自宅をリノベーションするにあたっては、家族の一員であるペットにとっても暮らしやすい住まいにしたいもの。ペットも人も快適に暮らせる家づくりには意識すべきポイントがあります。

今回は、愛犬・愛猫と距離を縮めるリノベーションのポイントやアイデアについて解説します。また、実際にペットの暮らしやすさを考えた戸建てリノベーションの事例も紹介するので、ペットのいる家庭でリノベーションを検討する際はぜひ参考にしてください。

ペットと暮らすリノベーションのメリットとは

ペットが快適に暮らせる家を実現することは、ほかの家族にとっても快適な住環境を作ることになります。ペット向けにリノベーションするメリットとして、次のようなものが挙げられるでしょう。

  • ペットの発する嫌な臭いや汚れを防ぎ、住環境を改善できる

  • ペットの世話がしやすくなり、飼い主のストレスが軽減される

  • ペットが楽しそうに過ごす姿を見て、人も幸せな気持ちを享受できる

飼育しているペットが犬なのか猫なのかによっても、求められるリノベーションの内容は変わってきます。ペット向けリノベーションにおけるポイントやアイデアは、この後の章で詳しく見ていきましょう。


ペットも人も暮らしやすい家にするためのポイント


ペットと距離を縮めるリノベーションを考えるにあたっては、当然人も暮らしやすい家にしなくてはなりません。ペットも人も暮らしやすい家にするためには、以下に挙げる3つのポイントを意識しましょう。

ペットの安全性を確保する

ペットの暮らしやすさに配慮するなら、何よりもペットが安全に暮らせる環境を整備することが大切です。

たとえば、犬や猫が走り回っても転ばないよう滑りにくい床材に変更したり、上り下りしやすい高さや素材の階段に見直したりといったリノベーションが考えられます。キッチンや水回りなどの危険な箇所にペットが入れないよう、間取りや設備を工夫するのも有効でしょう。

ペットの安全性を確保することで、小さな子どもや高齢者にとっても安心して暮らせる家になります。

臭い対策や汚れ対策により衛生環境を整える

ペットがいる空間はどうしても臭いや汚れが気になるものです。臭い・汚れを放置していると不快なだけでなく、ペット自身や一緒に暮らす家族の健康リスクにもつながります。

犬や猫がよく使う場所には臭い予防に効果のある壁紙クロスにしたり、汚れを拭き取りやすい素材を取り入れたりすると効果的。リノベーションでお手入れのしやすさをアップすることにより、常に清潔な環境を維持しやすくなります。

ペットの世話をする際の利便性を考慮する

もう一つ大切なのが「世話のしやすさ」です。リノベーションでペットの世話をしやすくすると、飼い主側のストレスが軽減され、ペットも人も快適に過ごせるようになるでしょう。

例として、犬の散歩から帰ってきてすぐ足が洗えるよう玄関にスロップシンクを設置する、犬や猫が自分で部屋間を行き来できるようペットドアを設置するといったものが挙げられます。ちょっとした間取りや設備の工夫で世話の利便性は向上するのです。

ペットとの距離を縮めるリノベーションのアイデア


ペットとの距離を縮められる家づくりをするには、どのようなリノベーションをおこなうと良いのでしょうか。ペットを飼う家で取り入れたいリノベーションのアイデアを紹介します。

滑りにくく掃除しやすい床材を取り入れる

先述のとおり、通常のフローリングだと犬や猫が足を滑らせて転倒してしまう恐れがあります。床が滑りやすいと、余計な力が脚にかかり関節を痛めてしまうこともあるでしょう。こうした事態を防ぐため、犬や猫のいる家では滑りにくい床材を使用するのがおすすめです。

