寒い季節、窓ガラスがびっしょり濡れて、拭いてもすぐにまた水滴がつくことはありませんか。窓まわりのゴムパッキンやカーテンに黒いカビが出てきて、困っている方もいるかもしれません。こうした結露は、窓や壁の断熱性が足りないことで起こります。

 

この記事では、断熱リフォームで結露を根本から減らす方法を紹介します。併せて、費用の目安や補助金、施工事例もお伝えするので、結露対策をお考えの方は参考にしてください。

 

結露はなぜ起こる?表面結露と内部結露の違いと、断熱リフォームが根本対策になる理由

結露には、窓ガラスやサッシの表面に水滴がつく表面結露と、壁の内部で起こる内部結露の2種類があります。

 

表面結露は、窓の表面温度が露点温度(空気中の水蒸気が水滴に変わり始める温度)を下回ると起こります。室温20℃・湿度60%なら露点は約12℃です。

 

2025年4月から新築住宅での適合が原則義務化されている「省エネ基準」の家でも、冬に逃げる熱の約4割は窓などの開口部からという試算があります。熱が逃げやすい窓は室内側が冷えやすくなるため、結露は窓に集中しやすいのです。

 

内部結露は、室内の湿気が壁の中に入り、冷えた部分で水滴になる現象です。断熱材の不足や防湿層がないことが原因となります。結露によって壁内の湿度が高まると、木材が腐って柱や土台を傷めるおそれがあります。

 

どちらも露点を下回る冷えた部分で起こるため、断熱リフォームで室内の冷えを抑え、壁の中に湿気を入れないことが対策の基本です。

 

(参考)一般社団法人日本建材・住宅設備産業協会「住宅各部位における熱の出入り割合」

(参考)国土交通省「断熱等性能等級における結露の発生を防止する対策に係る内部結露計算等の取扱いについて」

 

結露対策に効く断熱リフォームの種類と効果|マンションでできる工事も解説


断熱リフォームは窓の対策と壁・床・天井の対策に分かれます。悩んでいる結露の種類に合わせて、講じるべき対策が異なります。なお、マンションでは管理規約で個人が工事できる範囲が決まっているため、施工可否もあわせて確認してください。

内窓設置

内窓は、今ある窓の内側にもう1枚窓を取り付ける方法です。2枚の窓の間に空気の層ができ、外の冷気が室内側のガラスまで伝わりにくくなります。室内側のガラスが露点より冷えにくくなるので、窓の表面結露を減らせます。壁を壊さずに取り付けられ、工期や費用を抑えられるのもポイントです。

 

内窓を選ぶときは、サッシと窓ガラスの性能に注目してください。熱を伝えにくい樹脂サッシに、特殊な金属膜で熱を反射するLow-E複層ガラスを組み合わせたものなら、結露を抑える効果がより高まります。

 

マンションの場合も、室内側に取り付ける内窓は専有部分として扱われ、管理組合に届け出れば工事できるケースが多いでしょう。

外窓交換・ガラス交換

外窓交換は、サッシごと新しい窓に取り替える工事です。古いアルミサッシは枠そのものが冷えやすいため、ガラスだけでなく枠にも結露が生じがちです。既存サッシの上から新たなサッシを被せるカバー工法なら、外壁を壊さずに断熱性の高い樹脂サッシへ替えられます。

 

ガラス交換は、サッシを残して窓ガラスだけを断熱性の高いものに替える方法です。費用は抑えられるものの、サッシの断熱性は変わりません。アルミサッシの結露にも悩んでいるなら、樹脂サッシへの外窓交換を選ぶとよいでしょう。

 

マンションのサッシや窓ガラスは、国土交通省のマンション標準管理規約で共用部分とされています。多くの場合、管理組合の承認や細則に沿った手続きが必要となるため、内窓設置に比べるとハードルは高いでしょう。

 

(参考)国土交通省「マンション標準管理規約」

壁・床・天井の断熱改修

壁・床・天井の断熱改修は、壁の中や床下、天井裏に断熱材を入れて、家全体を断熱材で包むように施工する方法です。外の冷気が室内に伝わりにくくなり、壁や床の表面も冷えにくくなります。

 

ただし、断熱材を入れるだけでは内部結露は防げません。湿気が壁の中に入れば、断熱材より外側の冷えた部分で水滴に変わってしまうからです。湿気を止める防湿層、すき間をふさぐ気密施工、湿気を外へ出す換気までセットで計画しましょう。

 

よく使う部屋だけを断熱する部分断熱改修もあります。使用頻度が高い部屋を中心に改修範囲を限定することで、全体改修に比べて費用を3分の1〜2分の1程度に抑えられる場合もある でしょう。

 

なお、マンションの外壁や構造体は共用部分のため、専有部分である室内側に断熱材を足す方法が主流です。

 

(参考)国土交通省「部分断熱改修のすすめ」

 

断熱リフォームの結露対策にかかる費用と使える補助金

結露対策の断熱リフォームは、窓1ヵ所から家全体まで規模がさまざまで、費用にも幅があります。国の補助金のほか、自治体独自の補助制度を使える場合もありますが、いずれも申請期限や予算の上限が設けられています。

