築古戸建てリノベーションの押さえておきたい基礎知識|リノベの流れから費用まで徹底解説
理想の住まいを実現する方法として「中古物件を購入してリノベーション」というやり方が注目を集めています。特に築年数が経過した、築古戸建ては物件価格を低く抑えられることもあり人気です。
この記事では、築古戸建てリノベーションのメリットデメリット、流れ、費用相場など、押さえておきたい基礎知識を一挙に解説します。
築古戸建てリノベーションのメリット・デメリット
最近人気の築古戸建てリノベーションですが、メリットもあればデメリットもあります。メリット・デメリット両面をしっかりと把握し、自分たちのライフスタイルやスタンスに適しているのか見極めることが大切です。
築古戸建てリノベーションのメリット
築古戸建てリノベーションのメリットとしては、大きく次の3点が挙げられます。
・物件購入費用を安く抑えられる
・新築に比べて物件の選択肢が多い
・新築にはないレトロ感を出せる
何といっても、物件価格の安さが築古戸建ての大きな魅力です。建物は築年数を経るごとに価値が下がっていくため、築30年以上の古い物件になるとほぼ土地価格だけで購入できます。また、新築物件に比べて中古物件は供給数が多く、好立地な物件でも見つけやすいというメリットもあります。
近年「昭和レトロ」「平成レトロ」といった言葉がトレンドですが、新築では出せないレトロな趣きを残せるのも、築古戸建てリノベーションならではの魅力かもしれません。
築古戸建てリノベーションのデメリット
一方、築古戸建てリノベーションには次のようなメリットもあるため注意が必要です。
・物件の耐震性能や断熱性能が低い
・想定外の費用で工事費が高くなることがある
・構造によってプランが制限されることがある
中古戸建てのうち、2000年5月以前に建築確認を受けている物件は、2000年から適用されている現行の耐震基準(2000年基準)を満たしていない可能性があります。鉄骨造や鉄筋コンクリート造の場合、1981年5月以前に建築確認を受けている物件は新耐震基準を満たしていない可能性があり、同様に耐震性が十分でないかもしれません。
断熱性能も新築住宅に比べて劣るため、住まいの安全性・快適性を向上するには、耐震補強工事や断熱工事が必要になるケースも多いでしょう。
築古戸建てリノベーションでは、壁や床を解体して初めて内部の不具合が発覚することも少なくありません。工事がスタートしてから想定外の補修が必要となり、当初の見込みに比べて工事費が上ぶれる可能性があることは、あらかじめ認識しておく必要があります。
築古戸建てリノベーションの流れ3ステップ
続いて、一般的な築古戸建てリノベーションの流れを見ていきます。ここでは、物件探しから引き渡しまでを3つのステップに分けて解説します。
ステップ1:築古戸建ての物件探し・購入
まずは、リノベーションする築古戸建て物件を探して購入するところから始まります。
物件探しをするにあたっては、事前に予算および叶えたい条件を家族で決めておきましょう。予算内で収まり、かつ希望条件を叶えられる物件に絞ることで、物件探しがスムーズになります。ちなみに物件探しの段階で、設計・施工までトータルで行うワンストップリノベーションの会社に相談しておくと、あとのステップを進めやすくなるのでおすすめです。
お気に入りの物件が見つかったら、ローンを申し込んで事前審査を受けます。その後、売買契約を締結し、ローンの本審査に通れば、購入代金の決済・物件の購入へと進みます。
ステップ2:リノベーションプランの決定・設計
次に、リフォーム会社によるヒアリングや現地調査、担当者との打ち合わせなどを行い、リノベーションプランの詳細を決めていきます。物件の間取りとリノベーションプランは切っても切れない関係のため、物件選びの段階で並行してリノベーションプランを検討し始めるのがベターです。
リノベーションプランが確定すると、確定した内容をもとに施工会社が見積りを作成します。
なお、物件購入費用とリノベーション費用を合わせて借りる「一体型ローン(住宅ローン)」を利用する場合、住宅ローンの事前審査時に、リノベーションの仮見積りが必要です。よって、ステップ1・ステップ2を並行して進めなければならない点に注意しましょう。
