省エネ×快適空間!今こそ知りたい断熱リフォームの基本と実施方法とは?

省エネで快適な住まいを実現したいなら、断熱リフォームを検討しませんか?
「断熱リフォームって何?」
「どんな効果があるの?」
今回は、そんな疑問を持たれている方に向けて、断熱リフォームの基本と実施方法をご紹介します。断熱リフォームを検討中の方は、ぜひ参考にしてください。
断熱リフォームとは?省エネ効果と快適空間を実現する方法
断熱リフォームとは、住まいの断熱性能を高めることを目的とした改修工事です。断熱リフォームを行うことで、外気の熱や冷気が室内に影響しにくくなり室内の温度を一定に保つことができます。
断熱リフォームを行うことで、室内の冷暖房効率を高めることができ、より快適な室内空雨間を実現できます。さらに冷暖房で使われる消費エネルギーを減らせるため、光熱費の削減につながり、省エネ効果も実感できます。
なぜ今、断熱リフォームが必要なのか?光熱費の節約と環境への配慮
断熱リフォームが注目される理由は、光熱費の節約と環境への配慮という2つの大きなメリットがあるからです。
光熱費の節約
断熱性能の低い家だと、外気の影響を受けやすくなるため、冷暖房効率が悪くなり冬と夏の光熱費上昇の原因となります。断熱リフォームによって住宅の断熱性能を高めることで光熱費の節約が実現されます。近年はエネルギー価格が高騰しているので、光熱費の削減は家計に大きな効果をもたらしてくれます。
環境への配慮
冷暖房の使用量が多いと、多くのエネルギーを消費して二酸化炭素の排出量を増加させます。断熱リフォームを行えば冷暖房の使用量を減らすことができるので地球温暖化対策になります。
政府は、2050年カーボンニュートラル実現に向けて、住宅の省エネ化を推進しており、断熱リフォームへの補助金制度なども充実しています。断熱リフォームによる環境への配慮を行うことで、お得な補助金制度を利用できる点もメリットです。
断熱リフォームを行う場所とは?最も効果的なポイントを紹介
断熱リフォームは、壁や窓、屋根・天井などで行います。以下に断熱リフォームを行う場所をまとめてみました。
場所 | 特徴・効果 |
---|---|
窓 | 最も熱の出入りが多い場所。 複層ガラスやLow-e複層ガラスに交換したり、 内窓(既存の窓の内側にもう1つの窓を設けること)を設置することで断熱効果を高められる。 |
壁 | 熱の出入りが多い場所。 外壁に断熱材を付加すると、高い断熱効果が期待できるが費用が高額になりやすい。 内壁に断熱材を充填する場合、比較的安価で短期間ですむが、外壁に付加するほどの効果は得られない。 外壁塗装による断熱リフォームもある。 |
屋根・天井 | 太陽光の熱を直接受ける場所。 断熱材を充填したり、遮熱性の高い屋根材や塗料を施工することで断熱効果を高められる。 |
床 | 床からの冷気で冷えやすい場所。 床下に断熱材を敷き詰めたり、床暖房の導入で解決できる。 |
上記の中で最も効果的な断熱リフォームの場所は、「窓」です。窓は最も熱の出入りが多いので、窓をリフォームすることで冷暖房効率が大幅に改善されます。そして、光熱費の削減につながります。ただし、建物の構造や気候条件、環境によっては他の箇所の断熱リフォームが効果的な場合もあります。
断熱材の種類と選び方:あなたの家に最適な素材を見つける
断熱材には、様々な種類があります。ここでは、断熱材の種類と選び方を表にまとめてご紹介します。
断熱材 | 特徴 | おすすめ箇所 | |
