リノベーションをするにあたって、コスト削減や家族の思い出づくりのため、DIYにチャレンジしたいと考えている方もいるのではないでしょうか。しかし、リノベーションには専門知識や高い技術が必要な箇所もあり、すべてをDIYで仕上げられるわけではありません。

この記事では、リノベーションにおいてDIYでできることと、プロに頼むべきポイントを紹介します。

【場所別】DIYでリノベーションできる範囲

【場所別】DIYでリノベーションできる範囲 イメージ

まずは、リノベーションにおいてDIYで対応できる範囲を場所別に見ていきましょう。なお、個人の経験値や技術によってリノベーションできる範囲は違ってくるため、くれぐれも無理のない範囲で行うことが大切です。

壁でDIYできること

・壁紙の貼り替え

・壁の塗装(塗料、漆喰、珪藻土など)

・壁に絵を描く

壁紙の貼り替えや塗装などは、専用のDIYキットなども市販されており、初心者でも比較的DIYにチャレンジしやすい箇所です。ただ、気泡が入らないよう貼ったり、ムラが生じないように塗装したりするのは、意外と技術が求められます。

壁は視線に入りやすいので、大きな壁面をきれいに仕上げたいのであれば、プロに任せたほうがよいでしょう。

床でDIYできること

・既存の床の上からクッションフロアを張る

・フローリングを重ね張りする

・無垢フローリングのオイル仕上げをする

既存の床を解体せず、上からクッションフロアやフローリングを張っていくだけなら、DIYでも対応できます。無垢フローリングの保護を目的としたオイル仕上げもDIYに向いています。

一方、既存のフローリングを剥がしたり、下の基礎部分からやり直したりする場合、プロに任せたほうが安心です。DIYで無理にやろうとすると、施工不良による床鳴りや傾きの原因にもなるため、よほど自信のある方でない限り、自力での施工は避けたほうがよいでしょう。

建具や家具でDIYできること

・壁付け収納や備え付け収納を自作する

・カウンターを造作する

・ドア本体やドアノブを交換する

・網戸を張り替える

・ドアや家具を好きな色に塗装する

ホームセンターなどで購入した板材を使って、造作収納をDIYすることは可能です。壁や床、天井が傷ついてしまわないよう、寸法や構造は事前にしっかり検討しましょう。室内のドア本体やドアノブを交換するのも、比較的DIYにチャレンジしやすい作業です。

窓に関しては、断熱性や気密性のほかセキュリティにも関わる部分のため、リフォーム会社に依頼するのが基本です。網戸の張り替え程度であれば自分でもできますが、隙間やたるみができないよう、慎重に作業する必要があります。

外構でDIYできること

・庭に人工芝を敷く

・ウッドデッキを作る

・玉砂利を敷いたり敷石を設置したりする

外構のDIYでおすすめなのが人工芝を敷く作業です。人工芝はホームセンターやWebショップなどでさまざまな種類が販売されており、商品の説明を読みながら作業すれば、誰でも簡単に敷くことができます。ただし、ベースとなる庭の整地作業や防草シートを敷く作業は、プロに任せることをおすすめします。

ウッドデッキもDIYで設置できるものの、大がかりな作業になるため、ある程度DIY経験を積んでいる方向けです。


DIYでセルフリノベーションする際の注意点

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箇所によってはセルフリノベーションすることも可能ですが、DIYするにあたっては気をつけるべき注意点があります。作業するときは以下の4点に気をつけましょう。

建材や工具などを忘れず準備する

DIYとはいえ、作業の成否によって暮らしやすさが大きく変わってしまいます。その場の思いつきで作業するのではなく、作業内容を事前にチェックし、必要な建材や工具をそろえてから取りかかりましょう。

特に、壁紙の貼り替え、フローリングの重ね張り、造作家具の製作などは、小さなミスが仕上がりに大きく影響します。面倒でも寸法を正確に測り、ズレが生じたらすぐにやり直すつもりで、丁寧に作業を進めていくのがおすすめです。

養生をしっかりしておく

養生テープやシートを使って、作業箇所の周辺をしっかり養生しておくことも大切です。とりわけ塗装作業をしていると、どれだけ注意を払っていても塗料が周りに飛び散ってしまいます。塗装を実施する際は、念入りに養生するよう心がけましょう。

