トイレは毎日使用する設備だからこそ、価格やデザインだけで選ぶと、使い始めてから後悔することがあります。

トイレの種類によって、掃除のしやすさや必要なスペース、故障した際の修理方法などが異なるためです。

便器の形状や機能だけでなく、手洗い器や収納の配置、給排水設備なども含めて検討することが大切です。

 

この記事では、トイレ選びで後悔しやすいポイントや、主な種類ごとのメリット・デメリット、後悔しないための選び方について解説します。

 

トイレ選びで後悔しやすい4つのポイント


トイレを選ぶ際は、価格やデザインに目が向くことが多いかもしれません。

しかし、トイレは長く使用する設備であり、掃除やメンテナンス、将来の修理なども考えて選ぶ必要があります。

設置後に使いにくさを感じないためにも、トイレ選びで後悔しやすいポイントを確認しておきましょう。

便器が大きくトイレ空間が狭くなった

トイレ本体の寸法を十分に確認せずに選ぶと、設置後に空間が狭く感じられることがあります。

これは、便器の奥行きや幅が製品によって異なり、同じトイレ空間でも選ぶ製品によって便器前方のスペースが変わるためです。

便器が大きすぎると、座った際に膝が壁やドアに近くなったり、立ち座りや衣服の着脱がしにくくなったりする可能性があるため、注意しましょう。

 

収納や手洗い器を新たに設置する場合は、その分だけ移動できる範囲が狭くなる点にも注意が必要です。

図面上の寸法だけで判断せず、便器の前方や左右にどの程度の余裕が残るかを確認しましょう。

 

また、ドアの開閉方向やペーパーホルダーの位置まで含め、無理なく使用できる広さを確保することが大切です。

掃除やメンテナンスに手間がかかる

便器のデザインを重視して選んだものの、使い始めてから掃除のしにくさに気づくケースもあります。

便器と便座、タンクなどの継ぎ目が多いトイレは、隙間にほこりや汚れがたまりやすくなるためです。

 

また、タンクの後ろ側や給水管の周辺など、手や掃除道具が届きにくい場所があると、日々のお手入れに手間がかかるでしょう。

掃除の負担を減らしたい場合は、便器表面の素材だけでなく、フチや継ぎ目の形状、配管やコードの見え方も確認する必要があります。

 

便座を持ち上げられる機能や自動洗浄などを搭載した製品もありますが、お手入れ方法は製品ごとに異なります。

掃除の頻度や普段使用している洗剤との相性も確認し、無理なく清潔な状態を保てるトイレを選びましょう。

手洗い器や収納スペースが足りなかった

トイレ本体の交換だけに注目すると、手洗い器や収納の使い勝手まで十分に検討できないことがあります。

たとえば、タンクの上に手洗い器が付いているタイプからタンクレストイレへ交換すると、別に手を洗う場所が必要になる場合があります。

トイレの近くに洗面室があっても、来客時の動線や家族の生活スタイルによっては、トイレ内に手洗い器があったほうが便利なケースもあるでしょう。

 

また、トイレットペーパーや掃除用品、生理用品などを保管する収納が不足すると、床や窓台に物を置くことになります。

床に物が増えると空間が狭く見えるだけでなく、掃除のたびに移動させる手間もかかります。

トイレ本体を選ぶ際は、必要な収納量を整理したうえで、手洗い器や収納を無理なく配置できるか確認しましょう。

必要な機能がなかった・使わない機能が多かった

近年のトイレには、温水洗浄や便座暖房のほか、自動開閉、自動洗浄、脱臭、除菌、夜間照明など、さまざまな機能があります。

機能の多さだけで選ぶと、実際にはほとんど使用しない機能に費用をかけてしまうことがあります。

 

一方で、価格を優先して必要な機能を省くと、使用するたびに不便を感じる可能性もあるでしょう。

 

家族によって必要な機能は異なるため、現在使用しているトイレでよく使う機能や、不便に感じている点を整理しておくことが大切です。

 

