リノベーションで収納スペースを拡大

この記事では、リノベーションによる収納スペースの拡大方法について解説します。
生活をしていると物はどうしても増えてしまいます。衣服にしろ食器にしろ、ついつい余計な物まで買ってしまった…ということもあることでしょう。
ところで、リノベーションによって収納スペースの拡大が可能であることをご存じでしょうか。
実は、リノベーションで収納は増やせるのです。 そこで、ここではリノベーションによる収納スペースの拡大方法について解説します。
空間の工夫
リノベーションは価値向上の改装です。間取り、デザイン、外観、設備など、変更する部分は多岐に渡ります。その中には収納もあるのですが、収納は少し特殊かも知れません。
と言うのも「空間の工夫」という要素が絡んで来るからです。
設備やデザインであれば既存のパーツを外して新しいものに交換…ということになりますが、収納は空間をやりくりしなければいけません。
では、どのように空間をやりくりするのでしょうか。
ここでは、代表的な2つの手段、「デッドスペースの活用」と「縦方向の空間活用」を紹介します。
デッドスペースの活用
最初に挙げられる点が「デッドスペースの活用」です。
古い住宅は意外にデッドスペースがあるものです。例えば、日本家屋に付き物の「床の間」はどうでしょうか。「和の心」を重んじる考え方にとっては重要でしょうが、収納の方を重要視する人にとってはデッドスペースとして目に映るでしょう。
ちなみに、家具の配置によってもデッドスペースが発生します。この場合はリノベーションを機会に断捨離をする方がベターです。空間活用のためには「捨てる勇気」も必要となるでしょう。
縦方向の空間活用
住宅の広さは間取り図で分かる…と思うかも知れませんが、これは「半分当たり」でしかありません。住宅の広がりは横だけでなく、縦にもあるからです。縦方向の空間活用は意外に手薄になっており、工夫の余地はまだあります。
リノベーションは縦方向での改装も可能。空間の広がりを利用して収納を増やせるのです。
どのように収納スペースを作るか
次に、どのように収納スペースを作るかを解説します。
デッドスペースの活用事例
まずはデッドスペースの活用事例を挙げてみましょう。
階段下
階段下は昔から収納スペースとして使われた歴史があるのですが、空間活用が上手く行ってないケースが少なくありませんでした。
また、単にスペースが開いているだけで、使い勝手が悪い場合が多く見られました。
その点、リノベーションであれば、収納を考えた階段の設置が可能。階段の奥側まで効率良く使えます。
床の間を別の収納に
床の間を収納に変えることは可能です。 例えばクローゼットに変更できます。
クローゼットはスーツ類を収納するのに必要です。特に、子供が大きくなってスーツが増える世帯では必要性が増すことでしょう。
リノベーションで和室を洋室に変えるのであれば、床の間を潰してクローゼットのような別な収納に変えてはいかがでしょうか。
押入れをクローゼットに
押し入れは和室の収納で、一見すると何でも入るように見えるかも知れません。
しかし、押し入れは布団を畳んでしまっておく場所です。今の生活スタイルに必ずしもマッチするとは限りません。むしろクローゼットの方がベターとも考えられます。
押し入れは和装に向いているかも知れませんが、スーツには向いていません。スーツを着る機会の多い人ならば、クローゼットに変える方がベターでしょう。
縦方向の空間活用事例
家屋は縦方向にも空間があります。
ここでは縦方向の空間活用事例を挙げてみましょう。
スキップフロア
スキップフロアは階段状にフロアを作る住宅のスタイルです。一般では1階、2階の構成であるのに対し、1階、中2階、2階、といったような構成となります。
そのため、中2階の下にスペースができるので、大型の収納スペースとなります。大きさとしてはサーフボードや自転車が入るレベルです。
ロフト
ロフトは小屋裏を上手く使う収納スペースです。
リノベーションでも十分に対応が可能。大きな物が入れられる収納スペースになるでしょう。
ちなみに、ロフトの活用方法は多いです。例えば、洗濯物の干し場として、趣味のスペースとして、寝る場所として…といった用途があります。
天井裏収納
天井裏収納は天井裏に収納スペースを設け、天井収納ハシゴを使って出し入れする収納システムです。
天井収納ハシゴは天井裏に納まるので、部屋はスッキリとします。
ただ、天井裏収納のためには天井裏の強度を確保しなければいけません。
その点、リノベーションで天井を作るのであれば高強度の天井が製作可能です。収納に便利な天井が作れるでしょう。
床下収納
床下収納もリノベーションで作ることが可能です。
ところで、床下収納というとキッチンなどに付ける小さなボックスに思えるかも知れません。しかし、リノベーションで作るのであれば、もっと大掛かりな床下収納を作ることが可能です。大きな物を片付けるのにも便利ですのでおすすめです。
収納スペース作りの注意点
ここで、収納スペース作りの注意点を取り上げてみましょう。
収納スペースは単に作るのでは良くないことが分かると思います。
生活動線に注意する
生活動線に注意することが第一の注意点と言えるでしょう。
収納を多くしたとしても、出来あがっている生活動線を崩すことは能率的ではないからです。人にもよりますが、返って混乱することでしょう。動線を優先させる方がベターです。
片付けやすさ、取り出しやすさに注意する
収納は片付けやすさと取り出しやすさに注意をしなければいけません。
仮にこのことについて配慮が足らなければ使いにくくなるばかりか、奥の物が取れなくなることも出るからです。
例えば、衣類を奥の取りにくい場所に突っ込んでしまったらどうでしょうか。…その衣類は着ない服になってしまい、せっかくの収納がムダになってしまうのです。
圧迫感を出さないように
収納は住居の中に作るので、場合によっては居住空間を狭めてしまうかも知れません。場合によっては圧迫感を感じる仕様となるかも知れないでしょう。
しかし、圧迫感を感じるならば、せっかくのリノベーションも価値が半減してしまいます。圧迫感を出さないように気を付けるべきです。
なお、圧迫感を出さないためには視界に飛び込んで来るものの数を減らすことが必要です。視点の位置に気を付けましょう。
明るさが損なわれないように
居室の明るさが失われると、居室の雰囲気までもが暗くなってしまいます。
場合にもよりますが、収納の位置と大きさによっては、採光が良く無くて雰囲気までもが台無しになるかも知れないのです。
そのような状況を避けるためには窓の工夫が欠かせません。大きく取るだけでなく、位置にも気を付けましょう。
ちなみに、内装材の色によっても明るさが違って来ます。ホワイト系の内装は光を反射して周囲を明るくするので、おすすめです。
コストについて
収納スペースは大掛かりになればなるほど膨らんで行きます。
例えば、小規模な床下収納であれば数万円で済むかも知れませんが、スキップフロアを作るのであれば1,000万円を超えることも珍しくありません。資金計画に余裕を持つことが必要になるでしょう。
まとめ
リノベーションによる収納スペースの拡大について取り上げました。収納スペースの作り方から注意点まで把握できたことと思います。また、自宅のリノベーションのヒントになったケースもあったのではないでしょうか。
リノベーションは大掛かりな改装も可能とします。家屋の構成まで検討することもあるので、収納スペースも交えて検討しましょう。
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