【2026年最新】築50年以上の戸建てリノベーション事例3選|費用の目安や補助金も解説
「冬は足元から冷えて、なかなか温まらない」「部屋数はあるのに、家族で集まれる広い場所がない」――
築50年を超えた戸建てでは、住宅性能やライフスタイルとのミスマッチによる不満が積み重なりがちです。こうした課題はリノベーションで解決できる可能性があります。
この記事では、築50年以上の戸建てのリノベーション事例を3つ紹介します。費用や補助金、建て替えとの比べ方もあわせて整理したので、古くなった自宅のリノベーションを検討中の方はぜひ参考にしてください。
【実例】築50年以上の戸建てリノベーション事例3選
まずは、大和ハウスウッドリフォームが手がけた築50〜60年の戸建ての実例を3つご紹介します。
事例1|築50年・減築して防音室のある一人暮らしの住まいへ

築50年、約96㎡の住まいをリノベーションした事例です。お客様は「部屋数が多く、今の暮らしには適していない」と感じていました。築年数から、耐震性も気がかりだったといいます。
そこで提案したのが、建物の一部を取り除いて家を小さくする「減築」です。4部屋あった個室を2階の2部屋にまとめ、1階は間仕切りを取り払って広いLDKにしました。2階には、三重窓の防音室とルーフバルコニーを設けました。防音室は、ギターやトランペットを思いきり演奏できる趣味の部屋です。

各ドアには猫用の出入り口、LDKには愛猫専用のスペースを設けて床暖房も入れたので、猫も快適に暮らせる住まいになりました。
ライフスタイルに合わせて減築し、趣味を楽しめる防音室のある住まいへ一新!
事例2|築60年・購入した中古戸建てを北欧スタイルに一新

お客さまが購入された中古戸建ては、築60年を迎えていました。家全体が古くなり、間仕切りの多い間取りも夫婦と子どもの暮らしに合っていませんでした。耐震性にも不安があったそうです。
そこで耐震補強と制震装置を組み合わせた耐震工事を行い、建物の強度を高めました。デザインは3Dパースで完成後の姿を確かめながら、希望の北欧スタイルに仕上げています。

北側で独立していたキッチンは、LDKの中心へ移しました。天井は屋根の形に沿って高くし、天井裏にあった梁を見せています。南側の減築部分には、LDKと段差なくつながるウッドテラスを設けました。家族の明るい暮らしを約束するような、現代に合った開放的な住まいに生まれ変わりました。
内外装を一新し、北欧スタイルの美しい住まいへ。減築部分には寛げるウッドテラスも
事例3|築60年・吹き抜けLDKと旧宅の欄間を生かした和モダンの家

築60年、約165㎡の住まいでお客さまが感じていた悩みは、冬の寒さと細かく仕切られた間取りでした。独立型のキッチンも含め、住宅の性能と間取りをまとめて見直したいと考えていたそうです。

まず、奥にあったキッチンを庭に面した南側へ移し、3部屋分の間仕切りを取り払って吹き抜けのある広いLDKにしました。中心にはアイランドキッチンを置き、奥にパントリーを設けています。
寒さ対策として断熱工事を実施。断熱性の高い樹脂製の窓に交換しました。また、瓦屋根を残して重厚感をそのままに、耐震補強も施しました。旧宅の欄間やガラス戸は玄関ホールに移し、以前の家の面影を受け継いでいるのもポイントです。
築60年の邸宅を吹き抜けのあるモダンなお住まいへ。庭に面したLDKで家事も愉しく!
3つの事例に共通する、築50年以上の戸建てリノベーションで押さえたいこと
上記の事例を踏まえつつ、築50年以上の戸建てリノベーションに共通する3つのポイントを押さえておきましょう。
1つ目は耐震性です。築50年以上の家は、新耐震基準(1981年6月以降の建築確認で適用)以前に建てられています。事例2と3では耐震補強を行いました。耐震診断で家の強さを確かめておくと、耐震補強の必要性を判断できます。
2つ目は工期です。3事例とも外壁や屋根を含む全体の改修で、1つ目の事例は150日、2つ目は162日、3つ目は140日と、いずれも5ヵ月前後かかっています。
3つ目は手続きです。2025年4月の法改正で、木造2階建ての大規模の修繕・模様替えでは、建築確認が必要になりました。壁や柱、屋根などの主要構造物の過半を改修する工事が原則対象となります。審査期間や申請費用も見込んで計画しましょう。
(参考)国土交通省「リフォームにおける建築確認要否の解説事例集(木造一戸建て住宅)」
築50年以上の戸建てリノベーションの費用と使える補助金

