新築の選択肢にリノベーションを!メリット・デメリットもご紹介
新築住宅はすべてが新しいので非常に魅力的です。実際、販売価格を見ると高値がついていますが、それでも売れてしまいます。
ところで、住宅購入には「中古住宅を購入してリノベーションをする」というスタイルがあることをご存じでしょうか。高品質な中古住宅は意外に多く、条件として悪くない場合もあるのです。
しかも、人によっては「現在のリノベーション技術は注文住宅に匹敵する」と評価する人もいるほどです。
では、どちらを選べばよいのでしょうか。
そこで、ここでは新築を購入する場合と、中古を買ってリノベーションをする場合を、メリット・デメリットを挙げながら比較します。
新築を購入するメリット・デメリット
まずは新築を購入する場合のメリット・デメリットを取り上げます。
メリット
新築購入の主なメリットは次の2点です。
すべてが新しい
何と言っても新築の魅力は「すべてが新しい点」です。設備、外装、内装、すべてが新しく、魅力にあふれています。傷がひとつも付いていない設備や内装は非常に気持ちの良いものです。
中古住宅をリノベーションする場合も新しく作れるのですが、場合によっては制限が発生するかも知れません。「すべてが新しい」とはならないケースもあるのです。
保証体制で有利な場合が多い
新築住宅はサポートの面で有利な場合が多いです。
契約不適合責任の期間が10年ではあるのですが、住宅会社が独自のサポート体制を持っていることが多いです。また、期間が10年を超えても受けられる場合も少なくありません。有償の期間を含めるのであれば、20年を超えるケースも珍しくないのです。
その点、中古住宅は新築ほどのサポートは受けられない場合もあります。リノベーションをしていたとしても、中古住宅は不利でしょう。
デメリット
その一方で、デメリットは次のとおりになります。
気に入らない点もあり得る
新築は確かにすべてが新しいのではありますが、すべてが気に入る仕様とは限りません。
気に入らない設備が付いていたとしても、その状況を受け入れなければいけないのです。
例えば、アイランド型のキッチンを夢見ていたのが、普通の壁付けタイプのキッチンで妥協しなければいけません。
また、内装材が理想とは違って安いものを使っているかも知れません。苦しくも感じられるかも知れませんが、それを受け入れなければいけないのです。
設備に普及グレードが設置されていることもある
新築住宅は新しくて立派なのですが、住宅会社がコストダウンのために、普及グレードの設備を設置することがあります。その場合、性能の劣った設備を使わなければいけません。場合によっては不便さを感じることにもなるでしょう。
ちなみに、住宅会社によっては大量発注をしてコストを下げている場合があります。発注タイミングによっては型落ち品を使うこともあり得ます。こだわる人には苦しいかも知れません。
中古を買ってリノベーションするメリット・デメリット
次に中古を買ってリノベーションをする場合を挙げてみましょう。
メリット
まずはメリットです。
購入コストが抑えられる
物件にもよりますが、中古住宅は新築住宅と比較すると安いケースが圧倒的に多いです。リノベーションの内容にもよりますが、購入のトータルコストが抑えられるでしょう。
ちなみに、住宅購入のコストが抑えられれば、その浮いた費用を土地代金にまわせます。そうすると立地条件の良い場所を買うことも可能です。立地条件は生活にダイレクトに関わる場合が少なくありません。利便性の向上は非常に魅力的です。
好みの設備が設置可能
新築の場合は既に設備が付いているので変えられませんが、リノベーションの場合は好きな設備を選べます。予算に合わせてグレードを変えたり、性能やデザインから選んだりすることも可能なのです。
この点は特にこだわって家を作りたい人には、非常に魅力的に見えるでしょう。
デメリット
主なデメリットは次の2点が挙げられます。
設備が古いことも
リノベーションでは設備の交換を行いますが、必ずしも全部を交換するとは限りません。
そのため、古い部分が残ってしまい、その部分の修理が増える可能性も発生します。場合によっては、修繕のコストが増えてしまい、全体のランニングコストが上がることもあり得ます。トータルコストで考えるならば、その点も計算に入れなければいけません。
ローンで不利な場合がある
住宅ローンは中古住宅の場合、新築よりも不利な場合があります。
というのも、中古住宅にも築年数や品質にバラつきがあり、一概には言えないからです。
例えば、築30年クラスの場合と築5年クラスでは価値そのものが違います。金融機関はその点を見ることがあり、それによって借入期間や限度額が変わる場合があるのです。
新築購入と中古をリノベーションする場合の比較
このように、新築住宅と中古住宅では違ったメリット・デメリットがあります。そして、そのメリット・デメリットは違う角度からの切り込みでもあるので、甲乙は付けにくいです。
そこで、ここでは明確になりやすいように、「コスト」「設備」「サポート」の3点を挙げ、両者を比較してみます。
コスト
コストは中古が安く上がります。
新築はプレミアが付くほどの高値で、手が出ない人も少なくありません。
その点、中古であれば安くて良質の物件も多いので、安心して選べます。
ただし、注意しなければいけないのが「もともとがハイスペックだった家」です。ハイスペックな家の場合には、中古になっても値下がりがそれほど起こらないケースもあります。「中古だから大丈夫」と安易には行きません。
また、ランニングコストにも注意を払うべきでしょう。
設備
新築もリノベーションも新しい設備が付きますが、「自分の好みの設備を使える」という点ではリノベーションが優勢と言えるでしょう。設備の素材、性能、色など、好きなものを選べる点は魅力的です。
その点、新築は普及グレードが付いていたり、場合によっては型落ち品が着いていたりする場合もあり得ます。やはり中古を買ってリノベーションをする方が良いでしょう。
サポート
これは新築の方が有利と考えられます。
というのも、住宅会社のサポート期間が非常に長いためです。前述のように20年を超えるサポートは非常に魅力的です。
その一方、リノベーションでもサポート体制は敷いていますが、新築の長さまで及ばないケースもあり、不利です。
どっちを選べば良いか
結論から言えば「ケースバイケース」です。
コストを重要視するのであれば、中古を購入してリノベーションすれば良いでしょうし、サポート体制ならば新築となるでしょう。つまり、資金的に難があるならば中古、次世代に遺したいのであれば新築…といったイメージで、個人的な都合で必要性が変わるからです。
しかし、1つの重要な結論が見えて来ます。「中古住宅をリノベーションしても、メリット・デメリットの点では新築と遜色がない」という点です。
ですから、住宅の購入は新築を狙うだけでなく、中古も視野に入れることも良いと思われます。
まとめ
新築住宅の購入と中古を買ってリノベーションする場合を比較しました。中古の購入にもメリットがあることが理解できたことでしょう。また、住宅購入を検討している人の中には、中古住宅に興味を持った人もいるのではないでしょうか。
いずれにしても、家づくりには決断も必要です。双方のメリット・デメリットと自分の都合を明確化することが、非常に重要となるでしょう。