リノベーションの広告を見るならば、内装や設備に多くの紙面が割かれていて、家の外観はそれほど無いように見えます。しかも、その住宅も外観が少し分かる程度で、細部まで分かるケースはあまり見かけません。

しかし、実際に暮らしてみると家の外の部分…特にエクステリアの部分が生活に密着していることに気が付きます。また、外観の印象を決める上でもエクステリアが重要であることに気が付くことでしょう。

そこで、ここではエクステリアのリノベーションを取り上げ、オシャレにする方法について解説します。

エクステリアの区分

エクステリアは外構部分として括ることができますが、もう少し細かく分けると次の3つに分かれます。

  • ガーデンエクステリア

  • 車庫廻りエクステリア

  • ウォールエクステリア

それぞれが異なるので、区分を覚えておいた方が良いでしょう。

ガーデンエクステリア

ガーデンエクステリア イメージ

ガーデンエクステリアは敷地の周囲に設置するエクステリアです。具体例としては、門扉やフェンス、機能門柱などがあります。

外構にはクローズド外構・オープン外構・セミクローズド外構の3種類がありますが、その種別を決めるエクステリア製品とも言えるでしょう。ブロック塀やフェンスなどで囲えばクローズド外構となり、メッシュフェンスと機能門柱などで飾ればオープン外構になるからです。

車庫廻りエクステリア

車庫廻りエクステリアは住宅の駐車スペースに設置するエクステリアです。代表的なものにカーポートやシャッターゲートなどがあります。

車庫廻りエクステリアはそれほど重要ではないように思われますが、実はそうではありません。近年の車上荒らしをはじめとする車を狙った犯罪を考えれば、実は非常に重要なのです。フェンスやゲートでガードしておけば防犯性も上がるので、車上荒らしに合うリスクも減らせるのです。

ウォールエクステリア

ウォールエクステリアは住宅の外壁に設置するエクステリアです。代表的なのがテラス屋根やサンルームなどがあります。

ウォールエクステリアのアイテムは生活に密着する点が特徴です。例えば、テラス部分はユーティリティスペースになります。知人を読んでのバーベキューなども可能です。

また、サンルームは洗濯物の干し場にもなります。雨の日には重宝することでしょう。


エクステリアをオシャレにリノベする方法

エクステリア イメージ

次に、エクステリアをオシャレにリノベーションする方法を紹介します。

コーディネートにこだわる

エクステリアはそれぞれの部分が独立しているように見えるかも知れません。例えば、門扉・フェンスとテラス屋根は設置する場所が異なるので、別のエクステリアに見える場合があるのです。

しかし、別のものとして捉えるとオシャレにはなりません。統一性が取れないため、バラバラに見えるのです。

エクステリアは全体で考えるべきです。コーディネートを第一に考えてこだわりましょう。

コンセプトにこだわる

デザインのコンセプトにこだわることも大切です。コンセプトを明確にしないとデザインの方向性がバラバラになってしまい、不格好になり得るからです。

例えば、色だけで揃えることしか考えない場合、レトロな製品とシャープなイメージの製品が混在することにもなり得ます。そうすると、統一性が取れなくなります。

しかし、例えば「自然」とコンセプトを決めるならば、木を中心としたエクステリアで統一することにより、方向性が決まります。エクステリア全体が調和するのです。

素材にこだわる

コーディネートの次にこだわりたいのが「素材」です。素材にこだわるならば、オリジナリティの溢れるエクステリアを作れるからです。

例えば、鉄パイプを溶接して無味乾燥なブロック塀に付けると、オシャレな感じは全然感じられないことでしょう。

しかし、塀をレンガなどで構成し、鋳物の門扉やフェンスを付けるならば、デザイン性が格段にアップします。それと同時にオリジナリティも出せることでしょう。

その上で全体のコーディネートが作れるならば、1枚上手のオシャレなエクステリアが作れます。

機能にこだわる

機能にこだわることも必要でしょう。

先にも述べましたが、車上荒らしのような犯罪は多発しています。そして、そのような犯罪は防御しなければいけません。

その意味ではエクステリアは「家屋を守る」「駐車場を守る」こととなるので、非常に重要です。

今のエクステリアは防犯カメラやカメラ付インターホンなど、防犯性アップに繋がるアイテムが多くあります。

機能にこだわることは重要なのです。


エクステリアのリノベで覚えておきたいこと

ところで、エクステリアは闇雲に設置するべきではありません。

リノベに当たっては覚えておきたい点があります。代表的な確認する点を挙げてみましょう。

トレンドを読む

まず挙げられる点が「トレンドを読む」ことです。

住宅の歴史を見ると分かるのですが、エクステリアにも歴史はありました。昔はブロック塀で囲むだけであったのが、オープン外構が出現した…といったものです。

そのため、トレンドを読み違えると時代錯誤のエクステリアのなってしまいます。周囲の家に比べて自分の家だけが古臭いのは耐えられないことでしょう。しっかりとトレンドを確認しましょう。

機能・性能を確認する

エクステリアは設置すれば良いものではありません。製品の性能をよく確認して設置しなければいけないのです。

良い例がカーポートの積雪荷重性能です。雪が降るとカーポートの屋根に雪が積もりますが、カーポートによってどれくらいの積雪量に耐えるかが異なるのです。

仮に、雪の降らない地域のカーポートを豪雪地域に設置すると、雪の重みでカーポートが潰れてしまいます。

エクステリアの性能確認は非常に重要なのです。

禁止事項を確認する

エクステリアには禁止事項があります。安全に関係する事項も多いので、覚えておかなくてはいけません。

例えば、手すりを付けるべき場所に、価格を抑えるためにフェンスで代用する例が見られます。間違った使い方なので非常に危険です。

製品を設置する際には取扱説明書を参照し、禁止事項を確認して安全に使いましょう。

予算を確認する

エクステリアのリノベーションは家屋の工事からは外れることが多いので、予算の計画を忘れてしまう場合が案外少なくありません。しかし、エクステリアは大型の構造物が多く、価格も相応に発生してしまいます。特に、電動シャッターの付く製品などは数百万円レベルで発生します。予算管理は非常に重要になります。

ちなみに、外構のリノベーションの場合には既存のエクステリアを撤去しなければいけません。当然ながら、撤去にも多額な費用が必要です。予算は設置だけでなく、撤去も忘れずに入れましょう。

工事内容を確認する

リノベーションの際には工事の内容も確認しておきましょう。

業者に丸投げにすることは可能なのですが、施主の立場としては知っておくべきでしょう。

ちなみに、工事の前には近隣の方々への挨拶と説明が不可欠です。その説明の際に具体的な内容を示せないと、近隣の方々に不安を与えてしまいます。説明のためにも工事の把握は必要なので、しっかりと確認をしておきましょう。


まとめ

エクステリアのリノベーションについて取り上げました。

トレンドを読むことやコンセプトの重要性が再確認できたものと思います。また、デザイン以外にも知るべきことがあることを始めて知った人もいるのではないでしょうか。

エクステリアはオシャレにすることも大切なのですが、それと同様に機能や性能、そして工事なども知るべきです。良いリノベーション工事とするためには可能な限り聞いて確認しておきましょう