リフォームローンは金利が高い?金利の種類と気になる相場
「リフォームローンは住宅ローンに比べて金利が高い」という話を耳にしたことがある方も多いのではないでしょうか。実際、リフォームローンの金利は高めに設定される傾向です。一方で、リフォームローンには住宅ローンと比べて優れている点もあります。
この記事では、住宅ローンと比較したリフォームローンの特徴、リフォームローンの金利の種類や最新相場について解説します。
住宅ローンと比較したリフォームローンの特徴
まずはリフォームローンがどのような特徴を持つのか、住宅ローンと比較してポイントを見ていきましょう。
借入限度額が低く、借入期間は短い
リフォームローンは住宅ローンに比べて借入限度額が低い傾向にあります。住宅の新築・取得などに用いられる住宅ローンと異なり、リフォームローンは既存の住宅をリフォームするための費用を借り入れるものです。そのため借入限度額は500〜1,000万円程度の設定が多く、借入期間も最長15年程度と短く設定されます。
審査のハードルが低く借り入れやすい
リフォームローンは通常住宅ローンよりも審査のハードルが低く、比較的借り入れやすい点も特徴です。審査にかかる期間も短く、金融機関によっては申し込みから数日程度で融資を受けられる場合もあります。審査が通りやすく時間がかからないリフォームローンなら、緊急で修繕が必要なときにも当座の資金を確保できるでしょう。
担保が不要な場合が多い
住宅ローンの融資を受けるには自宅を担保にしなければなりません。一方、リフォームローンは担保設定が必要な「有担保型」と、担保設定が不要な「無担保型」があります。リフォームローンは借入限度額が少なく、融資する金融機関などからすれば貸倒リスクが低いと考えられるため、無担保型の商品が多くなっています。
無担保型のリフォームローンは、抵当権設定登記に関わる費用や住宅ローンでかかるような初期費用がかからず、付帯コストを削減できるのもポイントです。
金利は高めの傾向にある
リフォームローンは住宅ローンに比べて借り入れやすい分、金利は高めに設定される傾向にあります。特に無担保型は金融機関にとって保険となる担保の設定がないため、より金利は高くなるのが一般的です。
借入期間が短いことも踏まえると、借入金額が比較的少額とはいえ、月々の返済額は高くなりやすいでしょう。
リフォームローンの金利タイプ
リフォームローンは住宅ローンに比べて金利が高めと紹介しましたが、リフォームローンの金利タイプには「変動金利型」「固定金利型」の2種類があります。それぞれに異なるメリット・デメリットがあるため、自分と家族の経済状況やライフプランに適したタイプを選ぶようにしましょう。
借入期間中の金利が変動する「変動金利型」
ローンの借入期間中、市中金利に連動して金利が随時見直されるのが「変動金利型」のリフォームローンです。
金融機関の多くは短期プライムレートに連動して変動金利型の金利を設定します。短期プライムレートとは、金融機関が優良企業への短期融資時(1年以内)に適用する優遇金利のこと。短期プライムレートは日銀の政策金利に連動しているため、変動金利型の金利は政策金利ともリンクするといえるでしょう。
変動金利型のポイントを挙げると次のとおりです。
一般的に年2回(4月・10月が多い)金利が見直される
適用金利が変動しても返済額の見直しは5年ごとに行われる
利用者の負担が重くなりすぎないよう、見直し前後での返済額の増加幅を最大1.25倍までとするルールが設けられることが多い
金利変動リスクがある分、当初の金利設定は固定金利型より低い
期間中に金利が下がれば返済額を抑えられるが、金利上昇局面だと返済額が膨らんでしまう
なお、近年は長らく超低金利が続いていることから、当初の設定金利が低い変動金利型が有利といわれます。
参考:住宅ローンの金利を左右する「短期プライムレート」とは?
