リノベで事前に確認する大事なポイントは?目的別リノベ事例も紹介

本記事では、リノベ前に確認するべき大事なポイント、リノベの成功事例を紹介します。
「古い一軒家をリノベーション(以下リノベ)して、自分の理想の住まいを実現したい」
そんな夢を持っている方もいると思います。しかしリノベに関する大事なポイントを把握しないでいきなり施工を開始してしまうと、あとになって後悔する羽目になるでしょう。
本記事では、リノベ前に確認するべき大事なポイント、リノベの成功事例をいくつか紹介します。ぜひ最後までご覧ください。
大事なポイントその1.物件の状態を確認
リノベを行う際、建築に関する法律の関係で希望するリノベが実践できないケースもあります。事前にどこまでのリノベが可能であるか確認しなくてはいけません。リノベに関する確認事項は次の通りです。
建ぺい率と容積率
増築を検討している場合、物件がある敷地の建ぺい率と容積率を確認しないといけません。
・建ぺい率
敷地面積と比較した際の建物面積の割合
・容積率
敷地面積と比較した場合の延べ床面積の割合
上記2つの上限は地域によって異なり、これらの数値を超えた面積の増築はできない仕組みです。敷地に大きな庭があるのでそのスペースを増築したいと検討している人は、事前に建ぺい率と容積率を調べないといけません。
再建築不可物件
リノベを希望している物件が「再建築不可物件」であるかどうか確認することも、リノベの大事なポイントです。
以下の要件を満たしている物件は、建て替えをすることができない再建築不可物件に該当します。
敷地前面の道路が、建築基準法の対象外
幅4m以上の前面道路に対して敷地の接する部分が2m未満
リノベと建て替え(解体)は別物なので、再建築不可物件でリノベを行なっても法律上は問題ありません。
ただし再建築不可物件は古い法律の時代に再建築可能と判断されている物件なので、基本的に古い物件です。そのため全体的なリノベが必要であり、それにより費用もかかります。
耐震基準
リノベをする物件が旧耐震基準・新耐震基準のどちらの時代に建てられたのか、事前に確認することも大事です。
耐震基準は、1981年、2000年の2回の改正がありました。これらの改正によって木造住宅の耐震基準は大きく見直されたため、リノベをする際は新たに耐震工事が必要な物件なのかどうか、事前に調べる必要があります。
既存不適格建築物
リノベ希望の物件が「既存不適格建築物」に該当していないか、事前に確認しなくてはいけません。
既存不適格建築物とは、昔の法律・規定では問題なかった建物が、改正によって不適格の扱いになってしまった建物です。
不適格であって違法ではありませんが、リノベを開始した際に不適格と指摘されている箇所を現在の法律・規定に合うように変えなくてはいけません。
大事なポイントその2.リノベの流れを把握
リノベは具体的にどのような手順で行なわれるのか、それにかかる費用・期間はどれくらいなのかという点を事前に計画して把握しておくと、リノベを円滑に進められます。リノベの手順は以下の通りです。
リノベの希望、予算の都合などを決める
専門業者の選定・相談、現地調査・ヒアリング
見積もり
契約
施工開始
引渡し
期間は半年ほどが平均ですが、工事の規模によって短期・長期になります。リノベにかかる費用も内容によって異なりますが、一戸建ての場合は750万〜1,000万円が相場です。自身の金銭面・生活サイクルなどを考慮して、期間・予算を把握しておきましょう。
大事なポイントその3.リノベの目的の把握
どのような理由でリノベをするのか、その目的を明確にしておくことも重要です。
「おしゃれな空間にしたい」「見た目よりも機能性を重視して住みやすい環境にしたい」など、リノベの目的な人それぞれです。どのような住まいを目指しているのか、具体的にどのようにしたいかという点を明確にしておけば、それにかかる予算も事前にわかりやすくなります。
また、自分の目的を達成できる物件探しも重要です。その物件が2×4(ツーバイフォー)工法の場合、どうしても撤去不可能な壁があるため、自由に間取りの変更ができません。鉄筋コンクリート造・鉄骨造も同様に間取りの変更ができないケースがあります。自身が希望するリノベに対応できる物件であるかどうか、確認をしないといけません。
物件の構造上の問題、先述した建築に関する法律の問題は一般人にはわかりにくいため、リノベ専門業者に相談しましょう。
また、専門業者も複数に相談をして、どの業者が自分の希望を満たしてくれるか比較をすることも大事です。
リノベ成功事例
リノベにはどのようなタイプがあるのか、さまざまなタイプの成功事例を紹介します。
お子さんのことを重視したリノベ事例
お子さんが小さい場合、親がどこにいても目が届く環境であることが大事です。お子さんを重視したリノベの場合、以下のような例があります。
・一望しやすい環境
リノベ前はそれぞれが独立した部屋だった住居が、リノベを行なうことによって一体化したLDKに変化しました。広々とした空間はどこにいても一望できるため、お子さんの確認が可能です。
・階段の位置
リノベでリビングのすぐそばに階段を設置することによって、お子さんが大きくなっても自然にコミュニケーションを取ることが可能になりました。
・開放感を重視
キッチンとリビングの壁をリノベで撤去し、さらに天井を高く・窓を大きくして陽の光がたっぷりと入る開放感を重視し、閉鎖感をなくした明るい家庭が実現します。
・導線の確保で動きやすく
家中を楽に動き回れるようにリノベによって住居内の動線をつくり、移動が楽になりました。
二世帯住宅のリノベ事例
二世帯住宅の種類は、完全分離型・完全共有型・部分共有型の3タイプに分類され、費用も異なる仕組みです。それぞれの都合・予算に合わせてタイプを選ぶ必要があります。二世帯住宅リノベの事例は以下の通りです。
・完全分離型
玄関を2つ設置、リノベ前は細切れの間取りを大きく変更し子世帯の生活空間を広々とすることに成功、さらにロフトを最大限に活用して収納力がアップしました。
・部分共有型
生活空間は分離し、玄関・2階へ上がる階段のあるダイニング空間を共有するようにリノベしました。それにより二世帯の交流が生まれつつ世帯同士のプライベートも確保できます。
・完全共有型
予算の都合によって分離型ができない場合は、共有型がおすすめです。リビング・ダイニング、トイレ・浴室などは共有ですが、寝室などは分離されています。
築年数の多い和風住宅のリノベ事例
築年数が多い物件は安く購入できる反面「耐震性が不安」「間取り・内装が今風でない」などの問題を抱えています。以下より和のテイストを活かしつつモダンにリノベした成功例を紹介しましょう。
・リビング・キッチン
以前の雰囲気を消さずに話のテイストを残しつつ、開放的な空間にリノベしました。
・玄関まわり
玄関の素材は木材をメインにして柔らかい雰囲気を演出しました。玄関からは和室が見えるようなつくりにして開放感を演出しました。
・天井
天井は板張りにして話のテイストを演出し、フロア材と統一して一体感を出しました。
・証明
ペンダントライト・ダウンライトを設置し、和のテイストを崩さないようにしました。
和風とモダンの融合はバランスが大事なので、失敗すると住み心地の悪い空間になってしまいます。どちらかに極端に偏らないように気をつけましょう。
まとめ
リノベはさまざまな手続きがあるため、決して簡単に実践できるものではありません。大事なのはリノベにおける大事なポイントを把握して、それら一つひとつを確実に済ませることです。全体的に見れば大変なリノベであっても、一つひとつを把握してクリアしていけば無理なくリノベを達成できます。
自分にとっての快適な居住空間を描き、理想的なリノベを実現しましょう。
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