海外のリノベーション事例から学ぶ、リノベーションのヒント
PinterestやInstagramで目にする、洗練された海外の空間。無垢材の床、たっぷりの自然光、古いものと新しいものがミックスされたスタイルに、憧れを抱いている方は多いでしょう。海外のリノベーションは、デザインだけでなく、ライフスタイルを豊かにする工夫が詰まった「哲学」です。
この記事では、世界で人気の高い事例から、「日本でも実現可能なヒント」を具体的にご紹介します。あなたのリノベーション計画に活かせるアイデアを見つけ、単なる夢で終わらせないようにしましょう。
そして、日本の風土と構造を知り尽くした大和ハウスウッドリフォームが、あなたの海外デザインの夢を現実にします。
なぜ私たちは海外のデザインに惹かれるのか
海外のデザインが魅力的なのは、「暮らし方」を深く反映した哲学があるからです。人気の3つのスタイルから、その本質を読み解きましょう。
【北欧】機能美とヒュッゲ

長く厳しい冬を快適に過ごす知恵から生まれた北欧デザインは、「ヒュッゲ(Hygge)」に象徴される居心地の良さを追求します。
機能性を重視したシンプルな家具、白を基調とした色使い、そして自然素材(木材)の活用が特徴です。
光を最大限に活かし、間接照明を多用することで、心豊かに過ごせる空間を作り上げています。
日本の住まいでは、間接照明の多層的な使い分けや、ファブリックでの優しい色・柄の取り入れで、北欧的な温もりを演出できます。
【西海岸/ブルックリン】素材感とラフさ

カリフォルニアのビーチスタイルやニューヨークのインダストリアルスタイルは、無骨で飾らない魅力があります。
エイジングされた木材、アイアン、コンクリート、レンガといった素材感を活かし、ヴィンテージ家具を大胆に配置するのが特徴です。「ラフさ」を愛し、構造をあえて「見せる」ことで、空間の歴史と個性を表現します。
日本の住居では、既存の梁や柱を「見せる構造」にしたり、土間やモルタル床を部分的に取り入れたりすることで、無骨でクールなテイストを実現できます。
【パリ/フレンチシック】「混ぜる」美学

パリのアパルトマンに見られるフレンチシックは、クラシックとモダンを巧みに融合させたスタイルです。
モールディングやヘリンボーンといったクラシックな要素を残しつつ、モダンなアートや家具をミックスさせます。
「エスプリ(機知)」と遊び心を大切にし、古いものを活かしながら、好きなものを自由に組み合わせることで、洗練された空間を完成させます。
日本の家では、框(かまち)扉のキッチンを採用し、装飾は「引き算」を意識したシンプルモダンな内装と組み合わせることで、甘すぎないスタイルが叶います。
リノベーションで真似したい!海外デザインの具体的なヒント

憧れのデザインを日本の住居に取り入れるための、具体的なアイデアを場所別・要素別に解説します。
空間の「間仕切り」を変える
海外風の開放感を出すためには、日本の「細かく区切られた間取り」からの脱却が必要です。壁を取り払い、キッチンとリビングを一体化させた広々としたワンフロアのLDKは、コミュニケーションが自然に生まれる空間設計の基本です。
また、生活感を隠すためにパントリーやランドリールームを独立させ、パブリック空間を常に整頓された状態に保ちます。
さらに、インナーテラスやサンルームとして半屋外空間を活用することで、集合住宅でも開放的な「アウトドアリビング」を実現できます。
「キッチン」を主役にする
海外の家において、キッチンは家族や友人が集まる「コミュニケーションハブ」です。壁付けではなく、アイランド型やペニンシュラ型を採用することで、LDK空間との一体感を高めます。
デザイン性に優れた海外製の大型食洗機やオーブンを導入すれば、キッチンが一気に「絵になる」空間に。機能性だけでなく、その洗練されたデザインが空間の質を高めます。
バックウォールにはタイルや石材などの異素材を大胆に使用することで、さらに本場のような雰囲気を演出できます。
「光と色」の取り入れ方
照明とカラーリングは、空間の印象を劇的に変える要素です。窓を大きくしたり、複数並べて配置したりすることで、自然光を最大限に取り込む工夫をしましょう。
壁の一面だけをグレーやネイビー、テラコッタなどのペイント仕上げ(アクセントウォール)にすることで、空間に奥行きと個性が生まれます。
また、天井のダウンライトだけでなく、ペンダントライト、フロアランプ、間接照明を組み合わせる多層的な照明計画が、陰影とムードのある空間を作り出します。
「足元・壁」の素材感で決まる
空間の「本物感」は、床材や壁の仕上げへのこだわりに現れます。無垢材のフローリングは、合板にはない質感と経年変化を楽しめます。
特にヘリンボーン貼りは、フレンチやヴィンテージスタイルには欠かせない、空間の主役となる仕上げです。キッチンや洗面台の壁にはサブウェイタイルを、リビングの一角にはレンガ調タイルを使うことで、本場のような素材の無骨さを表現できます。
素材選びは専門知識が必要です。日本の建材で代替できる提案力のあるプロに相談しましょう。
日本の住宅で海外デザインを実現するための注意点

憧れのデザインを追求するあまり、住み心地や安全性が疎かになっては意味がありません。日本の住宅で海外デザインを実現するには、いくつかの現実的な課題解決が不可欠です。
構造上の制約
海外事例でよく見る「壁の撤去による大空間」は、日本の特に木造住宅においては、耐震上の制約から実現が難しい場合があります。建物を支える「耐力壁」は自由に撤去できません。
「どこまで壁を取り払えるか」「どのような補強が必要か」を知るためには、日本の構造に詳しく、適切な診断ができるプロフェッショナルによる事前の調査が不可欠です。
デザインの自由度と耐震性を両立させるための、確かな技術力が求められます。
湿気・断熱対策
欧米諸国と日本の気候は大きく異なります。日本の高湿多雨な気候を考慮せずデザインだけを真似ると、結露やカビ、さらには冷暖房効率の悪化を招きます。
快適な海外風空間を実現するには、デザインを追求しつつ、日本の厳しい夏や冬でも快適に過ごせるよう、高水準の断熱・気密性能を確保する工夫が不可欠です。
この気候特性に合わせた設計こそが、長く愛せる住まいづくりの鍵となります。
予算と法規制
海外から輸入するタイルやキッチン機器は高価になりがちで、予算オーバーの原因となることがあります。予算内で実現するためには、日本の建材の中から「似た質感」で代替できるものを提案できるプロの知恵が必要です。
また、建ぺい率や防火規定といった日本の法規制を遵守しつつ、デザインの自由度を最大限に引き出すためには、専門知識に基づいた設計力が不可欠です。コストと法律、デザインのバランスを取る経験豊富な工務店を選びましょう。
まとめ

海外のリノベーション事例から得たインスピレーションは、あなたの住まいづくりに多くのヒントを与えてくれます。大切なのは、そのデザイン哲学を理解し、日本の風土と構造に合わせた形で取り入れることです。
特に、日本の気候や構造上の制約をクリアしつつ、デザイン性を両立させるには、高い技術力と専門知識が求められます。
私たち大和ハウスウッドリフォームは、幅広い案件に携わったデザイナーの知見を融合させ、お客様の「憧れ」を現実のものとします。日本の風土に合った、安全で快適なデザインのリノベーションをご提案できるのが私たちの強みです。
「こんな空間にしたい」というあなたの想いを、ぜひ一度私たちにご相談ください。まずは一歩、あなたの理想の空間づくりを一緒に始めませんか。
まずは無料相談から、お気軽にお問い合わせください。