中古リノベ向き戸建て物件の見分け方|間取りを変えられる家・変えられない家の違い
中古戸建てを購入してリノベしたいと考えているものの、どんな物件を選べばいいのか悩んでいる方も多いのではないでしょうか。リノベは既存の基礎や構造を活かして施工するため、選ぶ物件によっては、希望するリノベプランを実現できない場合もあります。
この記事では、今後中古戸建てリノベを検討している方に向けて、リノベに適した中古物件の見分け方を分かりやすく解説します。間取りを変えられる家とそうでない家の違いを理解して、満足いくリノベをかなえましょう。
なぜリノベの成否は「物件選び」で決まるのか

リノベの成否は物件選びで決まるといわれる理由は、建物の基礎や構造、土地そのものが持つ制約などが、リノベしても変えられないからです。これらはリノベプランや住み心地に大きく影響する要素でありながら、物件を選んだ時点で条件が決まってしまいます。
だからこそ価格の安さだけで中古物件を選ぶのはおすすめできません。リノベの満足度を高めるには、「自分たちの希望するプランを実現しやすい住まいかどうか」を軸に物件探しを進める必要があります。
中古リノベ向き物件を見分ける3つの判断軸
物件選びが大切といっても、どのような点をチェックすればいいのでしょうか。判断軸として特に大切にしたいのが次の3つの視点です。
構造:間取りをどこまで変えられるか、耐震性は十分か
建物の状態:目に見えない部分に劣化の進んでいる箇所がないか
法規制:希望するプランが法的な制約の影響を受けないか
物件の内見時には、内外装がきれいかどうかといった見た目ばかりに気を取られがちです。しかし、リノベする前提で購入する場合、本当に見極めなければならないのは、土地の条件や建物の骨組みです。表面はリノベで手を加えればきれいになりますが、骨組みと法律の問題は原則越えられません。
以下では、それぞれの判断軸を深掘りしていきます。
【判断軸①構造】間取り変更に関わる工法と耐震性
リノベにおける間取り変更の自由度は、建物の工法によって変わってきます。また、長く安心して暮らせる住まいにしたいなら、耐震性にも目を向けたいところです。
間取り変更の自由度が高い「木造軸組工法(在来工法)」
日本の戸建てで多く用いられている工法が「木造軸組工法」です。在来工法とも呼ばれ、柱と梁で作った枠組みと筋交いで建物を支えています。
言い換えれば「線」で建物を支えるため、強度に影響しない間仕切り壁であれば、比較的自由に取り払うことができます。大きな開口も設けやすく、間取り変更の自由度が高い工法です。古くから普及してきた工法なので、対応できる施工会社が多いというメリットもあります。
とはいえ、すべての壁や柱を自由に動かせるわけではありません。筋交いや耐力壁のある箇所など、建物の強度を保つために必要な柱や壁は残す必要があります。
間取り変更で制限が生じやすい2×4(ツーバイフォー)工法
2×4工法で建てられた木造住宅も珍しくありません。これは、規格化された角材と合板でつくったパネルを組み合わせた「面」で建物全体を支える工法です。
床・壁・天井の6面で支えているので地震や強風に強い反面、壁自体が構造の一部になっているため、壁を取り払うのが難しい点は要注意。枠組みで支える木造軸組工法に比べると、大空間や大開口を設けづらいでしょう。
ただし「2×4だから間取り変更ができない」というわけではありません。工法をきちんと理解した会社であれば、自由度の高いプランをかなえられる場合もあります。
大和ハウスウッドリフォームでも、2×4工法の住まいで間取り変更をかなえた事例がありますので、気になる方はぜひチェックしてみてください。
築年数と耐震基準
工法とともにチェックしたいのが築年数です。築何年かを確認すれば、建物の劣化度合いを推測できるだけでなく、新築時に適用された耐震基準がどの時点のものか分かるからです。
耐震基準の適用年代と特徴
基準の通称 | 適用年代 (建築確認時点) | 特徴 |
|---|---|---|
旧耐震基準 | 1981年5月以前 | 震度5強程度で倒壊しない水準の耐震性 |
新耐震基準 | 1981年6月以降 | 震度6強〜7程度で倒壊しない水準の耐震性 |
2000年基準 | 2000年6月以降 | 木造の基礎・接合部・壁配置の基準を強化 |
ここで注意したいのが、「完成日」ではなく「建築確認を受けた日」が基準になる点です。木造住宅の場合、2000年基準を満たしているかどうかで、耐震性に大きな差があることが知られています。
2000年基準や新耐震基準以前の築古戸建てを購入する場合、過去に耐震診断や耐震補強を実施しているかどうかをチェックしましょう。実施履歴がないときは耐震診断を実施したうえで、不安があるようなら、リノベに合わせて耐震補強工事を行うことを強くおすすめします。
【判断軸②建物の状態】購入前に確認したい劣化とインスペクション

