リノベーションには欠かせない内装材。価値を求めるならば格調高い資材を使いたいものです。特に床材にはこだわりたいのではないでしょうか。

さて、良い床材と言えば無垢フローリングです。しかし、無垢フローリングにもいくつもの種類があり、何を選んだら良いか迷うことと思います。

そこで、ここでは無垢フローリンスを取り上げ、その種類とメリット・デメリットを紹介します。

無垢フローリングの種類

無垢フローリングの種類 イメージ

まずは無垢フローリングの種類を挙げてみましょう。

それぞれが独自の味わいを持っていることが分かると思います。

ウォールナット

ウォールナットは高級なフローリング材。色調は重厚で暗めで使い込まれていくと明るい色に変化します。高級感の溢れるシックな部屋となるでしょう。

また、硬くて傷が付きにくいのも特徴で、歪みや狂いも少ないです。

オーク

オーク材は木目がはっきりしていて、色調が明るいのが特徴です。

また、衝撃や摩耗に強い点も大きな特徴。オークはその特性が活かされ、ウィスキー樽などにも利用されています。

無垢フローリングは傷が付きやすいとも言われますが、オーク材は傷にも強いため、強度の高い床ができます。

チーク

チークは世界的にも高い人気を誇る高級木材です。

加工性と耐久性に優れ、経年変化も楽しめる点が特徴です。油分を多く含み、年月が経つと独特の飴色に変化します。

また、その耐久性は船舶のデッキなどにも使われて来たレベル。過酷な環境に耐えた実績が強さを実証しています。

チェストナット

チェストナットは虫に強い点が特徴です。耐久性が高く、住宅の資材の他にも鉄道の枕木などに使われた歴史があります。

また、木目は比較的ムラが少ないのも特徴。これらの特徴から床材として使われていたのですが、採れる地域が限られます。

メープル

メープル材は見た目の美しさに定評がある点です。最高峰とも呼ばれる肌は白っぽく、清潔感に溢れます。

また、肌触りの良い点も優れた特徴。裸足であるいても快適です。

強度に関しても申し分なく、傷にも強いメリットがあります。

タモ

タモは木目、色、手触りなど、どれを取っても評価は高く、人気の集まる木材です。

また、タモは「ねばりのある木」とも言われます。強い力が加わっても折れず、たわみます。衝撃に強い床が出来る点が特徴と言えるでしょう。

ヒノキ

ヒノキは古来より使われた木で、人気も高く、歴史的建造物にも多く使われています。

大きな特徴は耐久性や香りです。

耐久性としては、歴史的建造物が数百年レベルであることを実証しています。

また、香りの持つヒーリング効果は良く知られ、新陳代謝の促進や自律神経の調整など、効果は様々です。

サクラ

サクラ材の特徴は肌触りがなめらかな点です。素足でも心地よく、快適な部屋が作れます。

また、価格がリーズナブルな点もメリットです。

リノベーションは費用が膨らみがちのため、コストが気になる人も少なくありません。その点、サクラはコストが抑えられるので、おすすめです。

パイン

パインは成長速度が他の木材よりも早く、しかもまっすぐに育つので、昔から建築材料として多くの場所に用いられています。

特徴はその「柔らかさ」で、肌触りも抜群です。素足で歩いても心地よい感触です。

また、節目も魅力的で天然素材ならではの表情を見せてくれます。経年変化も楽しめるので、魅力に溢れた床材と言えるでしょう。


無垢フローリングのメリット

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次に無垢フローリングのメリットを挙げてみましょう。

前にも述べたように、樹種によって特徴は異なりますが、以下のようなメリットがあります。

自然な風合い

無垢フローリングは天然の木材から切り出したフローリング材です。自然そのものの風合いは魅力に溢れます。

樹種によっては木目や色合いが不揃いかも知れませんが、そこも天然素材の持つ味わい。他の素材では見られません。

感触が良い

天然木は感触が良い点もメリットです。

温かみ、柔らかさ、どれを取っても心地良い感触を持っています。

ちなみに、天の木材には蓄熱効果があります。これは木の内部に熱を蓄えるというもの。冬の寒い日などは床の温かい感触が特に心地よく感じることでしょう。

香り

無垢フローリングは天然の木材ならではの心地よい香りがします。

さて、木の香りは単に心地よくするだけでなく、消臭や抗菌の効果を持つものもあるため魅力的です。天然の持つヒーリング効果を自宅に設けられるのは大きなメリットと言えるでしょう。

ちなみに、香りは樹種によっても異なります。気に入った香りのフローリングを選ぶと、一層心地の良い部屋が作れるでしょう。

調湿性がある

調湿性も無垢フローリングのメリットです。

季節によっては湿度が高くなってしまい、不快に感じる日が多くなるのではないでしょうか。エアコンで除湿もできるのですが、寒くなってしまうこともあり、なかなか快適にはなりません。

しかし、無垢フローリングであれば調湿機能があるため空気環境が改善します。ジメジメした部屋が快適になるでしょう。

年が経つと味わいが出て来る

無垢フローリングは天然の木から切りだしている資材のため、年月が経つと独特な味わいが出てきます。樹種にもよりますが「風格」が出るとも言えるでしょう。

ちなみに、色の変化は樹種によっても違います。選ぶ際には経年変化も計算に入れると、より良いリノベーションになるかも知れません。


無垢フローリングのデメリット

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このように魅力の多い無垢フローリングですが、やはりデメリットもあります。

では、無垢フローリングにはどのようなデメリットがあるのでしょうか。

価格が高い

無垢フローリングは基本的には割高です。

価格帯としては、平米あたり4,000円くらいからあるので、5,000円クラスの複合フローリングの方が高く見えるかも知れません。しかし、相場を考えるならば平米10,000円くらいとなるので、価格全体から考えるならば高価です。

ちなみに、無垢フローリングの高級クラスには平米20,000円を超える製品があります。

傷が付くことがある

フローリング材の樹種にもよりますが、傷が付くことがあります。また、表面の固い物を落とした時には凹んでしまう場合もあり、補修しても色の違いなどで目立つケースも少なくありません。

傷を付きにくくするためには定期的なワックス掛けなどが必要ですが、作業が大変です。

ササクレが出ることがある

無垢フローリングは表面の状態によってはササクレが出ることがあります。

例えば、キャスターを使ったものは重量がキャスター部分に集中して加わります。このような状況が続くとササクレに繋がるのです。

なお、ササクレはひび割れにも繋がるので、早めの対処が必要です。

割れや反りが出ることがある

無垢フローリングは天然木材ですので、水分の影響を多分に受けます。水を含むと膨張しますので、割れや反りが発生するのです。

また、一旦フローリングに割れが生じると、その部分に砂などが詰まることがあり、割れが更に悪化することもあります。割れた部分に水が入り込むと、その部分が膨張して被害が広がり得るのです。


まとめ

無垢フローリングについて解説しました。

非常に多彩で様々な味わいがあることが把握できたと思います。また、魅力も想像できたのではないでしょうか。

リノベーションは価値を上げるべきなのですが、どれを選ぶかは特徴とコストのトータル的な判断によることでしょう。サンプルを取り寄せて、現物とコストを比較して検討することをおすすめします。