金利の上昇傾向がすっかり定着しつつある2026年。さらに、建築費や人件費の高騰も続いており、リフォーム価格にも影響が出ています。このような背景を受け、リフォームの内容やローンの組み方にも変化が見られるようになってきました。

 

この記事では、2026年のリフォームにおけるトレンドをお金の面から解説。リフォームローンの最新金利動向やトレンドについてもお伝えします。

2026年のリフォーム|お金の面から見たトレンドは「性能向上」


金利や物価が上がり、家計への影響を不安視する方が増えている2026年、リフォームにおいても特有の傾向が見られます。とりわけ顕著なのが「性能向上」への意識の高まりです。どのような傾向があるのか、具体的にみていきましょう。

 

なお、デザインや間取りの傾向は、こちらの記事で取り上げています。併せてご覧ください。

 

(関連記事)2026年版|戸建てリフォーム・リノベーションの最新トレンド3選

工事費の上昇で「どこにお金をかけるか」の優先順位が変わった

前提として、昨今リフォーム工事を含む建築費が大きく上昇していることを押さえておく必要があります。2020年度を100として建設コストの動きを表す指標である、国土交通省「建設工事費デフレーター」の木造住宅の指数は、2026年5月時点で126.7まで上昇。同じ工事でも、6年前に比べて25%以上費用がかかるということです。

 

こうなると、従来以上に予算の投入先を絞る必要が出てきます。より効率的で、長く効果が得られる部分にお金をかけようという動きが出てくるのは、当然のことといえるでしょう。

 

(出典)国土交通省「建設工事費デフレーター」

リフォームで重視される点の1位は「省エネ性の向上」

住宅リフォーム推進協議会が2025年夏に実施した調査によると、リフォーム検討者が予算以外で重視する点の1位は「省エネ性の向上が見込めること」でした。前々回は20.7%、前回は27.5%、そして今回が32.6%となっており、2年続けて割合が上昇しています。

 

入れ替わるように順位を下げたのが「設備の使い勝手が良くなること」で、27.0%から21.3%まで下落しています。また、検討者の考えるリフォームで実現したいことでも、1位は「省エネ性能を高める」の37.1%でした。かつて首位だった「一部の部屋の全面改修をする」は40.1%から24.6%へと大幅に減っています。

 

設備を新しくした満足感は、しばらく経つと当たり前になるものです。一方で断熱性能の向上は、住まいの快適性アップや光熱費の節約といった形で長い間効果をもたらします。予算を効率的に振り分ける必要が出てきたからこそ、費用対効果の大きい、断熱をはじめとする省エネ性能にお金をかけたいと考える方が増えたのでしょう。

 

(出典)一般社団法人住宅リフォーム推進協議会「2025年度 住宅リフォームに関する消費者(検討者・実施者)実態調査 報告書」

 

金利上昇が続く2026年、リフォームローンはどう選ぶか


金利上昇はリフォームローンにも及んでいます。最新の金利動向やローンの選び方について詳しくみていきましょう。

【2026年最新】利上げによるリフォームローンの金利動向

日本銀行は2026年6月16日、政策金利を1.0%程度へ引き上げました。これは、およそ31年ぶりの高い水準です。この決定を受けて短期プライムレートが上昇し、変動金利も連動して上昇基調にあります。6月の利上げ分は、2026年10月の基準日を経て変動金利にも反映される見通しで、すでに平均1%台に乗せた水準からさらに上昇する可能性があります。

 

仮に借入金利が1%上がると、返済額はどう変わるのでしょうか。借入500万円・返済期間10年・元利均等返済で試算した結果が次のとおりです。なお、リフォームローンは住宅ローンよりも金利が高めの水準にあることから、ここでは2026年8月時点のリフォームローン金利を目安に利率を設定しています。

 

金利

毎月の返済額

総返済額

年3.0%

約48,300円

約579万円

年4.0%

約50,600円

約607万円

 

毎月の差は約2,300円。月あたりだと小さく感じるかもしれませんが、10年間の総額でみると差は約28万円に広がります。今後も金利上昇が見込まれるなか、変動金利を選ぶ場合には、返済負担が増えるリスクも織り込む必要があるでしょう。

 

(参考)イー・ローン「【2026年8月版】リフォームローンの総合ランキング」

グリーンリフォームローンで返済負担を抑える

省エネ化への意識が高まっているなかで注目したいのが、住宅金融支援機構のグリーンリフォームローンです。断熱や省エネが工事の中心になっている今だからこそ活用する価値の大きい、省エネリフォーム専用の全期間固定金利型ローンです。

