団地リノベーションが、今、注目を集めています。古い団地が持つレトロな雰囲気や、都心に近い立地、そして手頃な価格帯から、若い世代を中心に人気が高まっています。しかし、「古い建物だから耐震性が心配」「間取り変更はできるの?」など、不安を感じている方も多いのではないでしょうか。

 

この記事では、年間数多くのリフォームを手掛ける大和ハウスウッドリフォームが、団地リノベーションの魅力や、気になる費用、注意点までを徹底解説します。

団地リノベーションの魅力とメリット


団地リノベーションには、新築にはない、たくさんの魅力とメリットがあります。物件の特性を理解することで、より賢く、そして理想の住まいを手に入れることができるでしょう。

価格を抑えて理想の住まいが手に入る

団地は新築マンションに比べて、物件価格が安価な傾向にあります。これは、建物の築年数が古いことや、大規模な開発で一度に多くの住戸が供給されたことなどが理由です。

 

物件価格を抑えられる分、リノベーション費用に予算を回すことができ、新築では手の届かなかったような内装材や設備を選んだり、大胆な間取り変更に挑戦したりすることも可能になります。総額で考えても、新築物件を購入するより安価に、自分らしい理想の住まいを手に入れることができるでしょう。

立地が良い物件が多い

日本の多くの団地は、高度経済成長期に建設されました。この時期の計画は、利便性を重視して進められていたため、駅やバス停が近く、スーパーや学校、病院といった生活に必要な施設が徒歩圏内に揃っている物件が多数存在します。また、緑豊かな公園や広場が併設されていることも多く、子育て世代にも暮らしやすい環境が整っているのが大きなメリットですし、都心へのアクセスが良い立地の団地も少なくありません。

建物のつくりがシンプル

古い団地の多くは、建物のつくりがシンプルな壁式構造になっています。柱や梁が室内に張り出していないため、空間を有効に活用でき、リノベーションの自由度が高いという特徴があります。間仕切り壁を撤去してリビングを広くしたり、和室を洋室に変更したりといった、大胆な間取り変更も比較的容易に行えます。ただし、壁式構造の場合、一部の壁が建物を支える「耐力壁」となっているため、その壁は撤去できない点には注意が必要です。 

コミュニティが形成されている

新築マンションとは違い、団地には長年住んでいる住民が多く、安定したコミュニティが形成されていることがほとんどです。自治会活動が盛んだったり、お祭りやイベントが開催されたりするなど、住民同士の交流があり、子育てしやすい環境が整っています。

 

初めて団地に住む方でも、こうしたコミュニティの温かさに触れることで、安心して新生活を始められるでしょう。

 

団地リノベーションの注意点


団地リノベーションを成功させるためには、事前に知っておくべき注意点があります。特に、建物の構造や管理規約は、リノベーションの可否を大きく左右するため、必ず確認しておきましょう。 

管理規約を確認する

マンションと同様に、団地にも管理規約が定められています。この管理規約は、リフォームできる範囲を厳しく制限している場合があります。例えば、窓や玄関扉といった共用部分の交換が禁止されていたり、フローリングの遮音性能に基準が設けられていたりするケースがあります。また、間取り変更や水回りの位置変更も、管理規約によっては許可が必要な場合や、そもそも認められていない場合もあります。工事を始める前に、必ず管理組合に連絡し、リフォーム内容を伝え、許可を得る必要があります。

建物の構造を確認する

団地には、大きく分けて「壁式構造」と「ラーメン構造」の2種類の構造があります。壁式構造は、壁全体で建物を支えるため、室内にある壁の一部が「耐力壁」となり、撤去や移動ができません。このため、間取り変更に制限が生じることがあります。一方、ラーメン構造は、柱と梁で建物を支えるため、壁の撤去や移動が比較的自由に行えます。物件を選ぶ際は、どちらの構造であるかを確認しておくことが重要です。

