【ゼロから始めるリノベーション】トラブルを防ぐ!請負契約の重要ポイント

リノベーションは打ち合わせから仕上がりまで夢が膨らむもの。イメージしていた家が出来上がると心の底から喜びが溢れて来ます。
しかし、思っていた状態と違うと、精神的に打ちひしがれるのではないでしょうか。多額の費用を支払ったのに、イメージと違っていたならば、非常に悔しく思うことでしょう。
さて、そのようなトラブルを避ける上で重要なのは請負契約がどのような記載になっているかに尽きます。
しかし、請負契約は分かりにくい記述もあり、ついつい敬遠しがちではないでしょうか。
そこで、この記事ではリノベーション請負契約について、書類の面から解説をします。
請負契約について
リノベーションは物品の販売とは異なり、ケースバイケースで高額です。
そのため、個別に請負契約を交わす必要があります。
そこで必要なのが契約書です。
では、契約書はなぜ必要なのでしょうか。また、詳細までの確認はなぜ重要なのでしょうか。
契約書の重要性
リノベーションの請負契約において、契約書は非常に重要です。
契約書はリノベーションの価格、仕様、工期、アフターサービスなどを記載した書類。収入印紙を貼ってお互いが押印をして契約が成立します。押印によって「この条件でお願いします」と意思表示をすることなのです。
そのため、仮に押印をしない場合には契約が締結されない状態になるので、業者は勝手に施工することはできません。
内容を必ず確認すること
契約書はリノベーションの細かい部分まで記載した重要書類。必ず内容を確認するべきです。
仮に確認漏れがありながらも押印をして施工をした場合には、合意があったものと見なされます。非常に危険なのです。
ちなみに、契約時には契約書の確認と同時に設計図面のチェックもしなければいけません。しかし、図面の読み方は素人にはハードルが高いもの。見慣れていなければ理解は困難です。
そのため、ある程度は図面を見慣れておく必要があります。図面を読む機会を作ることをおすすめします。
口約束の危険性
契約は口約束であっても法的には成立します。
つまり、契約書を作成するまでは必要ありません。しかし、契約書は非常に重要です。これはなぜでしょうか。
実は、リノベーションのような工事には、顧客と業者側の意思の疎通が上手く行かない場合や勘違いが多いのです。
そして、意思の疎通が上手く行かないままで工事が完了した場合には、イメージと違った仕様で出来上がってしまうのです。
更には、顧客側と業者側で「言った、言わない」と争うことにもなり得ます。口約束のみであれば、そのような泥沼のような事態に発展し得ます。
そのような事態を避けるためには書類で残し、お互いが納得したことを残すことが重要。契約書はその点で必要なのです。
納得できない時は押印をしないように
前述のように、契約は押印をしなければ合意の意思がないものとされ、契約が成立しません。業者は工事に移れないのです。
そのため、仮に業者側から契約を提示されて納得が行かない場合には、契約書に押印するべきではありません。
しっかりと確認をして、納得が行った時のみ押印をしましょう。
業者の態度もチェックする
業者の態度のチェックも非常に大切です。
態度によって業者の質が分かる場合があるからです。
例えば、契約を急いで来る業者は危険ですし、他の業者と比較して安すぎる業者も危険です。手抜き工事をする悪質な業者であるケースもあるのです。
逆に良質な業者は不明点があれば親身になって相談に乗ってくれるところ、出来ないことは出来ないとはっきりと言ってくれるところが良質と考えられます。
書類のチェックポイント
このように、リノベーションの請負契約においては契約書が非常に重要です。
しかし、単に契約書と言っても、どこをチェックすれば良いか迷うことも多いと思います。
そこで、ここでは契約に関係する書類のチェックポイントを解説します。
工事請負契約書
まず挙げられるのが工事請負契約書です。
これには契約内容の詳細が記載されているので、細部までの確認が必要です。
しかし、特に重要な点はあります。次に挙げるのは、契約書の中でも特に重要な項目です。
金額
最初に挙げられる点が金額です。
打ち合わせた通りの金額であるか、見積書に合致する金額であるかを確認しましょう。
また、併せて支払い条件の確認も必要です。どのタイミングでいくらの支払いになるか、記載内容をしっかり確認しましょう。
収入印紙
請負契約書には収入印紙が必要です。
と言うのも、請負契約書は課税文書の1つであるからです。確かに工事請負契約は口頭でも成立しますが、建設業法では書面の作成が推奨されています。
ちなみに、印紙税の額は工事の契約金額によって変動します。契約金額が増えれば印紙税の額も上がるイメージです。
工事の日程
工事の日程も確認しましょう。
着工と完工の日程を確認は非常に大切です。
例えば、工事の前には近隣の方々に挨拶と説明をしなければいけません。その時には工事の日程の説明も必須。契約書に記載した着工・完工の日程が必要なのです。
その他
その他にも確認事項はあります。細かいことのようですが意外に重要です。次の点を確認しましょう。
住所
氏名
施工業者名
施工業者の住所
社印の有無
また、細かい文字で書いている部分も熟読が必要です。文字が細かいから重要ではないと判断するのではなく、細かい部分まで確認をしましょう。
工事請負契約約款
工事請負契約約款も必要です。
工事請負契約約款とは、契約における詳細な取り決めです。工事の時間、場所、違約金、などが記載されます。
また、工事契約請負約款は紛争解決にも重要な意味を持ちます。と言うのも違約金などに関しても謳っているから。トラブルとなっても約款に沿って処理されるので、問題にはなりにくくなるのです。
見積書
見積書も必要です。見積書は業者の提示した費用のエビデンスとなるので非常に重要な書類です。
また、見積書は明細まで揃えましょう。
なお、見積書にはどのような資材を使うかが記載されている場合があります。見積書の次元で使用する資材の内容をチェックすると良いでしょう。
設計図面
設計図面はリノベーション後の仕様について詳細まで記載してあるので非常に重要です。
打ち合わせの段階で業者に伝えた点が活かされているかの確認をすべきでしょう。
なお、図面は読み方に慣れなくてはいけません。機会を作って読む練習をすることを、おすすめします。
仕上表
仕上表には使用した資材の名称や数量が記載されていて、どの部分に何が使われているかが分かるようになっています。
しかし、仮に資材の名前が提示されていたとしても、それがどのような物であるかが分からないのではないでしょうか。
そこで役立つのが資材メーカーのカタログです。カタログには資材について性能などが記載されているので非常に役立ちます。
ちなみに、資材メーカーのカタログには専門用語が出て来ることが珍しくありません。多くは専門家向けなのですが、しっかり確認することが望まれます。用語についても勉強しておくべきでしょう。
まとめ
リノベーションの請負契約について取り上げました。請負契約全般について、取り交わす書面について把握できたことと思います。
また、書面のチェックポイントも理解出来たのではないでしょうか。
ともかくとして、リノベーションにおいて契約は非常に重要です。内容をしっかりと確認し、納得の行くリノベーションとしましょう。
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