また、自動で作動する機能については、動作のタイミングや設定を変更できるかも確認しておきましょう。

本体価格だけでなく、消費電力やお手入れ方法、故障した際の修理費用も考慮し、必要な機能を絞り込むことが重要です。

 

トイレの主な種類とメリット・デメリット


家庭用トイレは、便器やタンク、便座の組み合わせ方によって、主に4つの種類に分けられます。

それぞれ価格やデザイン、掃除のしやすさ、故障時の対応方法が異なるので、メリットだけでなくデメリットも理解し、希望する使い方や予算に合ったタイプを選びましょう。

 

種類

主な構造

メリット

デメリット

おすすめの人

組み合わせ型トイレ

便器・タンク・便座を組み合わせる

比較的価格を抑えられ、便座を交換しやすい

継ぎ目が多く、掃除に手間がかかる

費用やメンテナンス性を重視する人

一体型トイレ

便器・タンク・機能部が一体になっている

見た目がすっきりしており、掃除しやすい

故障時の交換方法が限られる場合がある

デザインと掃除のしやすさを重視する人

タンクレストイレ

貯水タンクを設けず水道から直接洗浄する

コンパクトで空間が広く見える

価格が高い傾向にあり、設置条件の確認が必要

開放感やデザイン性を重視する人

システムトイレ

便器・タンク・収納などを一体的に設置する

配管を隠しながら収納を確保できる

設置スペースや費用が必要になる

収納と空間全体の統一感を重視する人

 

※製品の構造や機能、設置条件はメーカーやシリーズによって異なります。

組み合わせ型トイレ

組み合わせ型トイレは、便器、タンク、便座をそれぞれ組み合わせて設置するタイプです。

一般的に広く使用されている形状で、選べる製品や価格帯が豊富にあります。

ほかのタイプと比べて本体価格を抑えられる製品が多く、故障した際に便座などの一部だけを交換しやすい点がメリットです。

必要な機能を備えた温水洗浄便座を選べるため、予算に合わせて組み合わせを調整できます。

 

一方、便器とタンク、便座の間に継ぎ目や凹凸があり、隙間に汚れやほこりがたまりやすい点がデメリットです。

タンクに水がたまるまで連続して洗浄できない場合があるため、家族の人数や使用頻度も考慮するとよいでしょう。

費用と修理のしやすさを重視する方や、将来便座だけを交換したい方に適しています。

一体型トイレ

一体型トイレは、便器とタンク、温水洗浄便座の機能部が一体的にデザインされたタイプです。

組み合わせ型トイレと比べて凹凸や継ぎ目が少なく、すっきりとした見た目になります。

便器まわりを拭きやすく、日々の掃除にかかる負担を軽減できる点がメリットです。

タンク上部に手洗い器が付いた製品もあるため、独立した手洗い器を設置できない空間でも選択肢となります。

 

ただし、便座や機能部が一体化されているため、故障した箇所だけを市販の便座に交換できない場合があります。

修理部品の供給が終了した後は、機能部やトイレ本体の交換が必要になる可能性もあります。

見た目のまとまりと掃除のしやすさを重視しながら、タンク付きトイレを選びたい方に向いています。

タンクレストイレ

タンクレストイレは、便器の後ろに貯水タンクを設けず、水道から直接水を流して洗浄するタイプです。

背面のタンクがないため奥行きを抑えられ、トイレ空間を広く見せられます。

凹凸が少ないデザインの製品が多く、便器の後ろ側や床を掃除しやすい点もメリットです。

水をタンクにためる時間が必要ないため、連続して洗浄できる製品もあります。

 

