リノベーションには様々な素材が活用可能です。

特に今ではオリジナリティの溢れた素材が多く使われていることに気づきます。例えば、錆びた鉄鋼などを使ってモダンな空間演出をしている事例があります。

しかし、そのような時だからこそ、敢えてオーソドックスな内装材を使ってみるのも良いのではないでしょうか。

ここで取り上げるものはセラミックタイルです。燃えない建材として使われていますが、使い方によっては不燃目的以外にも活用が可能。部屋をおしゃれに飾ります。

そこで、最初にセラミックタイルのメリット・デメリットを確認し、その上で活用術を挙げてみましょう。

セラミックタイルのメリット

まずはセラミックタイルのメリットとデメリットを確認しておきましょう。

高級感がある

セラミックタイルの高級感 イメージ

セラミックタイルの第1のメリットは高級感のある点です。

特に、美しい光沢と色調から来る高級感は、他の内装材とは一線を画します。実際、ホテルなどでの使われ方を観察しても、その高級感が空間を演出していることが伺えるでしょう。

リノベーションにおいてもこの効果は狙えます。家を豪華に飾ってくれるでしょう。

デザインの幅が広い

セラミックタイルのデザイン イメージ

セラミックタイルはデザインの幅が広いことも特徴です。

表面の色のみならず、形状もバラエティに富んでいるので、デザインによっては部屋の雰囲気までも変えてしまいます。

例えば、モノトーンのセラミックタイルであれば空間をシックにするでしょうし、カラフルなものを使えば全く異なった空間になります。

耐水性がある

耐水性がある点もメリットと言えるでしょう。

住宅は場所によっては水を多く使うケースがあります。例えばキッチンや洗面所まわりです。

当然ながら、このような場所に耐水性の良くない資材を使えば、すぐに劣化してしまいます。

その点、セラミックタイルであれば水に強いので、そのような劣化はほとんど起こりません。

傷が付きにくい

セラミックタイルは表面が固く、簡単には傷が付きません。

例えば、先端を尖らせた鉛筆で引っ掻けば、ビニールクロスのような内装材は傷が付きます。しかし、セラミックタイルであれば傷が付きません。力を入れて引っ掻いたとしても、鉛筆の芯が折れるだけです。

メンテナンス性が良い

メンテナンス性が良いのもセラミックタイルのメリットです。表面が固くて強いので、洗剤を使っても問題はほとんどありません。油汚れのようなしつこい汚れも洗剤を使って落とせます。

その点、ビニールクロスなどであれば、掃除の際にも気を付けなければいけません。メンテナンス性でセラミックタイルは強いのです。


セラミックタイルのデメリット

このようにセラミックタイルには優れた特性があるのですが、やはり弱点は存在します。

ここではセラミックタイルのデメリットを挙げてみましょう。

衝撃で破損する場合がある

セラミックタイルは固くて丈夫なのですが、強い衝撃が加わると破損することもあります。

例えば、フライパンなどが強く当たった場合などは危険です。

また、一旦破損してしまうと補修が困難です。簡単に交換することはできません。

施工費用が高い

施工費用が高いのもデメリットと言えます。

タイルは他の壁材と比較すると材料費が高いですし、施工にも手間が掛かります。

施工に手間が掛かると、それだけ人件費が発生するので、全体の施工費用が上がるのです。

冬に冷える場合がある

セラミックタイルは冬に冷える場合があります。

そのため、冬の寒い日などには余計に寒さを感じます。

寒いと居心地も良くありませんし、暖房費も掛かるかも知れません。


セラミックタイルの活用術

次に、セラミックタイルの活用術を取り上げてみましょう。

リノベーションに活用すると、空間はどのようになるのでしょうか。

テラコッタ調のタイルで柔らかい空間に

テラコッタ調のタイルで柔らかい空間に イメージ

テラコッタ調のタイルを使えば、全体的に柔らかくて落ち着いた空間になります。

特に、ウッド素材の内装材を併せて使えば温かくて柔らかい雰囲気となるでしょう。また、無垢の天然木を使った内装材であれば経年変化も楽しめるのでおすすめです。

ちなみに、ポイントとなるのがタイルの光沢です。あまりに光沢があり過ぎるとタイルが目立ちすぎますので、適度に落とす方がベターです。

モノトーンのタイルでシックに

モノトーンのタイルでシックに イメージ

モノトーンのタイルを組み合わせればシックな空間になります。

リビングのような大きな空間でも良いのですが、洗面台まわりのような小さな空間でも良く合います。

ところで、モノトーンにする場合は濃さの組み合わせがポイントです。白と黒を合わせると強い印象になり過ぎるので、適度にグレーを使いながら統一感を出せば雰囲気がマイルドになります。

石目調でホテルライクに

石目調でホテルライクに イメージ

石目調のタイルを使うとゴージャスな空間を作れます。

浴室まわりに使うと雰囲気がグッと上がるのでおすすめです。また、石目調のタイルはモノトーンな内装にも合います。シックで更にゴージャスな空間となるでしょう。

ただし、浴室のフロア面にタイルを使う場合は注意が必要です。水に濡れると滑りやすくなるので、防滑処理をしたタイルを選びましょう。

ガラスや金属と組み合わせてモダンに

セラミックタイルはシャープな雰囲気を出すことも可能です。使い方によってはモダンでインダストリアルな雰囲気を出すことも可能です。

例えば、ガラス素材や金属素材を組み合わせればシャープになりますし、古材などを組み合わせればヴィンテージ感も出ます。

ちなみに、古材は敢えて釘や加工の跡があるものを選ぶと。より変化に富んだ面白い空間になります。材料からこだわる方がベターです。

カラフルなタイルをアクセントに

セラミックタイルにはカラフルなものもあります。

ただ、カラフルなものを内装に多用し過ぎると、落ち着かない空間になるので注意が必要です。カラフルなタイルはアクセント的に使うと良いでしょう。

なお、カラフルなタイルでも組み合わせは重要です。補色を組み合わせ過ぎると疲れやすくなるので、あまり多くしない方がベターです。

違う素材と組み合わせる

セラミックタイルは違う素材と組み合わせても面白くなります。

先にも挙げましたが、ガラスや金属、そしてウッドなどと組み合わせても面白いですし、レンガなどともよく合います。

また、モノトーンの空間にはインテリアグリーンを飾ると生命感が引き立ち、躍動的になります。

このように、違う素材と組み合わせると面白いです。アイデア次第なので、いろいろと試してみると良いでしょう。

予算が気になる場合はワンポイントでもOK

セラミックタイルのデメリットの1つにコストの問題がありました。そのため、タイルを使うのに及び腰になっている人も少なくないことと思います。

しかし、タイルを諦めることはありません。ワンポイントでも使えば雰囲気が変わることもあるのです。

例えば、モルタルで作った壁の端に石目調のタイルを部分的に作るだけで渋の演出は可能です。また、ウッドのフローリングにタイルのコーナーを作れば、その部分がアクセントとなります。


まとめ

セラミックタイルを使ったリノベーションについて、タイルの特性を交えながら紹介しました。

セラミックタイルのメリットとデメリットが再確認できたことだと思います。また、活用した場合のイメージもできたのではないでしょうか。

いずれにしても、セラミックタイルの活用は幅が広いです。他の素材を組み合わせても面白いので、アイデアを出しておしゃれな空間を作りましょう。