窓の断熱リフォームにかかる費用の目安

国の「先進的窓リノベ2026事業」の補助単価から、窓の断熱化にかかる費用を確認しましょう。補助単価は、国が想定したリフォーム工事の一般的な費用の2分の1以内になるよう設定されています。

 

例えば戸建てで、中サイズの窓にSSグレードの内窓を付けると、補助額は5.8万円。工事費は11.6万円以上と逆算できます。同じ条件でカバー工法の外窓交換なら、補助額13.8万円に対して工事費は27.6万円以上が目安になります。

 

ただし、これはあくまで参考値です。実際の費用は窓の状態や取り付け条件によって変わります。必ず現地を確認してもらったうえで見積もりを取りましょう。

 

(参考)環境省「先進的窓リノベ2026事業の概要」

 

国の補助金|先進的窓リノベ2026事業とみらいエコ住宅2026事業

窓の断熱には「先進的窓リノベ2026事業」が使えます。補助の上限は1戸あたり100万円で、内窓はSグレード以上の製品が対象です。

 

壁や床も含めた家全体の断熱なら「みらいエコ住宅2026事業」も使える可能性があります。2016年以前に建てられた住宅が対象で、上限は建築時期と工事内容に応じて40万〜100万円となります。同じ窓を両方の制度で申請することはできません。

 

どちらの制度も、手続きはリフォーム会社が行います。本申請ができるのは工事が終わって引き渡しを受けた後で、締切は2026年12月31日です。2026年の制度を使うには年内に工事を終えなければなりません。

 

予算の枠を先に確保しておく予約申請の受付は11月16日までです。予算が上限に達すると期限前でも受付が終わりますが、予約しておけば予算枠を確保しておけます。ただし、予約した場合も年内に工事を終える必要がある点は注意しましょう。

 

(参考)先進的窓リノベ2026事業【公式】

(参考)みらいエコ住宅2026事業【公式】

 

自治体の補助金|東京都・横浜市の制度と申請期限

東京都は「既存住宅における省エネ改修促進事業」で、窓やドアの断熱改修を助成しています。上限は1戸あたり200万円で、防犯性能も備えた断熱窓を選ぶと300万円まで上がります。国の補助金と併用できるのも、この制度の特徴です。

 

都の制度を利用するときは、リフォーム会社と契約する前に事前申込を済ませておかなければなりません。交付申請は事前申込から1年以内に行い、受付期限は2029年3月30日です。

 

横浜市は「既存住宅断熱改修補助制度」を実施しています。市内の戸建ての自宅を断熱改修して住み続ける場合、申請は2026年11月30日までで、工事は2027年2月28日までに終える必要があります。実績報告の期限は、交付決定の通知で個別に示される仕組みです。

 

(参考)クール・ネット東京「令和8年度 既存住宅における省エネ改修促進事業(高断熱窓・ドア・断熱材・浴槽)」

(参考)横浜市「令和8年度 既存住宅断熱改修補助制度」

 

断熱リフォームで結露・寒さを改善した施工事例

大和ハウスウッドリフォームでは、「住まいまるごとリフォーム」に合わせて断熱改修も行っています。リフォームによって結露や冬の寒さがどう変わったのか、戸建ての3つの事例を紹介します。

築37年|高性能サッシへの交換と断熱工事で結露がなくなった事例


築37年、約142㎡の2×4住宅では、住まい全体のリフォームにあわせて、悩みの種である結露を改善したいというご要望がありました。そこで既存の窓を高性能サッシに交換し、断熱工事もあわせて実施しました。工事後は窓や壁から熱が逃げにくくなり、お悩みだった結露が見事になくなったのです。暑さ・寒さの影響も受けにくい、年中快適な住まいに生まれ変わりました。

 

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築32年|1階・2階の全窓に内窓を付けて寒さを改善した事例

 

築32年、約92㎡の住まいでは、冬の室内の寒さを改善したいというご要望をいただきました。そこで断熱工事に加えて、1階・2階のすべての窓に内窓を取り付けました。既存の窓の内側にもう1枚窓を足して空気の層をつくり、家じゅうの窓から冷気が伝わりにくくなったことで、冬も結露を心配することなく、暖かく過ごせる住まいに生まれ変わりました。

 

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築48年|基礎・壁・屋根の断熱と耐震補強を同時に行った事例

 

築48年、約200㎡の住まいでは、耐震性とともに冬場の寒さが気がかりでした。そこで、制震装置を搭載した耐震補強とあわせて、基礎・壁・屋根に断熱工事を施しました。窓の対策だけでなく、家を包む基礎や壁、屋根まで断熱したことで、日射熱や外気の影響を受けにくい住まいを実現しています。

 

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まとめ:断熱リフォームで結露が起きにくい住まいに

結露には、窓などの表面に出る表面結露と、壁内に現れる内部結露があります。どちらも露点を下回る冷えた部分で起こるため、拭き取りや換気だけでは根本的な解決になりません。内窓や外窓交換、壁・床・天井の断熱改修で、外気による影響を抑えることが結露対策につながります。

 

どの工事が合うかは、結露が出ている場所や住まいの状態によって変わります。補助制度が使えるかどうかも含めて、まずは大和ハウスウッドリフォームにご相談ください。

 

断熱リフォーム|大和ハウスウッドリフォーム株式会社