「サイディング」とはどんな外壁材?種類別の特徴や費用相場、リフォームでの選び方を解説
家の外観の印象を決定づける外壁材は、紫外線や雨風などから住まいを守る重要な役割も果たしています。外壁材にはさまざまな種類がありますが、日本の住宅で最も多く使われているのが「サイディング」と呼ばれる板材です。
この記事では、サイディングの種類別の特徴や費用相場、リフォームにおける選び方を分かりやすくご紹介します。ご自宅の外壁リフォームを検討されている方は、ぜひ参考にしてください。
サイディングとは?

サイディングとは、建物の外壁に張る仕上げ用のパネル(ボード)のことです。工場で決められた規格に合わせて生産されるため、品質が安定しており、比較的簡単に施工できるという特徴があります。
昔からあるモルタルなどの塗り壁は、水を使って職人が手作業で塗るため、乾くまでに時間がかかりました。一方、サイディングは板を張り合わせていく「乾式工法」と呼ばれる方法で施工するため、工期を短縮できます。大量生産かつ工期を短くできることから、費用もリーズナブル。日本では、代表的な外壁材として幅広く用いられています。
サイディングの種類とそれぞれのメリット・デメリット
一口にサイディングと言っても、使われている素材によっていくつかの種類に分けられます。現在、主に使われているのは「窯業系」「金属系」「木質系」「樹脂系」の4種類です。それぞれのメリット・デメリットを見ていきましょう。
窯業系サイディング
窯業系サイディングは、セメントと繊維質を混ぜ合わせて作られたもので、日本の新築住宅の実に8割近くで使われている外壁材です。
最大の魅力は、レンガ調や木目調、石目調など、デザインのバリエーションが豊富な点にあります。和風から洋風まで好みの外観を自由に叶えられるため、これだけのシェアを誇っているともいえるでしょう。さらに耐火性や耐候性に優れている点も、日本の住宅に適しています。
ただし、素材自体には防水性がありません。よって、表面を定期的に塗装して防水機能を保つ必要があるほか、板と板のつなぎ目に施すシーリング材のこまめなメンテナンスも必須です。
金属系サイディング
金属系サイディングは、アルミニウムやガルバリウム鋼板をはじめとする金属からなる外壁材です。
重さが窯業系サイディングの約1/4と、非常に軽い素材なので建物への負担を減らすことができ、耐震性の向上に役立ちます。耐候性や耐水性にも優れているので、美観を長く保てるというのもメリットです。スタイリッシュな見た目も金属系サイディングならではの魅力といえるでしょう。
気をつけたい点としては、物がぶつかると傷つきやすいことや、海の近くなど環境によってはサビが発生するリスクがあることなどが挙げられます。
木質系サイディング
木質系サイディングは、天然の木材に特殊な塗装を施して作られた、自然の温もりをそのまま感じられる外壁材です。その他、木質繊維を使ったタイプも見られます。
本物の木だからこそ出せる重厚感のある味わいや、年月が経つごとに少しずつ変化していく表情を楽しめます。自然素材にこだわった家づくりにぴったりです。
一方で、木材ということで、どうしても水に弱く腐食しやすいという弱点があります。美しい状態を保つには、定期的な塗り替えや防蟻処理など、他の素材よりもこまめなお手入れが欠かせません。
樹脂系サイディング
樹脂系サイディングは、塩化ビニルというプラスチックの一種を原料にした外壁材です。プラスチックでできているため、金属のように錆びたり、木材のように腐食したりする心配がありません。軽量なので耐震性に優れ、耐候性・耐水性も高いなど、たくさんのメリットを持つ素材です。
また、板同士を重ね合わせるように張っていく工法が多く、つなぎ目のシーリングが不要なケースがほとんどです。そのため、将来のメンテナンスにかかる手間やコストを大きく減らせます。
このように樹脂系サイディングは非常に優秀な素材ですが、日本ではまだあまり普及していません。施工できる会社が限られており、選べるデザインの数が少ない点は認識しておきましょう。
サイディングを使用した場合の外壁リフォーム費用相場