借入期間中の金利が一定の「固定金利型」
「固定金利型」は市中金利の変動に関係なく、借入期間中の金利が一定となる金利タイプです。固定金利型には、借入期間の間ずっと金利が変わらない「全期間固定型」と、当初の一定期間は固定金利でその後は変動金利・固定金利を選択できる「固定期間選択型」があります。
ここでは、全期間固定型を念頭に固定金利型のポイントを紹介します。
金利変動リスクがない分、当初の金利設定が変動金利型より高い
金利上昇局面で借り入れると、借入期間中の返済額アップを防げる
市中金利が下がっても当初金利が適用されるため、金利低下のタイミングでは変動金利より返済額が増えやすい
借入期間中の返済額が固定で資金計画が立てやすい
金利変動リスクを気にする必要がないため、リスクヘッジを重視する人は固定金利型を検討するのもよいでしょう。
パターン別の金利タイプ選び
変動金利型・固定金利型それぞれの特徴からわかるとおり、両者には異なるメリット・デメリットがあります。どちらの金利タイプが向いているのか、パターン別に見てみましょう。
パターン | 一般的に向いている金利タイプ |
---|---|
金利を抑えて返済額を少なくしたい場合 | 変動金利型 |
短期間での返済を予定している場合 | 変動金利型 |
借入期間中の返済額アップを避けたい場合 | 固定金利型 |
将来にわたり資金計画をしっかり立てたい場合 | 固定金利型 |
当初金利が低い変動金利型は短期での借り入れに向いています。経済動向を常にチェックしていて、状況に応じて繰り上げ返済や借り換えを検討できる方も変動金利型を中心に考えるといいかもしれません。
深く考えず安定的に返済していきたいのであれば、固定金利型を選んだほうが安心でしょう。
参考:リフォームローンの選び方!担保の有無・金利相場・おすすめローン7選比較
【2023年9月版】主なリフォームローンの金利相場
住宅ローンに比べて高いといわれるリフォームローンの金利ですが、実際どれくらいが相場なのか確かめていきます。ここでは2023年9月時点での代表的なリフォームローンの適用金利、借入可能額、借入期間をまとめました。
金融機関等 | 金利 (2023年9月現在) | 借入可能額 | 借入期間 |
---|---|---|---|
三菱UFJ銀行 | 年1.99%〜年2.875% (変動金利のみ) | 50万円〜 1,000万円 | 6ヶ月〜15年 |
みずほ銀行 | 【変動金利】 年3.975% 【固定金利】 年4.45% (借入期間10年以下) 年5.10% (借入期間10年超) | 10万円〜 500万円 | 6ヶ月〜15年 |
三井住友銀行 (フリーローン 【リフォーム】) | 年1.475% (変動金利のみ) | 10万円〜 300万円 | 1年〜10年 |
りそな銀行 | 年3.475% (変動金利のみ) | 10万円〜 1,000万円 | 1年〜15年 |
住宅金融支援機構 リフォーム融資 (耐震改修工事) | 年1.35%〜年2.02% (固定金利のみ・ 新機構団信) | 1,500万円まで (300万円超は有担保) | 原則20年以内 |
グリーンリフォーム ローン(省エネ) | 年1.61% (固定金利のみ・ 新機構団信) | 500万円まで (工事額による) | 原則10年以内 |
住信SBIネット銀行 | 年2.475%〜年4.475% (変動金利のみ) | 10万円〜 1,000万円 | 1年〜10年 |
イオン銀行 | 年2.80% (固定金利のみ) | 30万円〜 500万円 | 1年〜10年 |
千葉銀行 | 年1.60%〜年2.90% (変動金利のみ) | 10万円〜 1,500万円 | 1年〜20年 |
クレディセゾン | 年3.90% (変動金利のみ) | 30万円〜 500万円 | 1年〜25年 (一般) |
オリコ | 年4.8% (固定金利のみ) | 10万円〜 500万円 | 6ヶ月〜7年 |
筆者調査 2023年9月
各社を比較すると、ネット銀行や地方銀行で金利が低めの傾向です。住宅金融支援機構も低めですが一定額以上は担保が必要であり、他に比べて融資のハードルは高いといえるでしょう。カード会社・信販系は金利が高め、借入上限額は低く設定されています。
まとめ
リフォームローンは住宅ローンに比べて金利が高めですが、借り入れのしやすさや融資までがスピーディなことなどメリットもあります。同じリフォームローンでも、変動金利型・固定金利型のどちらを選ぶかによっても金利は異なります。最後に紹介した各社の金利設定も参考にしつつ、自分や家族の状況に合ったリフォームローンを探しましょう。
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