住まいの顔である外壁は、常に雨風や紫外線にさらされており、時間とともに少しずつ劣化が進みます。外壁のひび割れや色褪せが気になりつつも、「一体いつリフォームすればいいの?」「費用はどれくらいかかるんだろう?」と疑問に感じている方も多いのではないでしょうか。

 

外壁の劣化を放置してしまうと、雨漏りや建物の構造部分の腐食につながる可能性があり、結果として大がかりな修繕費用が必要になることもあります。

 

この記事では、年間数多くのリフォームを手掛ける大和ハウスウッドリフォームが、外壁リフォームの種類ごとの費用相場から、最適なタイミング、そして失敗しないためのポイントまでを徹底的に解説します。この記事を読んで、あなたの外壁リフォームを成功させるための具体的な知識を身につけてください。

外壁リフォームの種類と費用相場


外壁リフォームには、建物の劣化状況や予算に応じて、大きく分けて3つの方法があります。それぞれの特徴と、一般的な費用相場を見ていきましょう。 

外壁塗装

外壁の表面に塗料を塗り直す方法です。外壁のひび割れや色褪せが軽度な場合に行われる、最も一般的な外壁リフォームです。建物の美観を回復させるだけでなく、塗料の防水機能によって外壁を保護する役割も果たします。

 

塗装の費用は、塗料の種類や建物の大きさ、足場の設置費用などによって変動します。耐用年数が長い高性能な塗料ほど費用は高くなりますが、長期的なメンテナンスサイクルを考えると、コストパフォーマンスが良い場合もあります。

 

なお、外壁塗装の費用相場は一般的な30坪程度の戸建住宅で100万円前後です。

カバー工法

既存の外壁の上に、軽量な金属サイディングなどの新しい外壁材を重ねて張る方法です。既存の外壁材を撤去する手間や費用がかからないため、工期を短縮でき、廃材も減らせます。また、二重構造になることで、断熱性や防音性の向上も期待できるのが大きなメリットです。ただし、既存の外壁の劣化が激しい場合や、既存の外壁材の種類によっては適用できない場合があるため、事前の点検が重要です。

 

外壁のカバー工法は、200万円前後が相場です。

外壁張り替え

既存の外壁材をすべて撤去し、新しい外壁材に張り替える方法です。外壁の劣化が激しい場合や、内部の構造材まで損傷している場合に行われます。既存の外壁材を撤去することで、下地の状態を直接確認できるため、雨漏りの原因を根本から解決したり、建物の内部の補修を行ったりすることができます。費用は最も高くなりますが、建物の寿命を延ばし、資産価値を高める効果も期待できます。

 

外壁張り替え工事は、新しい外壁材にもよりますが、150〜500万円程度が費用相場となります。

 

外壁リフォームが必要なタイミング


外壁リフォームは、適切なタイミングで行うことが大切です。劣化が軽度なうちにリフォームを行えば、費用を抑えられ、建物の寿命を延ばすことにもつながります。以下のサインが見られたら、リフォームを検討する時期かもしれません。

新築から約10年経過した頃

多くの住宅では、新築から約10年で外壁材やシーリング材の劣化が始まります。目に見える大きな問題がなくても、この時期に一度プロに点検してもらうことをお勧めします。特に、雨風や紫外線の影響を強く受ける南側の外壁は、劣化が早く進む傾向にあります。

劣化症状が目立ち始めた頃

外壁は年月が経過すると様々な劣化症状が現れます。以下のような劣化症状が見られたら一度業者に点検してもらい、適切なメンテナンスを受けましょう。

 

劣化症状

特徴

チョーキング

外壁を手で触ると、白い粉がつく現象です。これは、塗料に含まれる顔料が粉状になったもので、塗膜が劣化し、防水機能が失われているサインです。

シーリングの劣化

外壁材の隙間を埋めるシーリングが、ひび割れたり、痩せたりしています。雨水の侵入を防ぐ重要な部分です。

ひび割れ

外壁にひびが入っている状態です。放置すると雨水が侵入し、内部の構造材を腐食させる原因になります。

色褪せ

外壁の色が薄くなり、元の色がわからなくなっている状態です。美観を損なうだけでなく、塗料の保護機能が低下しているサインでもあります。

塗膜の剥がれ

外壁の塗装が剥がれてきています。これは塗膜の密着性が失われている証拠です。

釘やビス、金属部分に錆が発生しています。

カビ・コケ・藻の発生

日当たりが悪く、湿気が多い場所に発生しやすいです。外壁の防水性が低下している可能性があります。

 

特にひび割れは放置すると雨漏りに直結する恐れがあります。早めに業者に見てもらいましょう。

 

外壁リフォームを成功させるポイント


外壁リフォームで後悔しないためには、信頼できる業者選びと事前の確認が大切です。これらのポイントをしっかりと押さえることで、費用対効果の高い、満足のいくリフォームを実現できます。

 

定期点検を受けて最適なタイミングで行う

外壁の劣化は、目に見えにくい部分から徐々に進行していきます。劣化が深刻になる前に、定期的に専門家による点検を受けることが重要です。劣化が軽度なうちにリフォームすれば、塗装だけで済むことが多く、費用を抑えられます。例えば、ひび割れが内部の構造材にまで及んでしまうと、塗装だけでなく張り替えや下地の補修も必要となり、費用が大幅に増えてしまいます。専門家は、建物の構造や劣化の原因を正確に判断し、最適な時期と工法を提案してくれます。

相見積もりで優良業者を見極める

外壁リフォームは、同じ工事内容でも業者によって費用や提案内容が大きく異なります。そのため、複数の業者から見積もりを取る「相見積もり」は、費用や工事内容の妥当性を比較するために非常に有効な手段です。安さだけで業者を選ぶのは避けましょう。安価な見積もりには、手抜き工事や、後から追加費用を請求されるリスクが潜んでいる可能性があります。見積もりの内訳が明確か、担当者の対応は丁寧か、質問に誠実に答えてくれるかなど、金額だけでなく総合的に判断することが大切です。

仕上がりはサンプルや色見本をみて確認する

外壁の色選びは、リフォーム後の住まいの印象を大きく左右する重要なポイントです。カタログやパソコンの画面上では、光の当たり方や周囲の環境によって色の見え方が実際と異なることがあります。思っていた色と違った、という後悔をしないためにも、必ずA4サイズ以上の大きなサンプルや色見本をみて、仕上がりをイメージしましょう。できれば、日中と夕方、晴れの日と曇りの日など、複数の時間帯や天候の条件下で色を確認することをおすすめします。

保証・アフターサービスを確認する

外壁リフォームは、工事が完了したら終わりではありません。施工後に不具合が発生する可能性もゼロではありません。万が一に備えて、工事完了後の保証やアフターサービスが充実しているかを確認しておきましょう。保証期間や保証の範囲(例:塗膜の剥がれ、ひび割れなど)を具体的に確認し、書面に残してもらうことで、トラブル発生時の対応がスムーズになります。長期的な視点に立って、安心して任せられる業者を選びましょう。

 

まとめ


外壁リフォームは、美観を保つだけでなく、雨風から建物を守るための重要なメンテナンスです。この記事でご紹介したポイントを押さえておくことで、安心してリフォームを進めるられます。

 

大和ハウスウッドリフォームでは、お客様一人ひとりの住まいの状態に合わせた最適な外壁リフォームプランをご提案します。外壁のことでお悩みがありましたら、お気軽にご相談ください。