 

融資の上限は1,000万円(ただし省エネ工事費の2倍などとの比較で低い方が適用)で、担保も保証人も不要。申し込みは、取扱金融機関の窓口またはWeb申込サービスを通して行います。返済期間は最長10年となっており、10年ちょうどで組めば、次に紹介する住宅ローン減税の要件も満たし得るでしょう。

 

断熱性能や省エネ性能を高めてランニングコストを抑えつつ、固定金利で金利上昇リスクを回避できるのはうれしいポイントです。

 

(参考)住宅金融支援機構「【グリーンリフォームローン】」

 

2026年の住宅ローン減税・リフォーム促進税制の条件


リフォームによる家計負担を抑えるには、住宅ローン減税やリフォーム促進税制を積極的に活用したいところです。ここでは、令和8年度税制改正後の内容を詳しくご紹介します。なお、リフォーム促進税制(所得税)と住宅ローン減税(増改築)の併用はできません。

住宅ローン減税(増改築)を使うための条件

住宅取得時のみの制度と思われがちな住宅ローン減税ですが、増改築でも条件を満たせば利用できます。主な適用要件は次のとおりです。

 

・リフォーム工事費が補助金等を差し引いて100万円(税込)を超えていること

・返済期間が10年以上のローンを組んでいること

・その年の合計所得金額が2,000万円以下であること

・床面積が40㎡以上であること(合計所得金額1,000万円超の場合は50㎡以上)

・所定の対象工事を実施していること

・増改築等の完了後6ヵ月以内に入居し、かつ、適用を受ける各年の12月31日まで引き続いて居住していること

 

控除率は年末のローン残高の0.7%、借入限度額は2,000万円、控除を受けられる期間は10年間です。手続きは、最初の年だけ確定申告が必要です。会社員や公務員であれば、2年目からは勤務先の年末調整で済ませられます。

 

(参考)国土交通省「住宅を増改築・リフォームしたとき」

リフォーム促進税制の対象工事と控除額

リフォーム促進税制は、所得税と固定資産税の2本立てになっていて、条件を満たせば両方を受けられます。

 

所得税は工事の種類ごとに控除額が決まっていて、耐震、バリアフリー、省エネ、同居対応、長期優良住宅化、子育て対応の6分野が対象です。2028年12月31日までに住み始めた方に向けた制度となっています。(耐震のみ工事の実施が2028年12月31日までの場合が対象)

 

リフォーム促進税制(所得税)における工事種類別の控除内容

工事の種類

対象工事限度額

必須工事分の最大控除額

耐震

250万円

25万円

バリアフリー

200万円

20万円

省エネ

250万円(350万円)

25万円(35万円)

同居対応

250万円

25万円

長期優良住宅化

250万円・500万円

(350万円・600万円)

25万円・50万円

(35万円・60万円)

子育て対応

250万円

25万円

※カッコ内は、太陽光発電設備を併せて設置する場合の金額

※長期優良住宅化リフォームは、耐震または省エネのいずれかと併せて実施する場合と、両方と併せて実施する場合の2段階設定

 

もう一方の固定資産税は、工事完了の翌年度1年分が減額されます。耐震、バリアフリー、省エネ、長期優良住宅化の4分野で適用され、2031年3月31日までの工事が対象です。なお、国の制度としては都市計画税は減額されません。

 

リフォーム促進税制(固定資産税)における工事種類別の軽減内容

 

工事の種類

減額割合

対象となる床面積

耐震

1/2

120㎡相当分まで

バリアフリー

1/3

100㎡相当分まで

省エネ

1/3

120㎡相当分まで

※耐震改修または省エネ改修によって長期優良住宅の認定を受けた場合は2/3

 

こちらの制度はローンの有無を問いません。自己資金のみで賄うリフォームや、返済期間が10年に満たない短期のローンを借り入れる場合でも使えます。住宅ローン減税の条件に届かないときの受け皿になってくれるでしょう。

 

所得税の控除は居住開始年分の確定申告で、固定資産税の減額は工事の完了から3ヵ月以内に市区町村へ申告する必要があります。それぞれ窓口が違う点に注意してください。

 

(参考)国土交通省「住宅:リフォーム促進税制(所得税・固定資産税)について」

 

まとめ

2026年のリフォームは、工事費も金利も上がるという逆風のなかで進めることになります。住まいの省エネ性能を高めるリフォームは、長期的な費用対効果が見込めるうえ、補助金や減税制度による後押しを受けられることから、積極的に検討すべきでしょう。

 

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