給排水管の位置を確認する

古い団地の場合、給排水管の位置が固定されていることが多く、水回りの設備(キッチン、浴室、トイレなど)の移動が難しくなることがあります。配管の位置を変更するには、床をかさ上げして配管スペースを確保したり、大規模な工事が必要になったりするため、費用が膨らむ可能性があります。水回りの位置を変更したい場合は、事前に業者に相談し、工事が可能か、そして費用はどのくらいかかるかを確認しておきましょう。

 

団地リノベーションの費用相場


団地リノベーションの費用は、工事内容や規模によって大きく変動します。ここでは、一般的な費用相場を工事のパターン別に解説します。

内装部分のみのリフォーム

内装材(床・壁・天井)の張り替えや、既存設備の交換など、間取り変更を伴わないリフォームの場合、費用は比較的安価に抑えられます。

以下は、内装リフォームの一例です。

 

工事内容

費用

クロスの張り替え(10帖)

5〜11万円

フローリングの張り替え(10帖)

11〜20万円

間仕切りの設置

8〜25万円

間仕切りを撤去してリビング拡張

40〜90万円

収納のリフォーム

10〜35万円

和室から洋室へのリフォーム

40〜100万円

廊下のリフォーム

20〜50万円

ただし、上記は目安です。実際の費用を知りたい方はお問い合わせください。

間取り変更を含む全面リフォーム

和室をリビングと一体化させたり、子供部屋を新設したりするなど、間取り変更を伴うリノベーションの場合、費用は高くなります。

 

間仕切り壁の設置

8〜25万円/箇所

間仕切り壁の撤去(補修含む)

7〜23万円/箇所

クロス張り替え

1,000〜1,500円/m2

フローリング張り替え

3〜6万円/畳 

こちらも目安です。実際の費用を知りたい方はお問い合わせくださいね。

水回り設備の位置変更

キッチン、浴室、トイレなどの水回りの位置を変更する場合、給排水管の移設工事が必要となり、費用がさらに高くなります。

 

 

一戸建て

マンション

キッチン

50〜200万円

40〜90万円

浴室

100〜200万円

70〜100万円

トイレ

30〜80万円

30〜50万円

洗面台

20〜30万円

20〜30万円 


団地リノベーションで失敗しないためのポイント


理想の住まいを手に入れるために、以下のポイントを押さえておきましょう。

希望のデザインや間取りを明確にする

漠然と「おしゃれにしたい」と思っているだけでは、理想の住まいを形にすることはできません。PinterestやInstagram、リノベーション会社の施工事例集などで、自分の好みのデザインや間取りの写真をたくさん集めておきましょう。漠然としたイメージを具体化することで、業者との打ち合わせもスムーズに進み、理想とのギャップを最小限に抑えられます。

複数のリフォーム業者から見積もりを取る

リフォーム費用は、業者によって大きく異なります。適正な価格で信頼できる業者を見つけるために、複数の業者から見積もりを取りましょう。相見積もりをすることで、費用や提案内容を比較検討できるだけでなく、担当者との相性も見極めることができます。安さだけで業者を選ぶのではなく、あなたの希望を真摯に聞いてくれ、専門的な知識で適切なアドバイスをしてくれる業者を選びましょう。

内見時に設備の状態をチェックする

中古の団地を購入してリノベーションする場合、内見時に建物の劣化状況をしっかりとチェックすることが重要です。特に、雨漏りの跡や、水回りの設備の状態、カビの発生状況などを確認しておきましょう。これらの劣化がひどい場合、修繕費用が当初の予算を大きく上回る可能性があります。

 

まとめ


団地リノベーションは、立地や価格、そして自由度の高さから、魅力的な選択肢の一つです。この記事でご紹介したように、事前の情報収集と信頼できる業者選びが、成功への鍵となります。

 

大和ハウスウッドリフォームは、お客様の理想の暮らしを叶えるため、一軒一軒に寄り添ったリノベーションプランをご提案します。団地リノベーションに関するご相談やご質問がありましたら、お気軽にお問い合わせください。