ステップ3:リノベーション工事の施工・引き渡し
プランと見積りの内容に問題がなければ、リフォーム会社と工事請負契約を締結し、リフォーム工事がスタートします。
先ほども解説したように、いざ工事に着手してから、見積りで想定していなかった不具合が見つかることもあります。場合によっては、工事内容や費用に変更が生じる可能性もあるでしょう。
ひと通り工事が完了したら、依頼主立ち会いのもと竣工検査が実施されます。疑問点があれば、このときにしっかりと確認しておくことが重要です。竣工検査の結果、問題がなければ引き渡しとなります。
築古戸建てリノベーションの費用相場
築古戸建てリノベーションで、特に費用がかかるのが「耐震補強」と「断熱」です。
2000年以前に建てられた木造住宅や旧耐震物件を購入する場合、最初に耐震診断を実施する必要があります。建築確認の時期が古いとはいえ、物件によっては現行で求められる耐震性の水準を満たしているケースもあるからです。ただ、ほとんどの物件では耐震性が不足していると考えられます。
耐震診断の結果、耐震補強が必要となれば、全体で「150〜200万円程度」の費用がかかるでしょう。
断熱工事もほとんどの場合で必要です。断熱性が低いと外気の影響を受けやすくなり、夏は暑く、冬は寒い家になってしまいます。建物全体で断熱工事を行う場合、「300〜400万円程度」は見込んでおきたいところです。
築浅の戸建てをフルリノベーションするときの費用相場が「1,000〜1,500万円程度」なので、築古だと上記費用を加えて「1,500〜2,000万円程度」が相場と考えられます。これだけの費用がかかっても、建て替えるよりはリーズナブルなケースが多いでしょう。
築古戸建てリノベーションで押さえておくべき注意点
築古戸建てリノベーションを実施するにあたって、確認しておきたい注意点を3つ紹介します。
リノベーションに適した物件を選ぶ
リノベーションは比較的自由に間取りを変更できるのが魅力ですが、物件の構造次第では間取り変更に制約が生じることもあります。例えば「2×4(ツーバイフォー)工法」で建てられた木造住宅は、壁や床など「面」で建物を支えているため、間仕切り壁の撤去や開口部の設置に制限がかかることも多い、といった具合です。
また、リノベーションで増改築を考えている場合には、用途地域による容積率制限を超えないかも確認しておかなければなりません。容積率とは、敷地面積に対する建物の延床面積の割合のこと。設定された容積率を超えないようプランニングする必要があります。
選ぶ物件によっては、希望するリノベーションプランを実現できないかもしれません。物件選びの際は、自分たちの望むリノベーションができる物件を選びましょう。
余裕を持って予算を立てる
築年数が古いほど、解体時に目には見えない不具合が発覚するリスクが高まります。築古戸建てをリノベーションする以上は、想定外の事態はある程度発生するものと考えるべきでしょう。不具合が見つかったとしても補修できるだけの余裕を見込んで、予算を組むことも大切です。
施工実績の豊富なリフォーム会社に相談する
築古戸建てリノベーションは住宅性能に関することなど、配慮が必要な事項が多くあります。築浅物件のように内外装や設備を更新するだけでは、長く住み続けられる快適な住まいづくりは難しいでしょう。
築古物件をリノベーションする際は、施工実績の豊富な会社に相談することで、理想の住まいを実現できる可能性が高まります。
築古戸建てをリノベーションするなら大和ハウスウッドリフォームへご相談を!
築古戸建てリノベーションなら、新築物件に比べて物件価格を大きく抑えつつ、理想の住まいを実現できる可能性があります。しかし、築年数が古いだけに、新築や築浅にはないデメリットや注意点も存在します。リノベーションを成功させるには、早い段階でプロのリフォーム会社に相談することが重要です。
大和ハウスウッドリフォームは、築古戸建てリノベーションを多く手がけてきており、気をつけるべき注意点やポイントもしっかりと把握しています。築古戸建てリノベーションに興味がある方は、お気軽に大和ハウスウッドリフォームまでご相談ください。資料請求もお待ちしています。