リフォーム・リノベーション 見積もり時のチェック項目を紹介
リフォーム・リノベーションを行うにあたって、「費用がどれくらいかかるか」は最も気になるところではないでしょうか。リフォーム・リノベーションにかかる費用は、リフォーム会社から提示される見積書で確認できます。しかし、費用項目や専門用語の多さに圧倒されて、理解が追いつかない方も多いかもしれません。
そこでこの記事では、リフォーム・リノベーションの見積もり時に見るべき10のチェック項目を解説します。見積もりにあたって意識したいことも紹介しますので、リフォーム・リノベーション費用を検討する際にぜひ参考にしてください。
リフォーム・リノベーションの見積もりに含まれる内容
見積もりは、希望するリフォーム・リノベーションを施工した場合にかかる金額の見通しを表したものです。大まかな費用を確認するために発行されるのが概算見積書、契約書と紐づいて詳細な金額を確認するために発行されるのが詳細見積書です。この記事で「見積書」といった場合、基本的に詳細見積書を指すものとします。
見積書には以下の基本項目が記載されます。
工事項目
使用する建材・設備などの仕様
使用する数量
金額
リフォーム・リノベーション費用は大きく「施工費(人件費)」「材料費」「諸経費」の3つからなります。これらの費用を細かく分解し、基本項目に沿って金額の根拠を記載したものが見積書です。
基本的に、見積書に記載の工事内容と金額でリフォーム・リノベーションが行われるため、事前に入念なチェックが必要です。
参考:【リフォーム・リノベーションの見積もりは、ここが大切】どこまで無料?相見積もりの注意点・マナー・ポイントは?
参考:【サンプルあり】リフォームの危ない見積書の見極め方と上手な取り方
リフォーム・リノベーション見積書 10のチェック項目
それでは、リフォーム・リノベーション見積書でチェックすべき10の項目を順番に紹介します。
(1)正しい作成年月日が記載されているか
計画の進捗によって、リフォーム・リノベーションの内容は変更されていきます。変更に合わせて見積書も上書きで更新されますが、そのままではどこが変わったのかわからなくなるでしょう。手違いで先祖返りしてしまうことがないよう、発行のたびに作成年月日が正しく記載されているかチェックする必要があります。
(2)材料の単価や数量が記載されているか
見積書は工事金額の内訳を確認するためのものであり、工事項目ごとに使用する材料の単価や数量がしっかり記載されているかも重要なチェックポイントです。中には「一式」表示でまとめられているケースもありますが、これでは単価や数量の設定が正しいのか判断できません。心配な場合はリフォーム会社に依頼して、内訳を明示してもらいましょう。
なお、外壁・屋根に使用する塗料や壁クロス、フローリングなどは施工面積が記載されているのであわせて確認しましょう。
(3)使用する商品名や品番が記載されているか
建材や設備のグレードはリフォーム・リノベーションの費用を左右します。見積書に記載されている商品名や品番をインターネットで検索するなどして、価格相場と著しく乖離していないか、商品のグレードや評判に問題はないかチェックしましょう。
事前にメーカーのショールームやカタログで商品を選んでいる場合は、希望したアイテムと相違がないか確かめます。
(4)二重計上されている項目がないか
二重計上されている項目がないかどうかも見積書でチェックすべき内容です。同じ名称の項目が2回記載されているケースだけでなく、名称は違っているものの実際には同じ内容の項目が複数計上されているパターンもあります。
項目名を見ても内容がわからないときは、リフォーム会社に細かく確認しましょう。
(5)諸経費の割合は適切か
資材の運搬費、担当者の交通費、現場管理費など、独立した項目では表しづらい費用は「諸経費」として計上されるのが一般的です。諸経費の設定は会社によって異なるものの、通常「工事費の10〜15%程度」が相場とされます。諸経費の設定が高いからといって信頼できない会社とはいえませんが、含まれる費用の種類や設定根拠は確認しておくと安心です。
参照:ここだけは見て!”リフォーム見積書” 8つのチェックポイント
(6)不自然に割引されていないか
見積書において何より大切なのは、工事内容と費用が釣り合っているかどうかです。金額が高すぎるのは当然問題ですが、反対に相場と比較して安すぎる見積りも要注意。根拠のない割引によって、最後の項目で不自然に金額が下げられていないかチェックしましょう。
割引の理由がわからない場合も施工会社への内容確認をおすすめします。
