床材はリフォームを検討する際には欠かせない項目です。床材の選び方によって部屋の雰囲気がガラリと変わります。また、利便性なども変わるので、十分に注意しなければいけません。

しかし、床材には多くの種類があるため、どの点に気を付けて選ぶべきか分からない人も多いのではないでしょうか。

そこで、ここではリフォームに使う主な床材の特徴と、床材の選び方のポイントを紹介します。



床材の種類・特徴

まずはリフォームに使う主な床材の種類と特徴を挙げましょう。

無垢フローリング

無垢フローリングは天然木を使った床材で、床材の中でも高級なタイプです。他の床材とは風格が違います。

無垢フローリングは樹種によってもコストが異なり、平米あたり5,000円程度で済むものから10,000円を超えるものまであります。

傷が付いてもサンドペーパーで修復可能な点、古くなると独特の味わいが出る点が主なメリットです。

ただ、無垢フローリングは天然木の持つデメリットがあります。例えば、湿度や温度によって木は反る場合がありますが、無垢フローリングも反りなどがあり得るのが難点です。

複合フローリング

複合フローリングは合板の表面に天然木の薄い板を張ったもの。

天然木の雰囲気を持ちながらコストを抑えることが可能で、天然木のような反りなどの発生がほとんど無い点がメリットです。

ただし、傷が付いた場合には修復が困難であったり、木の質感に欠けたりするなどのデメリットがあります。

クッションフロア

クッションフロアはビニールを素材とした床材。ベースとなる合板の床に接着剤で張って使います。質感は他の床材と異なり、軟質です。

クッションフロアのメリットはデザインが豊富であることやコストが抑えられる点です。木調のデザインや石のようなデザイン、そしてカーペットのようなものがあり。…しかも、古い時代のヨーロッパの雰囲気を醸し出すものから、現代的なシャープなデザインのようなタイプまであります。

また、水に強いタイプや防臭・抗菌などの機能を持たせたタイプもあるので、部屋に合わせて選ぶことも出来ます。

畳は和室に使う伝統的な床材です。い草の持つ独特の香りがするのが特徴の1つ。特に新しい畳の部屋は全体が良い香りで包まれます。今では和室のみならず、洋室であっても畳のスペースが作られるケースが多く、よく使われます。

ただし、畳は形状や大きさが基本的には決まっているため、台形などの変則的な部屋には合わせにくいデメリットがあります。また、汚れが付着すると取れにくいなどの難点があります。

ちなみに、畳の大きさは地域によって異なります。例えば、西日本と東日本では異なるので、部屋を作るときには注意が必要です。

カーペット

カーペットもよく使われる床材で、温かい雰囲気を持つのが特徴です。布をベースにしているので、肌触りなどから選ぶこともできます。

また、カーペットには防音性や吸湿性を持たせることも可能。部屋の用途によって選ぶことができます。

ただし、汚れの付着に弱いなどのデメリットもあるので、使用する部屋選びには注意が必要です。

石材・タイル

石材やタイルなども床材として使用されます。浴室や玄関まわりなどに使用されるケースが多いです。

石材には高級なタイプがあり、ゴージャスな雰囲気を出せるタイプもあります。オーダーメイドで浴室を作りたい場合などにはオススメです。

ただし、石材やタイルなどの床材は塗れると滑りやすいものや、汚れに弱いものもあります。

滑りやすいものを使う場合には、安全性を考慮して、防滑処理を別途に検討する必要も出るでしょう。

床材の選び方のポイント


リフォームの床材を選ぶ際には「どのような点に気を付けて選ぶか」が非常に重要です。

部屋によってグレードを重視したり、機能を重視したりするべきだからです。

そこで、ここでは項目別の床材の選び方のポイントを取り上げます。

グレード

グレードには「高級」「中級」「普及」があり、基本的には高級グレードが高価で、普及グレードがコストパフォーマンスを重視します。

ですから、「人がいつもいる部屋」の床材を選ぶ時にグレードを考えて選ぶべきでしょう。

良い例がリビングダイニングで、家の人は多くの時間をこのスペースで過ごします。そのため、快適な雰囲気作りが非常に重要で、グレードの検討は欠かせません。

また、和室のように畳を使う場合においてもグレードの検討は必要です。畳にも高級から普及のタイプまであります。風格が違うので、部屋の演出には検討すべきでしょう。

素材

素材も雰囲気作りのためには重要な項目です。

ゴージャスな部屋を作るときには素材にこだわると良いでしょう。

例えば、和室は畳を使いますが、畳の表面の「い草」にも産地などによって部屋の雰囲気が違います。茶道や華道を楽しむ人で部屋の雰囲気を良くしたい人は、い草までこだわると良いかも知れません。

また、洋室に使うフロア材であっても、使っている樹種によって部屋の雰囲気が異なります。天然木の無垢フローリングであっても、樹種で空間演出が違うので、良い部屋にするならば高級な樹種がオススメです。

デザイン

デザインも選ぶポイントの1つです。デザインによって部屋が温かい雰囲気になったり、シャープにもなったりします。

例えば、クッションフロアのデザインは多彩。木の雰囲気のデザインや石のデザインのもの、そしてカーペットを意識したデザインのものなど、デザインの幅は広いです。

ですから、部屋をどのような雰囲気にするかで選ぶと良いです。

コスト

機能もポイントの1つです。

これは部屋の使用目的によって選ぶと良いでしょう。

例えば、浴室まわりや洗面所まわりは水に強いクッションフロアがオススメです。

また、今の床材には汚れの付着しにくいものや、防臭効果のあるものがあります。トイレなどに使うと良いでしょう。

部屋の目的

部屋の目的も重要です。

例えば、リビングのような雰囲気を重視する部屋、浴室まわりのような水を使うスペースなど、目的で選ぶ必要があります。

ちなみに、部屋の目的はリフォーム前に決めておいた方がベターです。計画時にしっかりと検討しておくことが大切になるでしょう。

ペットの飼育

ペットを家族のように可愛がる人は少なくありません。そのため、ペットの飼育も選び方のポイントと考えるべきです。

ところで、ペットは何を飼育するかによって変える必要もあります。汚れが付着しにくいタイプを選んだり、傷付きに強いものを選んだりと、ペットの持つ習性と床材の特性を知ることが選ぶポイントです。


まとめ


リフォームで使う床材の種類から選び方のポイントを紹介しました。

部屋によってどのようなタイプを選べばよいか、イメージが出来たことと思います。

床材にはメリットとデメリットがある点に注意が必要で、部屋の用途に合わせることが大切です。

より良いリフォームとするためにも、部屋の目的をしっかりと定めて決めることが必要。より良いリフォームにするためにも最初の計画をしっかりと立てましょう。