一方、組み合わせ型トイレと比べて本体価格が高い傾向にあり、手洗い器を別に設置する場合は追加の費用やスペースが必要です。

必要な水圧や排水方式、電源などの設置条件は製品によって異なるため、現在の住宅に設置できるか事前に確認しなければなりません。

停電時の洗浄方法も製品によって異なるため、非常時の操作方法を確認しておくと安心です。

デザイン性や開放感、掃除のしやすさを重視する方に適しているでしょう。

システムトイレ

システムトイレは、便器とタンク、収納、カウンターなどを組み合わせて、トイレ空間を一体的に整えるタイプです。

キャビネット付きトイレと呼ばれることもあり、タンクや給水管、電源コードなどを収納内部に隠せます。

露出する配管やコードを減らせるため、空間がすっきりと見え、便器の後ろ側にほこりがたまるのを防ぎやすくなります。

キャビネット内には、トイレットペーパーや掃除用品などを収納できます。

手洗い器やカウンターを組み合わせられる製品もあり、統一感のあるトイレ空間をつくれる点もメリットです。

 

一方、組み合わせ型トイレなどと比べて費用が高くなりやすく、トイレの間口や配管の位置によっては設置できない場合があります。

収納の奥行きによって室内が狭くなる可能性もあるため、設置後の有効スペースを確認することが大切です。

生活感を抑えながら収納を確保し、空間全体をすっきりと整えたい方に向いているでしょう。

 

後悔しないトイレ選びのポイント


後悔しないトイレ選びでは、製品の価格や機能だけでなく、設置する空間や将来のメンテナンスまで考える必要があります。

家族構成や使用頻度、普段の掃除方法などを整理し、優先したい条件を明確にしましょう。

ここでは、トイレを選ぶ際に確認しておきたい3つのポイントを紹介します。

トイレ空間の広さと便器のサイズを確認する

トイレを選ぶ前に、室内の幅と奥行き、天井の高さなどを測りましょう。

便器本体の寸法だけでなく、座ったときの膝まわりや立ち座りに必要なスペースも確認する必要があります。

現在の便器より奥行きのある製品へ交換すると、便器前方の空間が狭くなることがあります。

 

反対に、コンパクトなタンクレストイレなどを選べば、同じ間取りでも空間に余裕を持たせられる場合があります。

手洗い器や収納を追加する場合は、扉や引き出しを開けた際に便器や体と干渉しないかも確認しましょう。

ショールームなどで実物を確認し、座った際の姿勢や操作部への手の届きやすさを確かめることも大切です。

掃除のしやすさと必要な機能を比較する

掃除のしやすさを重視する場合は、便器表面の素材やフチの形状、継ぎ目の数などを比較しましょう。

便器のフチを少なくした形状や、汚れが付着しにくい素材、便座を動かして隙間を掃除できる機能などがあります。

自動洗浄や除菌、脱臭機能を搭載した製品を選べば、日々の負担を軽減できる可能性があります。

 

ただし、高機能な製品ほど本体価格が高くなり、機能部が故障した際の修理費用もかかります。

家族が使用しない機能まで追加するのではなく、現在のトイレで困っている点を解消できる機能を優先しましょう。

洗剤や掃除道具の使用に制限がある製品もあるため、購入前にお手入れ方法を確認しておくと安心です。

設置条件や将来の修理・交換まで考える

トイレは、室内に十分な広さがあれば、どの製品でも設置できるとは限りません。

床排水と壁排水の違いや排水管の位置、給水管の位置、コンセントの有無などによって、設置できる製品が異なります。

タンクレストイレを検討する場合は、必要な水圧を満たしているか確認することも重要です。

希望する製品がそのまま設置できない場合は、給排水管の移設や電気工事が必要となり、工事費用が増える可能性があります。

 

また、トイレ本体の耐用年数だけでなく、温水洗浄便座や電装部品が故障した際の修理方法も確認しましょう。

便座を個別に交換できるタイプか、専用の機能部が必要なタイプかによって、将来の費用や選択肢が変わります。

現在の使いやすさだけでなく、長期間使用することを前提に、修理や交換のしやすさまで比較することが大切です。

 

