アクセントウォールって何?魅力と使い方を知るための基本用語ガイド

「部屋の雰囲気を手軽に変えたい」
「もっと自分らしい、おしゃれな空間にしたい」
リフォームやリノベーション、お部屋の模様替えを考えるとき、こんな風に思う方は多いのではないでしょうか。アクセントウォールは、そんな思いを叶えてくれます。
アクセントウォールは、空間にメリハリと個性を与え、見慣れた部屋を劇的に変える力を持っています。この記事では、アクセントウォールの基本的な知識から、メリット・デメリット、おすすめの場所、そしておしゃれに見せるためのコツについて解説していきます。
アクセントウォールとは
アクセントウォールとは、その名の通り「アクセントとなる壁」のこと。部屋の壁4面のうち、1面だけ、あるいは壁の一部分だけを、他の壁とは異なる色や柄、素材で仕上げる手法を指します。
ベースとなる壁はシンプルな白やアイボリーの壁紙にして、一面だけを鮮やかな色にしたり、デザイン性の高い柄物にしたり、タイルや木材といった異素材を取り入れたりするのが一般的です。
全面の壁紙を張り替えるよりもコストを抑えつつ、空間の印象をガラリと変えることができるため、リフォームやリノベーション、DIYで非常に人気の高い手法となっています。
メリット
アクセントウォールには、以下の3つのメリットがあります。
空間がおしゃれになる
フォーカルポイントが作れる
DIYで設置ができる
アクセントウォールの最大のメリットは、何といっても空間がおしゃれになることです。単調になりがちな部屋に視覚的なポイントが生まれることで、一気に垢抜けて洗練された印象になります。選ぶ色や素材によって、カフェ風、ホテルライク、ナチュラル、モダンなど、理想のインテリアテイストを自在に演出できます。
フォーカルポイントとは、「視線が自然と集まる場所」のこと。アクセントウォールを設けることで、部屋に入ったときにどこに目を向ければ良いかが明確になり、空間全体が引き締まります。例えば、リビングのソファの背面や、テレビボードの裏側をアクセントウォールにすれば、そこが部屋の主役となり、空間に奥行きとまとまりが生まれます。
比較的手軽に挑戦できるのもアクセントウォールの魅力です。特に、壁紙や塗装であれば、専門的な工具がなくてもDIYで施工することが可能です。まずはトイレのような小さな空間から試してみるのも良いでしょう。自分の手で部屋が生まれ変わっていく過程は、大きな達成感と愛着をもたらしてくれます。
デメリット
続いて、デメリットを見ていきましょう。
お手入れが必要な場合がある
コストがかかる
組み合わせによっては空間がごちゃついて見える
選ぶ素材によっては、通常のお手入れに加えて特別なメンテナンスが必要になる場合があります。例えば、無垢材であれば定期的なワックスがけ、凹凸のあるタイルであれば目地の掃除などが必要です。素材のデザイン性だけでなく、お手入れの手間も考慮して選ぶことが大切です。
一般的な白い壁紙で仕上げるのに比べ、アクセントウォールは追加の費用がかかります。デザイン性の高い壁紙や、タイル、木材といった特殊な素材は、材料費自体が高価になります。また、施工にも手間がかかるため、職人さんに依頼する場合は施工費も上乗せされます。
アクセントウォールは空間の印象を大きく左右するため、色や柄の選択を誤ると、かえって部屋が狭く見えたり、落ち着かない雰囲気になったりする可能性があります。家具や床、カーテンなど、部屋全体のバランスを考えずにアクセントウォールだけが浮いてしまうと、ごちゃごちゃとした印象になってしまうため、慎重な色・素材選びが求められます。
アクセントウォールで良く使われる素材
アクセントウォールに使われる素材は多岐にわたります。それぞれの特徴を知り、理想の空間に合った素材を見つけましょう。
アクセントクロス | 最も手軽な方法。 色や柄、テクスチャー(質感)のバリエーションが非常に豊富で、コストも比較的安価。 |
塗装 | 塗装ならではのマットな質感や、微妙なニュアンスカラーを出せる。 壁紙の上から塗れる塗料も多く、DIYでも人気の高い方法。 |
タイル | 高級感と清潔感を演出できる。特に水回りで人気の素材。 耐久性・耐水性・耐火性に優れ、お手入れがしやすいのもメリット。 |
木材 | 無垢材や木目調のパネルを壁に張ることで、ナチュラルで温かみのある空間を演出できる。 一枚一枚の木目が異なるため、表情豊かな壁に仕上がる。 |