次にチェックしておきたいのが建物内部の傷み具合です。築年数が経過した中古戸建ては、表面上きれいに見えても、床下や壁の内側で劣化が進んでいるケースも珍しくありません。あとから不具合が発覚して高額な補修費用がかかることのないよう、チェックポイントと対策をご紹介します。
基礎・シロアリ・雨漏り・配管など劣化のチェックポイント
見えない部分の劣化はなかなか確認するのが難しいものですが、内見時に次のような箇所があったら、内部の不具合を疑うべきでしょう。
基礎のひび割れ
外壁や室内の大きな亀裂
柱や床のきしみ
床の傾きや沈み込み(シロアリ被害のおそれ)
天井や壁のシミ、カビ(雨漏り被害のおそれ)
劣化した部分を直すには、当然費用がかかります。「物件価格+リノベ費用」だけではなく、こうした箇所の補修費も予備費として見込んでおくことで、想定外の費用による予算オーバーを防ぎやすくなります。
見えない部分を確認するホームインスペクション(住宅診断)
前述のような不具合であれば、素人でもある程度チェックできますが、配管や配線など見えない部分を確認するのは難しいでしょう。こうした箇所の状況を把握するのに効果的なのが、ホームインスペクション(住宅診断)です。ホームインスペクターと呼ばれるプロが目視や計測により、建物の状態を細かく診断してくれます。
なお、中古住宅の売買においては、不動産仲介会社が売主または買主に対してインスペクション制度の説明することが求められ、希望者には専門家をあっせんする必要があります。
費用は調査内容などによって異なるものの、中古戸建ての場合、6万〜10万円ほどが目安です。買主から依頼する場合、建物に立ち入る必要があるため、売主の同意を得てから進める必要があります。
【判断軸③法規制】リノベの自由度と将来の建て替えを左右する法規制

3つ目の判断軸は、土地や建物にかかる法令上のルールです。法令による制限は拘束力が強く、原則従わざるを得ません。制限の内容によっては、リノベの自由度や将来の建て替えに大きく影響する可能性があるため、慎重に見極めましょう。
再建築不可物件・接道義務に要注意
建築基準法では、建物の敷地は原則として、幅4m以上の道路に2m以上接していなければならないとされています(接道義務)。これを満たさない物件は「再建築不可物件」と呼ばれ、基本的に建て替えができません。
再建築不可物件は、価格が相場より大幅に安く設定されていることがあり、一見するとお得に映ります。ところが、こうした物件は建築確認申請の必要な「大規模の修繕や模様替」が難しいケースが多く、リノベできる範囲が大きく制限されるのです(延床面積200㎡以下の木造平屋を除く)。
また、将来的に老朽化や災害で使用不能になっても、建て替えができないというリスクも。相場に比べて明らかに安い物件を見つけたときは、このような事情がないか、事前に必ず確認しておきましょう。
既存不適格・市街化調整区域などの確認ポイント
建てた当時は合法でも、その後の法改正によって、現行の基準に合わなくなった状態のことを「既存不適格」といいます。既存不適格の物件は、大がかりなリノベや増改築で建築確認申請をする場合、現在の基準へ合わせるよう求められます。そうなると、希望プランでのリノベが難しくなることもあるのです。
もう一つ確認しておきたいのが、市街化調整区域にあたるかどうかという点。市街化調整区域とは、市街地が無秩序に広がるのを抑えるために設定される区域で、新築や建て替えのハードルが高くなる場合もあります。リノベは問題なく施工できたとしても、将来の建て替えや売却に影響が出るかもしれません。
こうした法令上の制限を自分だけで調べ切るのは限界があるため、気になった物件があったら、事前にプロのリノベ会社に相談するのが得策です。
まとめ
リノベ向きの中古戸建てを見極めるには、「構造」「建物の状態」「法規制」という3つの判断軸でチェックすることが大切です。この3つは、リノベプランや将来の建て替え・売却に深く関わるものであるだけに、自分たちだけで判断するのはリスクが大きいでしょう。
リノベを前提に中古戸建てを探すなら、物件探しの時点でリノベ会社に相談するのがおすすめです。建築のプロの視点で、3つの軸に基づいた最適な物件選びをサポートしてくれます。
信頼できるリノベ会社をお探しの方は、ぜひ大和ハウスウッドリフォームまでご相談ください。50余年にわたってリノベを手がけてきた経験とノウハウをもとに、お客様のご要望に沿ったプランをご提案します。まずは、Webのお問い合わせフォームよりご連絡をお待ちしております。
中古戸建てリノベに関するお問い合わせはこちら