を選ぼう
メリットも多い2×4工法ですが、間取りの自由度が下がるという見方があります。これは、面で建物の重さを支える構造であることと関係があります。2×4工法には安全性を守るためのルールが決められており、それが間取り設定に影響することがあるのです。
いくつか、具体的な例を挙げます。
●建物の重さを支える耐力壁は取り除くことができないものがある。
●窓やドアなどを含む開口部の幅に、制限がある。
●1階と2階で耐力壁の位置を合わせる必要がある。
このルールを見ると、壁のない広い空間が作れないのでは、大きな窓を設置できないのでは、希望する位置で部屋を区切れないのでは、という疑問がわいてくるかもしれません。
そこで、重要になってくるのが、2×4工法について知識や経験を多く持つ施工会社や専門家を選ぶことです。2×4工法のルールを熟知した施工会社であれば、希望する間取りやリフォームを実現するための提案をすることが期待できます。
例えば、どうしても取り除けない耐力壁を特定して、建物の強度を維持しつつ広い空間を作ることもできるでしょう。また、元の間取りにとらわれない大胆な間取り変更で、お客様の希望を叶えることもできるかもしれません。
次のパートで紹介する事例は、実際に大幅な間取り変更を行っています。2×4工法だからリフォーム・リノベーションは難しいと諦めず、頼りになるパートナーを探して相談してみてください。
2×4(ツーバイフォー)工法かどうかを確かめるには
リフォーム・リノベーションを検討している住宅が、2×4(ツーバイフォー)工法で建てられているのか否かによって、リフォーム・リノベーションのプランや、依頼する施工業者の選択も変わってきます。
住宅がどのような工法で建てられているのかわからない場合は、例えば以下のような方法で確認することができます。
●住宅が建てられた際に作成された書類に記載されていることがあります。建築確認申請書や建築確認済証が手元にあれば、見直してみてください。
●住宅の建築業者や不動産業者に問い合わせてみましょう。
●建築業者や不動産業者でも情報が得られなければ、専門家に相談して判断してもらいましょう。
2×4(ツーバイフォー)工法で!暮らしが変わる間取り変更リフォーム・リノベーション事例
事例1|2×4工法ながらも増築して大胆に間取り変更。家族全員が満足できる二世帯住宅へ
築26年 2×4工法ながらも増築して大胆に間取り変更。家族全員が満足できる二世帯住宅へ
住まいまるごとリフォームの最新リフォーム実例集|大和ハウスウッドリフォーム株式会社 (daiwahouse-woodreform.co.jp)
こちらは、清潔感あふれるホワイトをベースにしたインテリアに太陽の光が差し込む明るいお家の事例です。1階に親世帯、2階に子供世帯が暮らす二世帯住宅となっています。もともとの建物を増築して居住面積を広げました。
1階は、キッチンの位置を大きく変えました。キッチンを洗面などの水回りに隣接する位置にまとめ、行き来しやすくなりました。ダイニングとキッチンの面積は縮小しましたが、隣接する和室の引き戸を開ければ広々とした一続きの空間にすることができます。
2階は、洋室が並ぶ間取りでしたが、二つの部屋と廊下の一部を一体化して開放的なLDKが誕生しました。増築部分も合わせて、将来的にお子さんの個室も確保できるようになっています。
事例2|2×4工法でも大胆に間取りを変更し、念願の対面キッチンも実現。会話が弾む理想のわが家に
築37年 2×4工法でも大胆に間取りを変更し、念願の対面キッチンも実現。会話が弾む理想のわが家に
住まいまるごとリフォームの最新リフォーム実例集|大和ハウスウッドリフォーム株式会社 (daiwahouse-woodreform.co.jp)
ダークブラウンのキッチンとフローリングが落ち着いた雰囲気を感じさせるこちらの事例は、築37年の2×4工法の住宅です。もともとは細かく空間を仕切られた間取りでしたが、生活の中心であるリビングダイニングを広く取り、キッチンや水回りの配置も大胆に変更、収納や動線も改善して暮らしやすく使いやすい住まいに変わりました。
1階は、和室だったところの仕切り壁を移動してリビングダイニングを広げ、対面式キッチンのあるLDKが実現しました。
もともと独立型のキッチンがあった場所には洗面室と浴室を移動。洗面室は新しいキッチンのすぐ隣で、キッチンからも玄関からもアクセスできる便利な回遊動線となっています。また、玄関廊下脇のスペースにはクローゼットと大容量の収納を設置、外で使うものやかさばるものをまとめてしまっておけます。
2階は、中央にあった洋室や収納、階段上の廊下を一体化して、広いリビングダイニング空間を作り出しました。細かく仕切られていた空間をまとめなおし、メリハリのある間取りに整えました。
まとめ
ツーバイフォー工法の戸建住宅のリフォーム・リノベーションは、在来工法の住宅と比べて、間取り変更などの面で自由度が低いというイメージが先行しているかもしれません。
それは、面で建物の重さを支えるという構造のため、建物の強度を維持するためのルールが決まっていることが一因でしょう。
しかし、この記事で紹介した事例のように、2×4工法でも大幅な間取り変更を伴うリフォーム・リノベーションも実現できる可能性があります。この工法を熟知した施工会社や専門家をえらび、相談してみましょう。
大和ハウスウッドリフォームでは、2×4工法のリフォーム・リノベーションで多くの施工実績を積み重ねてきています。豊富な経験とノウハウを生かして、お客様の理想のカタチを叶えるプランを提案します。まずは、大和ハウスウッドリフォームで2×4工法のプロに相談してみませんか。