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鉱物系 | グラスウール | ガラスを溶解して繊維状にして、接着剤を吹き付けて成形した断熱材。壁・床・天井などに施工でき、価格も安価なので広く普及している。原料が鉱物なので燃えにくく、吸音性が高いことから防音に利用できる。湿気に弱いため、防湿・結露対策が必要。 | 安価で施工しやすいので広範囲の施工が必要な壁・屋根・天井・床におすすめだが、防湿対策が必要。 |
ロックウール | 玄武石や鉄鋼スラグなどを溶かして繊維状にした断熱材。燃えにくく、熱に強い、撥水性も高い。湿気には弱いので対策が必要。 | グラスウールと同様に安価で施工しやすいので、 壁・屋根・天井におすすめだが、防湿対策が必要。 | |
石油系 | ビーズ法ポリエチレンフォーム | ポリエチレン樹脂に発泡剤や難燃剤を添付してビーズ状にしたものを発泡成形した断熱材。耐水性が高い。軽くて衝撃に強い。価格は割高で熱に弱い傾向がある。 | 耐水性が高いので、床下や壁など湿気の多い場所におすすめ。 |
押出法ポリエチレンフォーム | ビーズ法とほぼ同じ材料を使う。硬質で耐圧力があり、吸水・吸湿性が小さい。薄くても高い断熱性を発揮。水に強くて軽量で、加工や施工がしやすいものの、熱に弱い。 | 外壁に張る場合に向いている。 | |
硬質ウレタンフォーム | ポリウレタン樹脂に発泡剤を加えて成形。ボード状を使用するだけでなく、現場で吹き付ける方法もある。気泡に含まれる小さなガスが熱の伝導を抑えるため、優れた断熱性を発揮する。水や湿気が侵入しにくいため、結露・カビの発生が少ない。金額が高めで、万が一燃えた場合に有毒ガスが発生する可能性がある。 | 壁・屋根・天井への成功におすすめ。 屋根裏の複雑な形状にも対応できる。 | |
フェノールフォーム | フェノール樹脂に発泡剤や硬化剤を加えて成形する。長期的に安定して断熱性能を保つことができる。熱を帯びると硬化する特徴がある。非常に燃えにくく、有毒ガスが発生する心配もない。耐久性にも優れているので、高い断熱効果を長期にわたって維持できる。価格が高い。 | 高い断熱性能と耐火性が求められる場所に最適。 寒冷地で使用すれば、快適な室内環境を実現できる。 | |
自然系 | セルロースファイバー | 新聞の古紙などを粉砕して綿状にした断熱材。 施工方法には吹き込み・吹き付けがある。隙間を作らず、高い気密性を確保できる。防音・吸音効果も期待できる。価格が割高で、専門業者を探す必要がある。 | 壁・天井に敷き詰めることで、高い性能を発揮する。防音効果もあるので、床に敷き詰めることで、足音を抑えることも可能。 |
羊毛 | 原料となる羊毛に、体に優しい防虫処理を施したもの。防虫効果は半永久的に継続する。高い調湿力と断熱性がある。価格が高い。 | 湿度の影響を受けやすい壁や天井に敷き詰めることで快適な室内環境を実現できる。
細かい部分への施工がおすすめ。 | |
炭化コルク | ワインの栓などの製造で出たコルクの端材を利用して炭化させたもの。断熱・調湿・吸音性に優れている。ダニを寄せない効果が期待でる。価格が高い。 | 外壁に取り入れることで、断熱性・調湿性を高められる。 床なら、防音効果と断熱効果を高められる。 |
上記のように、それぞれの断熱材によって効果が異なります。どの部分に断熱材を使用したいのか、費用はどのくらいかかるのかを考えた上で選びましょう。
断熱リフォームの施工方法:プロセスと必要な手順を知る
断熱リフォームは、住宅の快適性を向上させ、光熱費を削減するための有効な手段です。しかし、適切な施工方法を知らないと、期待した効果が得られないだけでなく、建物の寿命を縮めてしまう可能性もあります。ここでは、断熱リフォームの施工手順と、それに伴う準備を詳しく解説します。
必要な事前準備
断熱リフォームを行う前に、まず重要なのは今の住まいの断熱性能を把握することです。
