建築物を構成する構造形式には様々な種類があり、その中のひとつに「壁構造(かべこうぞう)」があります。

壁構造

建築物を構成する構造形式には様々な種類があり、その中のひとつに「壁構造(かべこうぞう)」があります。

壁構造は、「壁式構造(かべしきこうぞう)」や「箱型構造(はこがたこうぞう)」とも呼ばれ、柱や梁などの骨組みを用いず壁と床で構成する建築構造のことを言います。この構造は主に、一般住宅や中小規模の共同住宅、低層マンションなどで用いられています。

壁構造は、柱や梁などの太い構造体がないため、部屋の中の凹凸が少なくスッキリとした空間をつくることが可能です。また、デッドスペースが少なく、家具のレイアウトがしやすいこと、建物を壁面全体で支えるため優れた耐震性があることも特徴です。しかし、構造を壁で支えるためには「耐力壁(たいりょくへき)」と呼ばれる構造壁を設ける必要があり、これは建物の強度を確保するために取り壊すことができません。よって、将来的にリノベーションで間取りを変更したい場合には、選択肢が制限されてしまう可能性があります。 

壁構造のリノベーション

壁構造の住宅リノベーションでは、どこの壁が耐力壁なのかを正確に判断しなくてはならず、設計事務所などに調査を依頼する必要があります。専門家が構造計算を行い、不足している強度を補うことができれば、壁を壊すリノベーションを行えるケースもあります。まずは、相談してみましょう。