「ブルックリンスタイル」「男前インテリア」といった言葉とともに、近年人気の高まっているインダストリアルデザイン。無骨でありながら洗練されたそのスタイルは、多くの方を魅了しています。しかし、「かっこいいとは思うけど、どうやって自宅に取り入れたらいいの？」「リノベーションで実現できるの？」と疑問に感じている方もいるのではないでしょうか。

この記事では、インダストリアルデザインの魅力と、リノベーションで理想の空間を手に入れるための具体的なコツ、そして成功させるためのポイントを、大和ハウスウッドリフォームが徹底的に解説します。この記事を読んで、あなたの理想の暮らしを叶えるヒントを見つけてください。

インダストリアルって何？

インダストリアルデザインとは、工場や倉庫、古い建物の内装に見られるような、無機質でどこか懐かしい雰囲気を活かしたデザインです。スチールやコンクリート、むき出しの配管、ヴィンテージ感のある木材など、無骨でありながらも洗練されたスタイルが特徴です。

インダストリアルなデザインをリノベーションで取り入れるコツ

インダストリアルな空間をつくるには、いくつかの要素をバランスよく組み合わせることが重要です。ここからは、インダストリアルデザインをリノベーションで取り入れるための具体的なコツをご紹介します。

シックでクールなカラーでまとめる

 インダストリアルデザインの基調となるのは、モノトーンやアースカラーといった、落ち着いた色合いです。具体的には、無機質な雰囲気を演出するグレーやブラック、素材の質感を際立たせるブラウンやカーキなどを中心に、クールで統一感のある空間を演出します。

壁や床、天井といった広い面積を占める部分にこれらの色を取り入れると、空間に重厚感と落ち着きが生まれます。家具や小物、照明も同じトーンでまとめることで、より洗練された印象になります。 

家具をアンティーク調にする

インダストリアルデザインの雰囲気を高めるには、アンティークやヴィンテージの家具が欠かせません。これらの家具は、長年使い込まれた風合いや傷が、単なる古さではなく、空間に深みと個性を与えてくれます。

たとえば、使い込まれた革張りのソファや、錆びた風合いのアイアンフレームのチェア、古材で作られたテーブルなどは、無機質な空間に温かみをプラスするだけでなく、物語性を感じさせてくれます。新しい家具を選ぶ際も、あえてエイジング加工が施されたものを取り入れることで、簡単に雰囲気を演出できます。

ステンレスなどの無機質な素材を使う

クールな印象をつくるのに効果的なのが、ステンレスやアイアンなどの無機質な素材です。これらの素材は、それ自体が持つシャープで無骨な質感がインダストリアルデザインの象徴とも言えます。

キッチンカウンターや洗面台の天板にステンレスを使ったり、棚のフレームや照明器具にアイアンを取り入れたりすることで、空間全体が引き締まり、シャープな雰囲気が生まれます。また、意図的に錆びや傷をつけた素材を使うことで、よりヴィンテージ感のあるスタイルを表現できます。 

モルタルやコンクリートを使う

壁や床にモルタルやコンクリートをそのまま使用することも、インダストリアルな空間を演出する上で重要なポイントです。コンクリートの打ちっぱなしやモルタル仕上げは、無骨でありながらも洗練された印象を与え、空間に奥行きと広がりをもたらします。

特に、壁の一部にコンクリート調の壁紙を貼ったり、リビングの床をモルタル調のタイルにしたりするだけでも、一層インダストリアルな雰囲気が増します。これらの素材は、シンプルながらも存在感があり、他の要素を引き立てる役割も果たします。

シンプルにまとめる

インダストリアルデザインは、要素を足しすぎず、シンプルにまとめることが大切です。余計な装飾を省き、空間の広がりを意識することで、より洗練された印象になります。

生活感の出やすい小物や家電は、扉付きの収納に隠したり、あえて存在感のあるシンプルなデザインのものを選んだりしましょう。細部にまでこだわることで統一感を保つことができます。シンプルながらも、素材一つひとつの質感が際立つように計画することが、成功の鍵です。 

