インダストリアルテイストの内装の特徴は、構造部分のコンクリートや鉄などをむき出しにしている点。無機的ではありますが、クールな雰囲気が人気です。

ところで、リノベーションで自宅をインダストリアルテイストにしたいと思う人も多いのではないでしょうか。

しかし、改装の方向性、使う素材など、意外に知られていない部分も多いことと思います。

そこで、ここではリノベーションでインダストリアルテイストにする方法を紹介します。

インダストリアルテイストにする方法

インダストリアルテイストにする方法 イメージ

まずはインダストリアルテイストを具現化する方法を取り上げましょう。

トータル的には

インダストリアルデザインは海外の古い倉庫や工場を連想させる内装です。機械が並び、製造物が並ぶ雰囲気となるでしょう。

そのため、壁、天井、床をトータルで無機的にコーディネートする必要があります。

基本的には無骨でダークな雰囲気と機能性を持たせるイメージ。そのため、壁、床、天井は色調と素材にこだわります。

例えば、コンクリートや金属など。木材としては古材のようなヴィンテージ感のある資材を使います。

壁は古い工場や倉庫のテイストなので、コンクリート地を見せたり、レンガを見せたりします。

コンクリートもきれいな状態ではなく、ザラつかせたテクスチュアとしてユーズド感を出すと良いです。

また、レンガやタイルなどもおすすめです。コンクリートと組み合わせれば、更にヴィンテージ感が出るでしょう。

ちなみに、壁に入れる配管を外付けにするのも良い味が出せます。ただし、配管にも塗装が必要になる場合があるので、壁の雰囲気に合わせた色調を選びましょう。

天井

天井は天井材を張らずに梁材などを敢えて露出させます。

天井裏の構造材は壁や床の雰囲気に合わせて塗装します。テクスチュアを工夫しながら塗装を掛ると面白くなるでしょう。

他にも、照明器を設置する電気配管が通っていますが、この配管も露出させると固い感じの演出が可能です。

なお、塗装はダークで冷たいモノトーンがコンクリートやレンガと合うのでおすすめです。

床はヴィンテージ感を出すためにも無垢フローリングや古材を使ったフローリングがおすすめです。

古材フローリングには建築足場に使われていたものや、納屋に使われていたものがあります。海外の品にはなりますが、インダストリアルテイストにはマッチするでしょう。

ただし、床はあまりゴツゴツさせると家具の納まりが悪くなるので注意が必要です。状況によっては家具がガタガタするので、平坦さは確保するべきでしょう。


使用する素材

前述のようにインダストリアルテイストは古い倉庫や工場の味わいです。そのため、仕様する素材にはこだわるべきです。

ここでは、インダストリアルデザインに使わせる素材を挙げ、どのように使うかを解説しましょう。

金属

まずは金属です。

金属はそのままではシャープな印象になってしまい、場合によっては洗練された感じになってしまう場合が多いです。

しかし、インダストリアルの場合はそのような使い方はしません。敢えて歪ませたり、腐食させたりして無骨にします。

例えば、スチール材の塗装品は敢えて傷を付けたり、赤さびを出させたりします。すると、渋さが演出できるのでおすすめです。また、塗装する時にも敢えてダークなカラーを使うと古さが演出できるので良いでしょう。

コンクリート・モルタル

コンクリートやモルタルを多用すると冷たい感じがするので、全体的にクールな印象になります。

ただ、コンクリートやモルタルはあまりに平滑に仕上げると面白さが減るので、敢えて荒らすのも面白いです。

例えば、モルタルでの塗り壁を作る場合には、コテの跡を敢えて出す感じです。

また、コンクリートブロックなども面白いです。表面のガサガサ感が何とも言えない雰囲気を出してくれます。

ただし、コンクリートやモルタルは重量があるので、あまりに使い過ぎるのも良くありません。あくまでも内装材と意識して使いましょう。

木材

木材は無垢材や古材がおすすめです。

新しい木材の場合はユーズド感を出すために、敢えて傷を付けたり叩いたりします。表面が荒れるので、オイルフィニッシュにすればヴィンテージ感が出るのでおすすめです。

また、古材の場合はそれだけで貫禄があるので、そのままでも使用は可能です。ただし、古材の場合は同じ色調が得られるとは限らないので、バラつきが出ること前提にしなければいけません。

レンガ

レンガはそのままでも味わいがあるのですが、角を荒らすとユーズド感が出るのでおすすめです。

また、モルタルで施工しますが、モルタルは着色が可能なので、色を変えながら使うと良いでしょう。

ちなみに、レンガの色は基本的には赤ですが、色調を変えたタイプもあります。色調をズラしながら積むと変化に富んだ味になります。

ただし、レンガも重量があるので使い過ぎると局部的に重くなります。床の強度には注意が必要となるでしょう。

タイル

タイルは釉薬を掛けたものと掛けずに焼いたものがありますが、インダストリアルなテイストにするためには釉薬を掛けていないものがおすすめです。

また、タイルは窯の中の焼成条件によって微妙に色が変化します。同じ製品であってもイエロー系に寄ったり、レッド系に寄ったりと様々なのです。これらのバラつきを上手く利用すれば、変化に富んだ面を作れます。


内装に取り入れたいもの

内装に取り入れたいもの イメージ

インダストリアルにするためには、素材の他にも取り入れると良いものがあります。

ここでは、インテリアとして取り入れたら面白いアイテムを紹介しましょう。

造作家具

家具を造作にすると内装のコーディネートがしやすいのでおすすめです。

例えば、モルタルの壁に古材のスキャッフボードで作った棚を付け、フローリングもスキャッフボードを使えば、ヴィンテージ感に溢れたコーディネートができるでしょう。

また、棚の場合は金属製のフレームが欠かせません。このフレームをサビ付いたロートアイアンにすれば、周囲にマッチした面白い棚ができるでしょう。

コンセントまわり

コンセントまわりは露出させることが可能です。

敢えて電気配管を露出させれば無機的になるので周囲の雰囲気にマッチします。

ただし、コンセントまわりは施工がいい加減だと危険です。施工前の打ち合わせの際には電気配管についてもしっかりと確認しましょう。

水道管

水道管も壁の外付けは可能です。塩ビ管を露出させて壁に這わせるイメージになります。

ただ、露出させるのは良いのですが、色に気を付けないと安っぽくもなり得るので注意をしなければいけません。

適宜、塗装をして周囲に合うように加工しましょう。

照明器

照明器はユーズド感のあるタイプを選ぶことが大きなポイントとなるでしょう。

おすすめなのが金属製のペンダントライトです。適当に古く見せれば見栄えがよくなります。

また、モルタルやコンクリートを演出した壁の場合は間接照明もおすすめです。一般的なホワイト系の壁とは違い、無機的なテイストが表現できるので空間演出に役立ちます。


まとめ

自宅をインダストリアルテイストにリノベーションする方法について紹介しました。

トータル的な雰囲気や素材について理解が深まったことでしょう。また、見せると良いものについても把握できたのではないでしょうか。

ともかくとして、インダストリアルデザインであってもアイデアで可能性は広がります。自分に合う素材やアイテムを見つけ出し、オリジナルのインダストリアルデザインを作ってみてください。