120平米以上のリノベーション事例をご紹介します

日本の住宅事情は「広さ」の点から考えれば、海外と比べてあまり良くないと聞いたことがあります。その状況は欧米人に「日本の家はウサギ小屋」と揶揄されることもあるとか。言われる側としては面白くありません。
しかし、そんな中でも広い家は確かにあります。120平米を超える家もかなりあるのです。
ところで、そのような広い家のリノベーション事情は一般の家とは少し勝手が違います。
そこで、ここでは120平米以上の家のリノベーション事例と、広い家だからこそ可能なリノベーションについて紹介します。
120平米以上のリノベーション事例
まずは120平米以上のリノベ事例を紹介しましょう。
一般的な家よりも広いのですが、どのような家があるのでしょうか。
和風建築の「和」の部分を残した和モダンな二世帯住宅の事例
こちらの住宅は伝統的な和風建築を和モダンな住宅に改装した事例です。
年月を経て風格を現わす欄間や鴨井などの部分を磨き上げ、立派な装いを復活させています。
それでいて広いリビングを作っていることから、現代的な生活も可能。スタイリッシュな空間で心地よい時間を過ごせる家となっています。
また、和風建築にある押し入れは洋風建築にはあまり似合いません。しかし、この家は押し入れ部分を作業スペースとして活用できるように改装。家にいながらにしてテレワークなども可能な環境を実現しています。
古い和風建築ならではの欄間が磨かれ、和モダンの空間として生まれ変わっています。サッシも大型になっていて、リビングは非常におしゃれです。
キッチンのスペースです。リビングで多く使われた木材に合わせた配色がスタイリッシュな雰囲気を醸し出しています。また、キッチンが対面型になっていますので、家族とのコミュニケーションも取りやすくなっています。
押し入れを再利用した作業スペースです。
パソコンでの作業も可能なため、テレワークなども可能となっています。
間取り図を見て分かるのは、1階部分の六畳間2つと廊下のスペースを合わせて広いリビングダイニングを作っていることです。
増築して二世帯住宅にした事例
こちらは増築をして二世帯住宅にリノベーションをした事例です。
特徴的なのは家族全員分の個室があること。プライバシー保護に配慮した住宅と言えます。部屋を増やすためには、それなりの床面積がないと作ることができません。その点、120平米以上の家であれば、問題無く部屋を増やせられます。
リビングダイニングキッチンです。広く明るく作ってあり、キッチンカウンターから全体を見渡すことも可能です。家族の会話も弾むのではないでしょうか。
個室の1つの様子です。2面に窓があるので明るい空間となっています。
増築して個室を作っている点がこちらの家の特徴。プライバシーに配慮した間取りです。
小さい部屋を繋げてリビングダイニングにしたリノベーション
元々は小さい部屋が連続する家でした。この家は、その複数の部屋を繋げて広いLDKに作り替えたリノベーション事例です。
特徴的なのは3つの部屋を繋げている点です。一般的には壁の量が減ると耐震性に問題が出て来ますが、この住宅はその点までクリアしながらリノベーションに成功しています。
写真でも分かりますが、リビングには筋交いが出ています。耐震性を確保しながらのリノベーションであることが分かります。
なお、住宅の強度は窓の配置によっても変わります。大きな窓を備えつつ、建物の強度を確保している点も大きな特徴と言えるでしょう。
左側にあるのが筋交いです。耐震性の確保のための非常に重要な部材です。
また、このような構造部材をインテリアに活かしているのも、この住宅の特徴と言えるでしょう。
キッチンの様子です。リビング部分の窓からの光が入り、キッチンの明るさが確保される設計となっています。
対面式キッチンはコミュニケーションが取りやすいのがメリットなのですが、窓を配置することによって明るくしています。これにより調理の時間も楽しめるのではないでしょうか。
広い家だからこそ可能なリノベーション
広い家は一般の家よりもスペースに余裕がありますので、一般の家で難しいことでも簡単にできる場合が少なくありません。
では、どのようなことが可能となるのでしょうか。
ここでは広い家だからこそ可能なリノベーションを紹介します。
充実した二世帯住宅が造れる
一軒の家を二世帯住宅にする場合、スペース的な余裕が失われるケースが少なくありません。と言うのも、浴室やキッチンなどのスペースを二重に持つ必要があり、面積的に減ってしまうからです。これらのスペースを二重に持つと、キッチンや浴室以外のスペースが狭く感じられることでしょう。
その点、広い家を二世帯住宅にする場合は、そもそも家が広いので、スペース的には余裕が取れます。確かに、浴室やキッチンなどのスペースは二重に持たなければいけないでしょうが、それでも余裕があるのです。
その結果として、双方の世帯のスペースで面積的な余裕ができるため、充実した二世帯住宅となります。
広い部屋を造りやすい
リノベーションでは間取りまで変えることが少なくありません。良い例が2つの部屋の間仕切り壁を撤去して大きな部屋に変えること。六畳間2つを合わせて広いリビングを作る例をよく見かけます。
ところで、家にもよりますが、このようなリビングを作ることが難しい場合が案外あります。そもそもの広さが少ないので、広いスペースを作りにくいのです。
その点、120平米以上の家であれば部屋が余裕を持って広くできます。
趣味の部屋を造りやすい
広い家は趣味の部屋も造りやすいです。
例えば、ピアノの演奏を趣味にしている人であればグランドピアノを置くこともできるでしょうし、ドラムセットを置いて叩くことも可能です。
また、車を趣味にしている人はビルトインガレージなども作りやすいと思います。
このように、スペースに余裕があれば趣味の部屋としても利用が可能。余暇の楽しみが増えるのです。
大きい吹き抜けを作っても余裕がある
吹き抜けがあると空間が上の方向に広がるので、室内が非常に広く感じられます。また、上の階の窓からの採光ができると非常に明るくて開放感の溢れる空間となります。
しかし、それまで広い吹き抜けは、ある程度大きな家で無ければ実現が困難です。あまり大きくない家であれば、広く感じることも少ないからです。
その点、120平米以上の家であれば大きな吹き抜けを作っても余裕があります。
リビングの配置と上手く組み合わせれば、明るくて開放感の溢れる空間ができることでしょう。
収納を充実させられる
収納を充実させられる点も大きな家のメリットです。
一般的な家では押し入れをウォークインクローゼットにする程度となるでしょうが、広い家の場合はウォークインシューズクロークを作ることも難しくはありません。
また、大きな家でスキップフロアやロフトを作るのであれば、収納が更に充実します。サーフボードのような大きなものでも容易に収納できるので重宝することでしょう。
120平米以上の家であれば、これらの収納が実現できます。利便性の高い家になるのです。
まとめ
120平米以上の家のリノベーションについて取り上げました。また、広い家だからこそ可能なリノベーションについても取り上げました。広い家のリノベーションの魅力が再認識できたことと思います。
リノベーションは価値を上げる改装と言えますが、家が持つ面積的な余裕によって可能となることが異なります。前に挙げた事例以外にも可能なことがありますので、ぜひとも検討してよいリノベーションとしてください。
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