(7)合計金額に誤りがないか
ここまで確認ができたら、見積書に記載の合計金額に計算間違いがないか確認します。工事請負契約書にも工事金額が記載されているので、見積書の金額と一致しているかも確かめます。初歩的な部分ですが、単純な足し算ミスや項目の見落としも意外とあるため、入念にチェックするといいでしょう。
(8)支払条件の内容に問題がないか
工事金額と併せて支払条件も確認する必要があります。金額が小さければ一括払いの場合もありますが、規模の大きなリフォーム・リノベーションでは契約時と工事完了時で2回払い、もしくは工事期間中の1回を加えた3回分割が一般的です。
支払時期と分割回数、1回あたりの支払金額は資金計画に大きく影響するため、認識と違う場合には早めに相談しましょう。
(9)見積期限はいつに設定されているか
見積書の内容は作成年月日時点のものであり、必ず期限が設定されています。記載された期限を過ぎると、その時点での商品代や工事費を用いて再見積りになるでしょう。昨今の物価上昇局面では見積りし直すと費用がアップする可能性が高いため、内容に問題がなければ期限までに契約・着工を判断したいところです。
(10)会社印や担当者印が押印されているか
提示された見積書が正式なものであることを表すのが施工会社や担当者の押印です。押印や署名がされていない見積書は正式書類と認められず、トラブル発生時にも効力を発揮しない危険性があります。押印されていない見積書を提示されたら、押印したうえで再提出を依頼しましょう。
リフォーム・リノベーションの見積もりで意識したいこと
リフォーム・リノベーションの見積もりを取る際には、上記で紹介した見積書のチェックに加え、次の内容を意識しましょう。
複数社に見積もりを依頼する
施工会社選びにあたっては、一社だけでなく複数の会社に見積もりを依頼することが重要です。各社から概算見積書を提出してもらうことを「相見積もり」といいます。
見積書のチェック項目でも触れたように、材料の単価・数量や諸経費の割合、割引内容などは、一社から見積もりを取るだけでは判断できません。概算見積もりまでは多くの会社が無料で対応してくれるので、2〜3社程度に依頼して比較検討するのがおすすめです。
自分の希望する内容を明確にしたうえでチェックする
見積もり依頼時に意外と頭から抜けてしまいがちなのが、希望する工事内容の明確化です。リフォーム・リノベーションのプロである施工会社とやり取りしていると、担当者の意見をベースに内容が決定していくケースがよく見られます。
リフォーム・リノベーションは自分や家族が望む住まいを実現するのが一番の目的です。施工会社の担当者の話は参考にしつつも、自分や家族の希望する内容が反映されているか常にチェックしましょう。見積書もその視点でチェックすると、項目の不備や希望との不一致に気付きやすくなります。
見積書の内容ややり取りから信頼できる会社を見極める
見積書はお客様と施工会社のやり取りの結晶です。お客様一人ひとりのニーズを叶える内容になっているかどうかで、施工会社の信頼度を測ることができます。
項目の抜け漏れや二重計上などが多い見積書を提出してくる会社は、技術力や事務処理能力に難があると判断したほうがよいでしょう。反対に、見積書が明快でわかりやすく、担当者からの説明や質問への応答も丁寧であれば、実績豊富で信頼できる会社と考えられます。
見積もり時には内容をチェックするだけでなく、信頼できる会社かどうかを見極めましょう。
不安なときは「住まいるダイヤル」を活用する
見積書のチェック項目や見積もり時に意識すべきことを紹介しましたが、しっかりチェックできるか不安な人もいるかもしれません。
そのようなときは「住まいるダイヤル」の活用を検討しましょう。「住まいるダイヤル」とは、国土交通大臣から指定を受けた公益財団法人住宅リフォーム・紛争処理支援センターが提供する相談サービスのこと。契約前のリフォーム見積書を送付すると、一級建築士の相談員による電話相談を受けられます。無料で相談可能なため、不安を感じる方は活用してみてはいかがでしょうか。
まとめ
リフォーム・リノベーションの見積書を受領したら、上記で紹介した10のチェック項目に問題がないか確認しましょう。他にも気になる点があれば施工会社に都度質問して、契約前に疑問を解消しておくことが大切です。また、見積書の内容や見積もり依頼時のやり取りから信頼できる会社を見極めましょう。
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