併せて、ペットが粗相したときや何かをこぼしたときにすぐ掃除ができるよう、防水性や防汚性もチェックしておきたいところです。

上記を踏まえると、ペットのいる家庭では次のような床材を検討しましょう。

  • 表面に滑り止め、防水加工を施したフローリング

  • クッションフロア

  • 防水性のあるタイルカーペット

デッドスペースを活用してペット専用スペースを作る

ペットが快適な家を実現するために、人にとって必要な生活スペースを削ってしまうのはあまり良い方法ではありません。繰り返しになりますが、ペットと人双方にとって快適な住まいこそ、ペットとの距離を縮められる家なのです。

階段下や収納スペースの最下段、柱や梁があって使いづらい空間などのデッドスペースを使えば、人の生活空間を確保しつつ、ペット専用のスペースも整備できます。

ドッグランやキャットウォークを設置する

雨の日や家族の体調が悪い日はペットを散歩させるのも大変です。家にドッグランを整備すれば、わざわざ外に出なくても犬に適度な運動をさせられます。ドッグランを作る場合、敷地の余っている部分や庭を活用するのがいいでしょう。

猫は室内飼いがメインのため、部屋の中で運動ができるキャットウォークの設置がおすすめ。愛猫の体の大きさと体重を考慮して、自由に動け回れるよう設計するのが重要です。

ペットとの距離を縮める戸建てリノベーションの実例5選

ここからは、実際にペットとの距離を縮めるアイデアを盛り込んだ戸建てリノベーションの事例を5つ紹介していきます。

(1)愛犬専用のドッグスペースがある家


最初に紹介するのは、実家を二世帯住宅にリノベーションしたこちらの事例です。

親世帯の住まいである1階には、愛犬が快適に過ごせるよう専用スペースが設けられています。上の画像を見るとわかるとおり、キッチンの隅にあるスペースを上手に活用。上段はペット用品をしまっておける収納棚を備え、最下段はケージ置き場になっています。

画像にはありませんがスロップシンクも新設し、ストレスなく愛犬の身体を清潔に保てるのもポイントです。

親世帯は“くつろぎ”を、子世帯は“家事・子育て”を。二世帯の暮らしを大切にする家

(2)キャットステップで愛猫も軽やかに暮らせる家


こちらは築40年の実家を引き継いでリノベーションした事例です。オーナーは共働き夫婦ということもあり、在宅勤務にも対応できるワークスペースを造作しています。勾配天井が印象的な部屋はスペースが広く取られており、天井が低くなっている部分に愛猫用のキャットタワーを設置。人も愛猫も「おうち時間」を快適に暮らせる家になっています。


広々とした土間スペースのある玄関には小さなキャットステップが設けられており、家の中でも愛猫が楽しめる工夫がなされています。

昔ながらの和室が、くつろぎのLDKに一新!”家の時間”を愉しむ工夫も魅力

(3)愛猫の心をくすぐるキャットウォークのある家


次に紹介するのは、こちらの白とナチュラルな木目調を基調とした明るい家です。

吹き抜けにより明るく開放的なリビングダイニングの上部に設けられた、1人がやっと通れるくらいの小さな通路はキャットウォーク。画像の奥には猫専用の通り穴があり、愛猫が自由に行き来できます。


リビングの奥には、画像のようなキャットステップを兼ねた収納棚を壁面に設置しています。ペット用のスペースと収納スペースを兼用することで、限られたスペースを有効に活用している好例です。

使わない部屋を吹き抜けにする工夫で、開放感あふれるLDKに

大和ハウスウッドリフォームでペットも快適なリノベーションを実 

今回は、ペットとの距離を縮められるリノベーションのポイントとアイデアを解説してきました。5つの事例を見てもわかるとおり、ペットにとって過ごしやすい家は家族全員が快適に暮らせる住まいでもあります。

大和ハウスウッドリフォームでは、紹介した事例以外にもペットのいる家庭のリノベーションを数多く手がけてきました。大和ハウスウッドリフォームの戸建リフォームで、ペットや人の「おうち時間」が充実する住まいをぜひ実現してみませんか。気になる方はお気軽にご相談ください。

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