また、建材を室内に運び込むとき、壁や柱にぶつけたり床に落としたりする恐れもあります。シートやパネルで搬入経路にも養生をしておくと安心です。

廃棄物の処分方法に気をつける

意外とおろそかになりがちなのが廃棄物の処分です。塗料や建材の端材などは、そのまま捨ててはいけないものもあるため、処分方法には注意しましょう。

自治体が指定するゴミ袋に収まる程度の小さな廃材であれば問題ありませんが、角材やフローリングなどサイズの大きい廃材については、自治体指定の方法で廃棄しなければなりません。ペンキや石膏ボードなど、廃棄方法が特殊な建材もあるので、心配な場合は事前に自治体へ確認することをおすすめします。

マンションでは管理規約を確認しておく

マンションのリノベーションでDIYにチャレンジする場合、マンションの管理規約を確認しておく必要もあります。物件によっては、工事内容や使用できる建材の種類、施工可能な時間帯などを制限しているケースがあるからです。管理規約をよく読まずに作業していると、近隣住民とのトラブルに発展する恐れがあるので注意しましょう。


リノベーションでプロに頼むべき4つのポイント

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リノベーションでDIYできる範囲は限られています。住まいの安全性や快適性を確保するには、プロに任せるべきところは任せる姿勢が重要です。中でも、次に紹介する4つのポイントはプロに依頼するのが鉄則です。

(1)水回り

水回りのリノベーションはプロに任せましょう。水回りを見直すにあたって、配管工事を行う必要がある場合、有資格者でなければ施工することができません。資格がないにもかかわらず配管を触ってしまい、穴を開けるようなことがあっては大変です。

配管工事が不要なケースでも、何かミスをすれば漏水のリスクがあります。特にマンションのリノベーションで漏水すると、下の階に水が回ってしまい、大きな損害を与えてしまう危険もあるでしょう。

キッチン、洗面所、浴室、トイレなどのリノベーションは安全面を優先して、プロに依頼することを強くおすすめします。

(2)電気工事

コンセントの増設・移設や照明の増設など、電気工事が絡むリノベーションもプロに依頼するのが基本です。電気工事も有資格者でなければ施工してはいけない決まりであり、専門知識がないまま触っていると感電する恐れがあります。電気配線から火花が散るようなことがあれば、最悪の場合、火災につながるかもしれません。

電気配線には決して手を触れず、少しでも電気工事が発生する場合は、プロに作業を依頼しましょう。

(3)大きな間取り変更

仕切り壁の撤去を伴うような、大幅な間取り変更もプロに依頼する必要があります。壁には取り除けるものと、構造上取り除いてはいけないものがあるからです。耐力壁と呼ばれる建物を支える役割を果たす壁を間違って壊すと、建物の強度や耐震性が下がってしまうリスクがあります。

また、キッチンとリビングダイニングの間にある垂れ壁など、法律に沿って設けられている構造物も存在します。素人では壊していいのか判断がつかないため、プロに任せることが大切です。

(4)セキュリティ対策

住まいのセキュリティにかかわる箇所もDIYで仕上げるのは危険です。例えば、玄関ドアの交換、窓サッシや窓本体の交換などが挙げられます。これらの箇所の施工が不完全だと、外部から簡単に侵入できる状態になり、家族の身に危険がおよぶかもしれません。外部と出入りできる箇所の仕上げはプロに任せることで、安心して暮らせる住まいになります。


DIYでできないことは信頼できるプロに依頼するのがリノベーション成功への近道!

DIYにチャレンジすればリノベーション費用を節約できる可能性があります。しかし、プロに依頼すべきところまで自分で仕上げてしまうと、施工不良などによって、余計に費用がかかってしまうかもしれません。住まいの安全性や快適性を保つためには、今回紹介した4つのポイントを筆頭に、経験豊富なプロに任せることも大切です。

大和ハウスウッドリフォームは、戸建て・マンションを問わず、数多くのリノベーションを手がけてきました。フルリノベーションはもちろんのこと、予算に応じた部分リフォームにも対応しています。自分たちのライフスタイルに合った理想の住まいをリノベーションで実現したいなら、まずは私たちまでお気軽にご相談ください。