機能性建材 | LIXILの「エコカラット」に代表される機能性建材も人気です。 デザイン性が高いだけでなく、「調湿」「消臭」「有害物質の吸着」といった優れた機能を持っている。 湿気がこもりやすい洗面所やトイレ、ニオイが気になる玄関やリビングに取り入れることで、デザインと快適性を両立できる。 |
石材 | 天然石やそれを模した石材調のパネルは、重厚感と高級感を演出するのに最適。 間接照明との相性も抜群。 |
アクセントウォールがおすすめの場所
家のさまざまな場所で、アクセントウォールはその効果を発揮します。場所ごとのポイントを見ていきましょう。
キッチン
キッチンのカップボード(食器棚)の背面や、コンロ周りの壁はアクセントウォールに最適な場所です。油はねや水はねを考慮し、コンロ周りには掃除がしやすく耐火性のあるタイルを、カップボードの背面にはお気に入りの色のクロスを貼れば、毎日の料理が楽しくなるカフェのような空間が生まれます。
リビング
家族が集まるリビングは、アクセントウォールの効果を最も感じられる場所です。テレビの背面に取り入れれば、視線が自然と集まり、落ち着いた視聴環境が作れます。ソファの背面の壁も定番で、くつろぎの空間をよりおしゃれに演出してくれます。
寝室
一日の疲れを癒す寝室には、ベッドヘッド側の壁にアクセントウォールを取り入れるのがおすすめです。ブルーやグリーン、グレーといった落ち着いた色味を選ぶと、リラックス効果が高まり、心地よい眠りを誘います。
トイレ
トイレは家の中で最も狭い個室空間の一つ。だからこそ、普段は躊躇してしまうような大胆な柄やビビッドな色にも挑戦しやすい場所です。壁の一面だけを変えるだけで、まるでホテルのような、あるいはカフェのような特別な空間に様変わりします。
廊下
単調になりがちな廊下や玄関も、アクセントウォールで印象的な空間に変えることができます。突き当たりの壁や、ニッチの奥にアクセントカラーを入れるだけで、空間に奥行きが生まれ、おしゃれなギャラリーのような雰囲気を演出できます。
洗面所
洗面所は、清潔感が大切な場所。鏡の周りや洗面台と壁の間に、タイルや耐水性の高いパネル、調湿効果のあるエコカラットなどをアクセントとして取り入れるのが人気です。水はね防止という実用的な役割も兼ねながら、毎朝の身支度が楽しくなるような爽やかな空間を作ることができます。
アクセントウォールをおしゃれにするコツ
せっかく取り入れるなら、失敗したくないもの。アクセントウォールをおしゃれに仕上げるための4つのコツをご紹介します。
空間全体に統一感を出す
アクセントウォールだけが浮いてしまわないよう、部屋全体のバランスを見ることが最も重要です。家具やカーテン、ラグ、クッションといったインテリア小物に使われている色の中から一色を選んでアクセントウォールに取り入れると、空間に統一感が生まれて失敗しにくくなります。
テイストと合わせる
「北欧ナチュラル」「インダストリアル」「和モダン」など、目指したいインテリアのテイストを最初に決めましょう。テイストが決まれば、それに合った素材や色、柄が自ずと見えてきます。例えば、ナチュラルテイストなら木目やアースカラー、インダストリアルならコンクリート調やブリックタイル、といった具体的な選択がしやすくなります。
予算を考慮する
素材によって費用は大きく異なります。リビングのテレビ裏など、一番こだわりたい場所にはタイルや石材といった高価な素材を使い、他の場所はコストを抑えられる塗装や壁紙にすることがポイントです。予算内で最大限の効果が得られるようにメリハリをつけるようにしましょう。
機能性も考えて素材をえらぶ
デザインだけでなく、その場所に必要な「機能」も考えて素材を選ぶと、暮らしの快適性がぐっと上がります。湿気が気になる洗面所やクローゼットには「調湿効果」、ニオイがこもりやすい玄関やトイレには「消臭効果」、汚れやすいキッチンや子供部屋には「防汚・抗菌効果」のある素材を選ぶなど、場所ごとの悩みを解決してくれる機能性にも注目しましょう。
まとめ
今回は、空間の印象を劇的に変える「アクセントウォール」について、その基本から素材、おすすめの場所、おしゃれに見せるコツまでを網羅的に解説しました。
アクセントウォールは、比較的少ないコストと手間で、自分だけの個性的で心地よい空間を創り出すことができる、非常に優れたインテリア手法です。選ぶ色や素材一つで、部屋の雰囲気は無限に広がります。
自分のお家に最適なアクセントウォールを選びたい方は、ぜひ大和ハウスウッドリフォームへご相談ください。お客様の理想にぴったりのデザインを提案させていただきます。