築50年を超える家のリノベーションは、工事の範囲が広がりやすく、費用も膨らみがちです。国や自治体の補助金を活用すれば、負担を抑えられる場合もあります。築50年以上のリノベーションにおける費用の考え方と、2026年秋の時点で使える制度についてお伝えします。
費用は建物の状態で変わる|予算オーバーを防ぐ考え方
住宅リフォーム推進協議会の調査(2025年)では、リフォームに実際にかかった費用の平均は全体で約405万円でした。これが築50年以上の住宅では約638万円と、平均の1.5倍を超えています。
リフォーム実施者で費用が予算を上まった人の22.6%は、構造部分の補修など想定外の工事を理由に挙げました。築年数が古くなると、解体して初めて分かる見えない箇所の傷みも想定されるため、予算には余裕をもたせておくと安心です。
こうした不安に備え、大和ハウスウッドリフォームの「住まいまるごとリフォーム」は定価制を採用しています。価格は家の広さと間取りで決まり、事前調査の範囲なら着工後の追加費用は発生しません。ただし、見えない部分の腐食や要望による追加などは別途かかる場合があります。
気になる方はぜひ資料をご請求 ください。
(参考)住宅リフォーム推進協議会「2025年度 住宅リフォームに関する消費者(検討者・実施者)実態調査 報告書」
国の省エネ補助金|2026年度分は締切間近、全面改修は2027年度事業も視野に
戸建てのリフォームでは、国の「住宅省エネ2026キャンペーン」のうち「みらいエコ住宅2026事業」「先進的窓リノベ2026事業」「給湯省エネ2026事業」の3つが使えます。
ただし2026年度分は締め切りが迫っています。申請予約が11月16日、交付申請が12月31日までで、予算に達し次第受付終了となる仕組みです。申請できるのは工事完了・引き渡し後なので、工期が短いものであれば間に合う可能性があります。
一方、5ヵ月前後かかる全面リフォームとなると難しいかもしれません。2026年8月の概算要求に「みらいエコ住宅2027事業」が盛り込まれており、2027年度も補助金事業が行われる可能性はあります。
ただ、実施の有無や補助額、対象となる着工時期は2026年9月時点で決まっていません。補助金適用を狙うなら、常に最新情報をチェックしておきましょう。
(参考)国土交通省住宅局「令和9年度 住宅局関係予算概算要求概要」
自治体の耐震改修補助|横浜市は旧耐震の木造住宅に最大115万円(一般世帯)
耐震改修には、自治体の補助も使えます。例えば横浜市では、2000年5月末以前に着工した2階建て以下・在来工法の木造住宅で使える制度が用意されています。建築士の耐震診断で、評点が1.0未満と判定された住宅であることも条件です。
補助の上限は一般世帯で115万円、住民税の非課税世帯で155万円です。さらに、ZEHレベルの省エネ改修を同時に行うと、最大100万円が加算されます。令和8年度分の完了実績報告は、令和9年2月26日が締め切りです。
これ以外の市区町村でも独自の補助を設けていることがあるので、お住まいの自治体の制度を確認してみてください。
築50年の戸建てはリノベーションか建て替えか|4つの判断の目安

建て替えとリノベーションのどちらが向いているかは、家ごとに異なります。建物の状態だけでなく、敷地の条件やライフプランも判断材料になるからです。ここでは、迷ったときに基準となる4点を順に紹介します。
目安1|建て替えると今より狭くなる、または建てられない敷地か
建築基準法上の道路に2m以上接していない敷地では、原則として建て替えができません。建ぺい率が現状の規定を超えている家も、建て替えると狭くなる可能性があります。
一方、建てた当時は適法だった「既存不適格」の家をリフォームする場合は事情が異なります。木造2階建ての戸建てで大規模の修繕・模様替えを行うときは、建築確認申請が必要になるとお伝えしました。
ただし、容積率や建ぺい率、高さ、セットバックに関しては、既存不適格のままでもよいという緩和措置が採られています。また、用途変更を伴わず特定行政庁が認めたものであれば、接道義務を満たさなくても大規模リフォームが可能です。
判断に迷うときは、まず自治体の建築指導窓口に相談しましょう。
(参考)国土交通省「大規模の修繕・模様替を行う既存不適格建築物への緩和措置」
目安2|基礎や構造の傷みがどこまで進んでいるか
リノベーションを選べるかどうかは、家の骨組みの状態で決まります。骨組みがしっかりしていれば、事例のようにリノベーションで間取りを大きく変えることもできます。耐震診断やインスペクション(建物状況調査)で、基礎や土台、柱の傷み具合を確かめてください。
診断や調査の結果、傷みが広い範囲に及び、補修費がかさむとわかったときは、建て替えの場合の見積もりと比較するのがおすすめです。
目安3|あと何年住みたいか、家族の暮らしはどう変わるか
築50年の家に「あと何年住めるか」は、築年数だけでは決まりません。どこまで補修し、その後どう手入れを続けるかで変わってくるからです。一人暮らしに合わせて家を小さくする、中古住宅を家族向けにつくり替えるなど、暮らしの変化から考えると判断しやすくなります。
子どもの世代に引き継ぐかどうかも、費用のかけ方の目安になります。この先何十年と引き継いでいくつもりなら建て替えも選択肢です。
目安4|補助金を差し引いた総額に、どれくらい差があるか
リノベーションと建て替えにかかる費用を横並びで比較したいなら、実現できる住宅性能(断熱性能・耐震性能)の条件をそろえたうえで、補助金を差し引いた総額で考えてみてください。
国の補助金は新築・中古どちらも利用できるものがある一方、自治体の補助金は自宅の省エネ化や耐震化を対象としているケースが多くなっています。築50年以上でリノベーション費用がかさんだとしても、手厚い補助金でカバーできる可能性もあるでしょう。
まとめ|築50年以上の戸建ても、今の暮らしに合わせて生まれ変わる
築50年以上の戸建てでも、リノベーションで暮らしやすさを向上できます。減築して暮らしに合ったサイズに見直したり、間仕切りを取り払って家族が集まれるLDKをつくったりと、方法はさまざまです。冬の寒さや動線の悪さといった日々の不満も、リノベーションで根本的に見直すことで解決できるかもしれません。
まずは、耐震診断やホームインスペクションで今の家の状態を知り、リノベーションなのか建て替えなのか、プロの意見も交えながら検討しましょう。
大和ハウスウッドリフォームでは、対面もしくはオンラインでのリフォームご相談を承っています。築50年を超えた自宅をどうするかお悩みなら、お問い合わせフォーム からお気軽にご連絡ください。