建物の構造や築年数、そしてその地域の気候条件を考慮して、どの部分に断熱リフォームが必要かを判断します。この時、専門家の断熱診断を受けるのも良いでしょう。
次に、断熱リフォームを行う目的と予算を明確に設定します。
● 光熱費を削減したいのか
● 結露を防ぎたいのか
● 暑さや寒さを緩和したい など
上記のように目的を具体的に決め、予算に合わせて最適な断熱材と施工方法を選びます。
業者選びも慎重に行いましょう。断熱リフォームの経験が豊富で信頼できる業者を選び、複数の業者から見積もりを取り、内容を比較検討することが大切です。そして、業者と相談しながら具体的な施工計画と設計図を作成し、使用する断熱材の種類、厚さ、施工方法などを決定します。これらの準備をしっかりと行うことが、断熱リフォームの成功につながります。
施工手順
壁の断熱では、まず既存の外壁または内壁を撤去し、断熱材を充填または設置します。その後、防湿シートを設置し、壁を復旧させたら施工完了です。
屋根や天井の断熱では、天井裏に断熱材を敷き詰めたり、屋根材の下に断熱材を設置したりします。状態によっては、天井材または屋根材を撤去する作業も必要です。
床の断熱では、床下に断熱材を敷き詰めたり、床暖房を設置したりして床の断熱リフォームの完了です。
窓の断熱では、断熱性の高い窓(複層ガラス、Low-Eガラスなど)に交換したり、既存の窓の内側に内窓を設置したりします。
注意すべきポイント
断熱リフォームを行う際には、いくつかの注意点があります。
● 気密性を確保する
● 適切な換気計画をする
● 適切な防湿対策を考える
● 信頼できる専門業者に依頼する
まず、断熱材の性能を最大限に生かすために、気密性を確保することが重要です。断熱材の施工と同時に、隙間風対策も行いましょう。
また、気密性の高い住宅では、適切な換気計画が必要です。計画換気を導入することで、室内の空気環境を良好に保つことができます。
断熱リフォームによって結露が発生する可能性があるため、適切な防湿対策も必要です。防湿シートの施工や、調湿性の高い断熱材を選ぶなどの対策を講じましょう。
最後に、断熱リフォームは専門的な知識と技術が必要なため、信頼できる専門業者に依頼することが重要です。
断熱リフォームの費用対効果とは?コスト削減とリフォームの効果を最大化
工事の種類
工事の種類 | 価格 |
---|---|
壁に断熱材を導入 | 4,000〜30,000円/㎡ |
天井に断熱材を導入 | 4,000〜8,000円/㎡ |
床に断熱材を導入 | 4,000〜8,000円/㎡ |
外壁・屋根の断熱塗装 | 100万円前後(30坪程度の一戸建ての場合) |
内窓設置 | 8〜15万円/箇所 |
ペアガラス交換 | 5〜15万円 |
樹脂サッシへの交換 | サッシのみ交換 5万円前後/箇所 窓周囲の壁も施工する場合 25〜60万円 |
窓全体交換 | 10〜50万円/箇所 |
最も費用対効果が高いのは、窓の断熱リフォームです。内窓設置であれば、費用も比較的手頃で設置できるのでおすすめします。また「先進的窓リノベ2025事業」など、補助金事業の利用ができる可能性があります。条件を達成すれば最大200万円の補助金を受け取れるので、窓の断熱リフォームを検討される方はぜひチェックしてみましょう。
まとめ
省エネで快適な住まいを手に入れられる断熱リフォームに関して解説しました。夏の暑さや冬の寒さを解決したい方は、ぜひ断熱リフォームを検討しましょう。
「断熱リフォームでどのくらいの費用がかかるのか知りたい」
「どの断熱リフォームが自分の家に最適なのか提案してほしい」
そんな方は、ぜひ大和ハウスウッドリフォームへご相談ください。