外壁材の中では比較的リーズナブルとされるサイディングですが、どの種類を選ぶかによって費用相場は変わってきます。ここでは、種類ごとの費用相場と全体費用の目安を見ていきましょう。
種類ごとの費用相場
まずは、素材ごとの1㎡あたりの単価目安を比較してみましょう。
窯業系サイディング:約3,000円〜6,000円/㎡
金属系サイディング:約4,000円〜8,500円/㎡
木質系サイディング:約6,000円〜10,000円/㎡
樹脂系サイディング:約7,000円〜10,000円/㎡
これらはあくまで目安ですが、窯業系サイディングや金属系サイディングが比較的手頃なのに対し、木質系・樹脂系サイディングは高めの傾向です。ただ、同じ種類のサイディングでも、機能や材質によって価格の幅が大きくなっています。
階建て住宅(延床面積30坪)における工事費用の目安
一般的な2階建て住宅(延床面積30坪、外壁面積130〜150㎡程度)を想定して、外壁リフォーム全体にかかる費用を試算してみましょう。
外壁をサイディングに張り替える場合、外壁材の費用以外に、足場代や養生代、諸経費などがかかります。採用するサイディングの種類やグレードによって異なるものの、費用は総額200万円前後が目安です。
リフォーム会社から見積もりをもらう際は、材料費だけでなく、それ以外に必要な費用がすべて含まれているか確認しましょう。
外壁リフォームにおけるサイディングの選び方
4つの素材にはそれぞれメリット・デメリットがあるため、「これがいい」という正解はありません。ここでは選ぶ際の判断基準として、サイディングの種類別に「どのようなケースが適しているか」をご紹介しましょう。
窯業系サイディングが適しているケース
窯業系サイディングは、豊富なデザインの中から、自分の好みに合わせた外観を選びたいという方にぴったりです。価格が比較的安いため、リフォームの初期費用を少しでも抑えながら、外観にこだわりたい場合の第一候補になります。ただ、塗装やシーリング補修などのメンテナンスが必要なので、将来にかけて無理なく費用負担できる方がおすすめです。
金属系サイディングが適しているケース
金属系サイディングは軽いため、耐震性を高めたいときにはうってつけの素材です。また、家の中の暑さや寒さを和らげてくれるので、快適な室内環境を叶えたい場合にも適しているでしょう。
防水性に優れるという性質もあるので、外壁材内部に染み込んだ水分が凍結・膨張して外壁を壊す「凍害」を防ぐ効果も期待できます。寒冷地で外壁の耐久性を高めたいのであれば、金属系サイディングがおすすめです。
木質系サイディングが適しているケース
木質系サイディングは、本物の木が持つ豊かな風合いや、年月とともに深まる色合いを楽しみたいという、自然派志向の方によく選ばれています。玄関まわりやベランダの一部など、アクセントとして取り入れても、温かみのあるおしゃれな外観になるでしょう。一方で、こまめなお手入れが必要なため、メンテナンス自体を楽しんで続けられる方に向いている素材といえます。
樹脂系サイディングが適しているケース
樹脂系サイディングは、寒冷地や沿岸部など環境が厳しいエリアにお住まいの方に多く選ばれています。厳しい寒さによるひび割れや、海風によるサビに強いので、そうした地域でも美観を長く保てるでしょう。また、シーリングの打ち替えが必要ない場合が多いため、将来のメンテナンスにかかる手間や費用を減らしたい方にもおすすめです。
リフォーム後のメンテナンスの秘訣

リフォームで新たなサイディングに一新した後も、10年を目安にプロの定期点検を受けるようにしましょう。加えて普段のお手入れとして、外壁についた泥やホコリをホースの水で優しく洗い流しておくと、素材が傷むのを防ぐことができ、長持ちさせられます。
また、リフォームの際、耐久性の高いハイグレードな塗料やシーリング材を選んでおくのも一つの方法です。初期費用は多少高くなるものの、メンテナンス頻度を少なくできるため、長い目で見れば節約につながります。
まとめ
サイディングは、品質が安定していて種類も豊富な、メリットの多い外壁材です。デザインを重視するなら「窯業系サイディング」、耐震性の向上や寒冷地での耐久性を考えるなら「金属系サイディング」といった具合に、リフォームの目的や予算に合わせて適切な種類を選びましょう。
とはいえ、自分たちに合ったサイディングがどれか分からないという方も多いはず。そんなときは、信頼できるリフォーム会社に相談するのがおすすめです。
大和ハウスウッドリフォームなら、お客様の予算や希望に合ったサイディングをご提案できます。自宅の外壁を一新して、美観を取り戻したいと考えているなら、ぜひ大和ハウスウッドリフォームまでお気軽にご相談ください。