室内窓は奥の部屋まで自然光や風を入れられるアイテム。暗くなりがちな部屋を明るく使える点が大きな魅力です。

窓をそれほど取れない家は意外に多く、採光にしろ通風にしろ不利になってしまうので、室内窓はそのような場合には役立つでしょう。リノベーションにはぜひとも検討したい、という人は多いのではないでしょうか。

しかし、室内窓選びで失敗したという声は少なくありません。

そこで、ここでは室内窓を取り上げ、失敗事例、そして失敗しないためのポイントを解説します。

室内窓選びでの失敗事例

まずは室内窓の失敗事例について取り上げましょう。

プライバシーの問題

室内窓を設置してプライバシーの問題に気が付いた、という例を結構聞きます。

室内窓を通して自室が丸見えになってしまって落ち着けなくなった、というイメージです。

せっかくのリノベーションなのに部屋が居づらくなることは、非常に嫌な失敗と言えるでしょう。

デザイン

室内窓は採光などの機能だけが重要ではありません。インテリアデザインの一部としても非常に重要な意味を持ちます。

ところで、室内窓のデザインで失敗した、という声を聞くことがあります。

例えば、レトロな雰囲気の部屋を作りたかったのに、室内窓がシャープなデザインを誤って付けてしまった事例。インテリアの統一性が取れなくなってしまい、不格好になってしまった…といった話です。

開閉について

サッシの開閉は種類が意外に多いです。

例えば、左右にスライドさせて開閉する引き違い、前後に開く開き窓、そもそも開かないFIX窓などもあります。

さて、窓の開閉で失敗する事例を聞くことがあります。

開閉させて通風をさせたかったのに間違えてFIX窓を付けてしまい、通風ができなくなってしまった事例です。

ガラスの仕様

窓ガラスにはさまざまな仕様があります。

擦りガラスのように見えにくくしたガラスの他、一般のガラスよりも断熱性を上げたタイプ、遮音性を上げたタイプなど、種類は多いです。

さて、ガラスの仕様を間違える事例もあります。

例えば、プライバシーを大切にしたいのに遮音性の低いガラスを選んだ場合。携帯電話での通話が隣まで筒抜けになる…といったイメージです。

ケースにもよるでしょうが、そこで重要な通話がされていた場合は秘密漏洩の点で問題になるかも知れません。

窓の大きさ

窓の大きさを間違える事例もあります。

例えば、それほど大きくしたくないのに全面をガラスにしてしまった場合。プライバシーの問題が発生します。

また、間違って小さくした場合。思ったような採光ができなくなってしまい、部屋が暗くなってしまう、という失敗があるのです。

ちなみに、窓の大きさは建物の強度に影響することがあります。簡単に変えられない場合があるので注意が必要です。

窓の位置

窓の位置を間違える失敗もあります。

室内窓の位置を誤ると採光や通風に支障が発生します。外窓と位置がズレると光が入る面積が狭くなったり、風も入りにくくなってしまったりするのです。

ちなみに、窓の位置は窓の大きさと同様に、建物の強度に影響する場合があります。やはり位置の変更は難しいです。

家具が置けない

室内窓を設置したら家具が置けなくなった、といった失敗事例を聞くことがあります。

例えば、高さのある家具ばかりしか持っていなかった場合など。家具が室内窓を塞いでしまうのです。

ちなみに、家具を新しくするためには費用が発生してしまいます。しかも、室内窓に大きさ的に合う家具があるとは限りません。そのような場合には、家具選びにも労力が必要となってしまいます。

室内窓で気になる点

室内窓には気になる点もあります。

技術的な面もありますが、このような可能性も踏まえておくことは必要です。

遮音性の問題

今は遮音性の高い窓がありますが完全ではありません。防音性を上げるならば性能の良い窓を付けなければならず、高コストになってしまいます。

さて、これは室内窓にも同じことが言えます。遮音性を上げるならば、窓を工夫しなければいけません。

ちなみに、遮音性が低い場合には会話が隣まで聞こえてしまう可能性が発生します。プライバシー保護や秘密保持の点で弱くなってしまうのです。

冷暖房効率の低下

窓は熱の出入りが激しい部分です。

さて、室内窓も基本的にはガラス窓です。熱の出入りは懸念されます。

そのため、冷暖房効率が落ちるかも知れません。窓を通して熱が逃げる可能性があるからです。もちろん、室内窓の性能によっても効率は異なりますが、室内窓の性能を上げれば、それだけ費用が発生してしまうでしょう。

室内窓選びで失敗しないためのポイント

以上のような失敗事例や気になる点が室内窓にはありますが、避けるためのポイントはないのでしょうか。

実は、失敗を避けるためのポイントはあります。

ここでは室内窓選びで失敗しないためのポイントを挙げてみましょう。

設置目的をはっきりさせる

最初にするべきことは「設置目的をはっきりさせる」ことです。

例えば、採光と通風を目的とするならば、FIXのような開かない窓ではいけません。引き違いにするなどして、風を入れる対処をしなければいけないでしょう。

また、プライバシーを考えるならばガラスの仕様に工夫が必要です。仮に、ガラスについての配慮を忘れてしまったならば、窓の向こうが丸見えになってしまいます。

その点、設置目的をはっきりさせれば回避可能な問題は多いです。最初に目的をはっきりさせましょう。

窓の特徴を確認しておく

窓の特徴を把握しておかないと失敗に結び付きます。

例えば、開閉の有無や方向があります。本来であれば引き違いにするべきなのに、FIXにしてしまって開閉ができない場合。通風を目的としていたのに、FIXは開かないので通風ができません。

あるいは誤って引き違いを開き戸にしてしまい、開閉範囲が必要となってしまうケースがあるでしょう。

ちなみに、これらの失敗は窓の特徴を確認しておけば避けられます。

窓の配置・大きさの計画を立てる

窓の配置や大きさは意外に重要です。

例えば、採光を目的とする室内窓であれば、外の窓と並べなければ外の光は入れられません。

また、ある程度は隠したい部屋なのに、床設置のタイプを選んでしまうと部屋全体が丸見えになってしまいます。

これらの問題を回避するためには、窓の配置と大きさを最初に決めておくべきです。

窓のデメリットを把握しておく

室内窓には採光や通風などの魅力的な面がありますが、デメリットもあります。

前述の例で言えばプライバシー保護の問題などです。しかし、これらのデメリットは意外に把握されずに設置されることがあります。そして、失敗と言われます。

このような失敗を避けるためにはデメリットの把握も不可欠となるでしょう。

家具の配置を決めておく

リノベーションは図面などで確認はするものの、家具の配置まで計算に入れているとは限りません。

そのため、家具の配置で失敗することがあります。家具が窓を塞ぐケースがあるのです。

家具で窓をふさがないためには、あらかじめ家具の寸法を測り、窓と干渉しないように配置まで決めておくことが必要となるでしょう。

まとめ

室内窓の失敗について取り上げました。

室内窓は便利で魅力的なアイテムですが、注意点は意外に少なくありません。リノベーションで失敗しないためには事例や失敗しないためのポイントを押さえていることが不可欠です。

より良いリノベーションにするためにも室内窓は良いアイテム。失敗しないためのポイントを踏まえ、より良いリノベーションとしましょう。