ラスティック風やヴィンテージ風の木材を使う

無機質な素材が多いインダストリアルデザインに、温かみを加えるのが木材です。「ラスティック」とは「素朴な」「田舎風の」という意味で、木材の節や傷をそのまま活かした自然な風合いを指します。一方「ヴィンテージ」は、時を経て風合いが増した古材や、古材のような加工を施した木材を指します。これらの木材を床や家具に取り入れることで、温かみと重厚感がプラスされます。 

明るさを控えめにして雰囲気を演出する

インダストリアルな空間は、明るさを抑えた照明で雰囲気を演出します。電球の光が直接見えるペンダントライトやスポットライトなどを使い、空間に陰影をつくることで、よりクールな印象になります。 

ダクトや鉄管はあえて見せる

通常、壁や天井の中に隠されている電気の配線や空調のダクト、水道管などをあえてむき出しにすることも、インダストリアルデザインならではの演出です。これらを黒やシルバーに塗装することで、デザインのアクセントになります。

インダストリアルなリノベーションを成功させるポイント

理想のインダストリアルな空間を実現するためには、デザインのコツだけでなく、リノベーションを進める上でのポイントも押さえておくことが大切です。特に、業者選びと事前の準備が成功の鍵を握ります。

インダストリアルなデザインの実績がある業者を選ぶ

インダストリアルデザインは、素材の選び方や見せ方、照明の使い方など、独特のセンスと専門的な知識が必要です。一般的な住宅リフォームの実績はあっても、インダストリアルなデザインの経験が少ない業者に依頼すると、理想通りの仕上がりにならないことがあります。

専門性の高い業者であれば、素材の特性や、気づかなかったメリット・デメリットなど、プロならではの視点から有益なアドバイスをもらえます。 

目指したいインダストリアルなデザインをまとめる

漠然としたイメージを業者に伝えるだけでは、理想とのギャップが生まれてしまう可能性があります。工事が始まってから「こんなはずじゃなかった」と後悔しないためにも、事前に具体的なイメージをまとめておくことが重要です。

SNSや建築系のサイトで施工事例を見て、理想に近い写真を集めておきましょう。複数の写真を見せることで、あなたの好みがより正確に伝わり、業者も具体的なプランを提案しやすくなります。

予算内で理想を叶えられるか確かめる

インダストリアルなリノベーションでは、既製品ではない特殊な素材や施工方法を用いることが多く、費用が想定よりも高くなることがあります。事前にリフォームにかけられる総額を明確に伝え、その範囲内でどこまで実現可能か、業者とよく相談しましょう。

予算をオーバーしそうな場合は、優先順位を決めて、妥協できる部分と譲れない部分を明確にすることが大切です。見積もりの内訳を細かく確認し、不明な点は必ず質問するようにしましょう。 

保証やアフターサービスも確認する

リノベーションは、完成して終わりではありません。万が一、工事後に不具合が発生した場合に備え、保証やアフターサービスが充実しているかを確認しておきましょう。

特に、無垢材やモルタルなどは、経年によるひび割れや色の変化が起こる可能性があります。これらのメンテナンスや補修について、どのようなサポートを受けられるのかを契約前に確認しておくことで、長期にわたって安心して暮らすことができます。

まとめ

インダストリアルなリノベーションは、単にかっこいい空間をつくるだけでなく、住む人の個性やこだわりを表現できるスタイルです。素材の選び方や見せ方、照明の使い方など、一つひとつの要素を丁寧に選ぶことで、あなただけの特別な空間が生まれます。

この記事でご紹介したコツやポイントを参考に、ぜひ理想のリノベーションを成功させてください。大和ハウスウッドリフォームは、あなたのイメージを形にするお手伝いをいたします。お気軽にご相談ください。