解説!古民家のリノベーションの魅力とポイント
古民家は築50年以上経った物件のため、そのままでは少々難を感じるかも知れません。
しかし、リノベーションをすれば価値も上がりますし、利便性も良くなります。雑誌などで見かけることがありますが、独特な雰囲気に魅力を感じた人も多いことでしょう。
そこで、ここでは古民家のリノベーションについて、その魅力と物件の探し方、そしてリノベーションを行う上でのポイントを紹介します。
古民家リノベーションの魅力
まずは古民家リノベーションの魅力について確認しましょう。
魅力的な独特の雰囲気
冒頭にも挙げたように、古民家は築50年を超えたレベルの住宅です。
ある物件は歴史を感じ、またある物件は風格さえ感じます。いずれにしても、現代の住宅には持っていない雰囲気を醸し出していて、魅力的な独特の雰囲気を持っています。
そして、この雰囲気は疲れた心を癒し、急ぎ過ぎて疲れ切った身体を癒してくれます。時間が刻んで来た年輪が、人々を包み込む雰囲気になって現れているのかも知れません。
レトロなデザイン
古民家リノベーション物件は元来の部材をそのまま残しているケースが多いため、デザインは全体的にレトロです。そのため、現在の物件には見られないおしゃれな雰囲気を持っています。
現代の不動産でもこのようなレトロ物件はありますが、古民家ほどの雰囲気を漂わせる物件は少なくないでしょう。
古民家リノベーション物件は、時間と自然が作り上げた部材を使ったデザイン。レトロに作られた現代の物件であっても及ばないのです。
取得価格が抑えられる
新築一戸建て住宅はプレミア物件とも言われ、築浅であっても、価格は完全に違います。
また、中古物件は築年数と共に価値を落として行きます。法定耐用年数で考えるならば、木造住宅は22年。取引価格も相応に抑えられます。
さて、古民家は築50年を超える物件です。家屋の価値は非常に低いと言えるでしょう。
しかし、その分だけ安い価格で取得が可能。現在の住宅取得には無い魅力と言えるのです。
投資用不動産としても有用
古民家リノベーション物件は投資用としても有用です。現代の住宅には無い魅力が集客力に繋がります。他の投資用不動産と比較して、競争力のある物件と言えるでしょう。
ちなみに、古民家リノベーション物件は貸別荘などとしても活用が可能。隠れた需要に応える物件としても有用と言えるでしょう。
古民家の探し方
次に、古民家の探し方を紹介します。
不動産会社で探す
まず挙げられるのが不動産会社の活用です。
不動産会社は地域の不動産に精通しているだけでなく、遠方の不動産も確認可能です。レインズという不動産のネットワークも見れるので、物件情報をいち早く見れます。
そのため、古民家であっても近辺の物件から遠方の物件までチェックが可能。非常に頼れるパートナーになれます。
尚、レインズは、指定流通機構に会員登録をしている不動産会社だけが見れるシステム。一般の人は見ることができません。
ネットで探す
インターネットは不動産を探す上で非常に手っ取り早く、しかも多くの物件を見れる点がメリットです。
また、今ではスマートフォンでのチェックが可能。ちょっとした隙間時間でも物件を見れるので便利です。
その他にも、インターネット上には古民家に関する情報に特化したサイトもありますし、購入する上での注意点などの載せたブログもあります。
単なる物件探しだけでなく、リノベーションなどの知識を得られるので、物件取得には有利な方法となるでしょう。
知人からの紹介
不動産の売買で意外に便利なのが「人脈」です。これは古民家であっても同じことが言えます。知人から譲り受けることはできるのです。
ちなみに、不動産取引は宅建業者を通さなくても可能です。瑕疵の問題などで不利にはなりますが、仲介手数料が発生しないので、費用的には安くなります。不動産会社の仲介手数料は、400万円以上であれば物件価格の3%プラス6万円と消費税。安い金額ではありません。
空き家バンクの活用
空き家バンクをご存じでしょうか。
空き家バンクとは空き家の情報を地方自治体のホームページ上で紹介するシステム。全国の空き家情報をいち早く入手することが可能なサービスです。遠隔地の古民家情報まで見れる点がメリットと言えるでしょう。
ただし、空き家バンクは所有者との直接交渉が必要だったり、現地に行って確認したりする必要があります。
古民家リノベーションを行う上でのポイント
古民家のリノベーションは一般のリノベーションとは注意点が異なります。
というのも、古民家が建てられた時期は、現在の建築法規が出る前の場合が少なくないからです。
そこで、ここでは古民家リノベーションのポイントを取り上げます。
不具合箇所を探す
まず行うべきなのが不具合箇所のチェックです。
古い住宅の場合は部材が劣化しているだけでなく、隠れた部分にもダメージを受けているケースがあるからです。
例えば、シロアリ被害などの可能性は古い木造住宅であれば否定はできません。隠れた部分が浸食されているケースもあるのです。
このように、古民家には不具合箇所が疑われます。入手の際には入念にチェックすべきでしょう。
耐震性補強をするべき
現在の木造住宅の耐震基準は2000年に出されたものです。当然ながら、築年数の経ってしまった古民家は、耐震リフォームをしていなければ耐震性に問題が出て来ます。
そのため、リノベーションをするのであれば、それに併せて耐震補強もすべきです。
確かに「今までの地震で大丈夫だったから、今後も大丈夫」と言われるかも知れませんが、大きな地震はいつやって来るか分かりません。耐震補強をして「もしもの場合」に備えるべきでしょう。
防火対策を忘れない
現在の住宅は防火性にも優れ、仮に出火したとしても、簡単には延焼しないように作ってあります。
しかし、古民家の場合は必ずしもそうとは限りません。防火対策で劣るケースもあるのです。
そのため、古民家には消防機器の設置が望ましいです。
例えば、火災警報設備や消火器の設置などが求められます。防火意識を持って取り組みましょう。
火災保険について確認する
火災保険について確認しておくことも非常に大切です。
というのも、火災保険は火災以外の災害にも対応するからです。例えば、落雷や風災などでも対応する火災保険はあります。大型台風の頻繁に通る地域であれば非常に頼りになることでしょう。
尚、火災保険に加えて地震保険にも入っておくと良いでしょう。地震保険は補償額は決まっていますが、それでも心強いです。
ホームインスペクションについて
住宅の診断は建築の素人では困難です。仮に不動産会社がチェックしたとしても、宅建士が建築のプロであるとは限らず、信ぴょう性に欠けるケースが案外あります。
その点、ホームインスペクションであれば、建築のプロが第三者の立場で住宅を評価してくれます。不動産会社とは関係なくチェックをするので、信頼性の高いチェックが可能です。
また、インスペクションは天井裏や床下の状態までチェックします。そのため、仮に隠れた部分にシロアリが発生していたとしても、高確率で発見できます。
ただし、ホームインスペクションには費用が発生します。住宅購入費の一部として見積もっておくべきでしょう。
まとめ
古民家のリノベーションについて取り上げました。古民家の魅力について再確認できた人、物件の取得方法について理解を深めた人、様々であると思います。
前述のように、古民家は独特の魅力のある住宅。リノベーションして住んでみる価値は十分にあります。ぜひとも物件を探してみてください。