トイレ本体とあわせて検討したいリフォーム内容


トイレ本体を交換する際は、床や壁、収納などもまとめて見直す機会です。

新しい便器と既存の床材の形が合わず、以前の便器の設置跡や変色が見えることもあります。

トイレ空間全体をリフォームすれば、見た目を整えるだけでなく、掃除のしやすさや将来の安全性も高められます。

床や壁を汚れに強い内装材へ張り替える

トイレの床や壁には、水はねや尿はね、ほこりなどの汚れが付着します。

便器を新しくしても、床や壁に汚れやにおいが残っていると、空間全体を清潔に保つことが難しくなります。

 

トイレの交換にあわせて、耐水性や防汚性に配慮された床材へ張り替えると、日々のお手入れがしやすくなります。

クッションフロアやフロアタイルなどは、水分を拭き取りやすく、デザインの選択肢も豊富です。

壁には、拭き掃除に対応した壁紙や、消臭機能を備えた内装材などを取り入れる方法があります。

 

床と壁の色や柄をまとめて選べば、トイレ本体と調和した落ち着きのある空間をつくれます。

床下に水漏れや腐食が生じている場合は、仕上げ材だけでなく下地の補修も必要になるため、便器を外した際に状態を確認しましょう。

手洗い器や収納を使いやすく配置する

トイレ内に独立した手洗い器を設置すると、便器から立ち上がった後、その場で手を洗えます。

特にタンクレストイレを選ぶ場合は、トイレ内や近くに手洗い場所を確保できるか確認する必要があります。

手洗い器には、壁に取り付けるコンパクトなタイプや、カウンター・収納と組み合わせるタイプなどがあります。

トイレの広さに対して手洗い器が大きすぎると、出入りや衣服の着脱を妨げる可能性があります。

 

また、収納を設置する際は、トイレットペーパーや掃除用品など、保管したい物の量をあらかじめ整理しておきましょう。

使用する人の身長や動線に合わせて、手を洗いやすい高さや扉を開閉しやすい位置を検討することが大切です。

手洗い器を新設する場合は給排水工事が必要になることもあるため、トイレ本体の交換とあわせて計画すると効率的です。

手すりや出入り口を見直して将来に備える

トイレは、立つ、座る、向きを変えるなどの動作が多く、年齢を重ねると体への負担を感じることがあります。

トイレ本体の交換を機に、立ち座りを支える手すりの設置を検討しましょう。

手すりには、縦型や横型、L字型などがあり、取り付ける位置によって支えられる動作が異なります。安全に使用するために、使用する人の体格や動作に合わせて、適切な高さと位置を決めましょう。

 

将来的に介助が必要となる可能性がある場合は、便器の横や前方に介助者が立てるスペースも確保しておくと安心です。

内開きのドアは、トイレ内で人が倒れた際に開けにくくなるため、外開きや引き戸へ変更する方法もあります。

出入り口の段差をなくす、ドアの幅を広げるなど、将来の暮らしを見据えてトイレ空間全体を見直しましょう。

 

ライフスタイルに合ったトイレを選んで快適な空間にしよう

トイレには、組み合わせ型、一体型、タンクレス型、システムトイレなどがあり、それぞれ価格や掃除のしやすさ、メンテナンス方法が異なります。

見た目や価格だけで判断せず、トイレ空間の広さや必要な機能、将来の修理・交換まで考えて選ぶことが大切です。

必要な機能を整理し、実際の使用感やお手入れ方法を確認したうえで、ライフスタイルに合った製品を選びましょう。

 

また、便器の交換にあわせて床や壁、手洗い器、収納などを見直すことで、清潔で使いやすいトイレ空間を実現できます。

手すりや出入り口も含めて計画すれば、将来にわたって安全に使用できる空間へ整えられます。

 

大和ハウスウッドリフォームでは、トイレ設備の交換から、内装や収納、バリアフリー化を含めたリフォームまで、住まいの状態や暮らし方に合わせてご提案しています。ぜひお気軽にご相談ください。