室内窓を使ったリノベーション術|おしゃれで機能的な空間作りのコツ

今のリノベーションは技術が向上しているので、改装の自由度が高く、注文住宅並みとも言われます。
しかし、やはり限界はあるもので、部屋の採光や通風などの点で問題があるケースが見られました。
室内窓はそのような室内環境を改善する上で有効なアイテムなのですが、意外と活用については知られていないようにも見られます。
そこで、ここでは室内窓を取り上げ、リノベーションへの活用方法について解説します。
室内窓のリノベーションへの活用方法
室内窓は活用の目的と活用方法を明確にしておくべきです。
では、どのような活用方法があるのでしょうか。
採光
窓は採光が大きな目的の1つです。自然光を取り込むことによって室内を心地よい明るさにします。
さて、室内窓は採光の用途として活用が可能です。
外の窓と室内窓を重ねて配置すれば、外の窓から差し込んだ光が室内窓の内側まで差し込むからです。
また、室内窓のガラスを工夫すれば、内側に差し込む光の量まで調整が可能。光を優しくすることもできるのです。
通風・換気
窓の目的のもう1つは通風と換気です。窓を開けることによって自然の風を取り込み、空気を入れ替えます。
室内窓はこの点でも活用が可能。開閉が可能であれば奥の部屋まで風が入ります。
さて、室内窓の大きさを調整すれば風の量の調整も可能。心地よい風を届けることでしょう。
開放感の演出
開放感の演出としても室内窓は活用が可能です。
住宅の間取りにもよりますが、大きな窓を設置できないケースが意外にあります。壁は耐震性にダイレクトに関係するので、窓の配置変更には限界があるのです。場合によってはそのために閉塞感が出ることでしょう。
しかし、室内窓を活用すれば開放感の演出は可能。外の窓が大きくなかったとしても開放的な空間が演出できるのです。
見守る
世帯にもよりますが、小さい子供のいる場合には「見守る」ことも必要です。例えば、キッチンから子供の様子を見守ることも必要となるでしょう。
室内窓は家族を見守る目的にも対応します。
室内窓を大きくすれば、別の部屋も見通せるようになります。子供の様子を確認できるので、事故防止にも繋がり、安全です。
装飾
装飾としても活用が可能です。
例えば、木製の窓枠を使えば室内が温かい雰囲気になりますし、アルミなどの素材を使えばシャープなイメージになります。ステンドグラスなどの設置も可能で、部屋をおしゃれに彩ります。
ちなみに、一般の窓サッシには耐風圧性や気密性などが高いレベルで求められますが、室内窓の場合はそれまでの性能は要求されません。そのため、デザインの自由度が高く、おしゃれなインテリアを作れるのです。
室内窓を設置する上での注意点
室内窓は「あれば良い」というものではありません。いい加減に設置すると「こんなはずではなかった」といった羽目を見ることもあります。場合によっては設置が逆効果になってしまい、不便な家にもなり得るからです。
そこで、ここでは室内窓を設置する上での注意点を挙げてみましょう。
窓の配置
窓の配置は非常に重要です。
これは採光や通風に大きく影響するためです。
前述のように、室内窓を窓に重ねて配置させれば、奥まで光が差し込みます。しかし、窓の配置を変えるならば光の量も減ることでしょう。
また、窓を重ねれば奥まで風が入ります。配置をズラせば通風も抑えられます。
このように、窓の配置は採光や通風に大きく関係します。配置は重要なのです。
窓の大きさ
窓の大きさは採光量や通風量に関係するので、室内窓を設置する上で大切な要素です。
光や風をどれくらい入れるかによって窓の大きさが変わります。部屋によって必要な光も違いますので、部屋に合わせると良いでしょう。
窓の種類
内窓をどのような窓にするかについても注意が必要です。
例えば、サッシには左右に動かして開閉するタイプの他にも、開閉せずに採光だけのFIX窓もあります。FIX窓の場合は開閉しないので採光はできても通風はしない…といったように、窓の使い分けも重要なのです。
窓の素材
窓の素材にも種類があります。インテリアデザインに関係するので注意すべきです。
室内窓の場合にはアルミ素材以外にも木素材のタイプもあります。インテリアや家具と合わせると統一感が出るのでおすすめです。
ちなみに、室内窓にはステンドグラスを組み込んだタイプもあります。上手に配置すれば、部屋が格段におしゃれになることでしょう。
照明計画
照明計画にも気を付けなければいけません。
室内窓を通して余分な光が別の部屋に差し込む場合があるからです。
例えば、夜間の寝室に強い光が差し込むと安眠が妨げられるので困ります。しかし、室内窓を設けないと昼間の採光に影響するでしょう。
そのため、夜間の光に関しては照明での調整が必要になります。そのため、計画が重要となるのです。
構造上の理由から設置できない場合がある
家屋の壁は耐震性に大きく関与しています。壁の配置が悪かったり少なかったりすると、横からの力やねじれる力に対して弱くなる場合があるからです。
そのため、リノベーションで室内窓を付ける場合も制限が発生する場合があります。仮に着けることができたとしても、必要な大きさの窓が作れない場合もあるので、計画時には十分に注意をしましょう。
プライバシーの確保
室内窓は隣の部屋が見えてしまうので、プライバシー確保が問題になる場合があります。
そのため、プライバシー保護を重視する場所には、すりガラスを入れるなどの配慮をしなければいけません。
プライバシーの問題は間取りとも大きく関わるので、計画時には部屋をどのように使うかを明確にして窓を決めるべきでしょう。
家具の配置
家具の配置は採光に大きく関係するので、室内窓との位置関係が非常に大切です。
家具の計画をいい加減にしておくと、明るくしたい部分が日陰になる場合も考えられます。
意外に重要なのが奥行の寸法です。縦と横だけを確認するのではなく、奥行きも確認しておきましょう。
ちなみに、リノベーションでは造作家具も設置が可能。室内窓と一緒に計画をすると良いかも知れません。
空調効率
室内窓によって部屋と部屋が繋がります。それによって通風が確保されるのですが、空調効率が落ちるケースがあります。窓は熱の出入りが激しいので、隣の部屋まで影響があるのです。
ただし、これは窓の配置や数によってコントロールが可能な場合があります。窓の配置を決める際に併せて検討するべきでしょう。
内装材
内装材はコーディネートの点で重要です。室内窓のデザインのテイストに合わせると良いでしょう。
前にも述べたように、室内窓には木のタイプやステンドグラスをあしらった温かい雰囲気のタイプがあります。そのようなタイプは天然木のフローリングを使うと良いかも知れません。
また、シャープなデザインはインダストリアルなテイストに合わせられます。内装材を決める際には室内窓も併せて考えましょう。
まとめ
室内窓について取り上げました。
リノベーションへの活用方法や注意点などが把握できたことと思います。また、自宅のリノベーションのイメージができた人も居ることと思います。
リノベーションは間取りについて気になりますが、採光や通風まで気が回らないケースが少なくありません。採光・通風・照明などをトータルに検討すると、格段におしゃれな空間ができあがります。ぜひとも、室内窓をおしゃれな空間演出に役立ててください。
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