リビングは家族が集まる部分なので、家の中でも特にこだわりたい箇所であると思います。

例えば、凝った素材のフロア材、空気環境を良くする壁材など、こだわれる部分が多いからです。

しかし、リビングのリノベーションは意外に難しく、慣れた人でない限りは「雲を掴む」ようにも思えるかも知れません。そのため、具体的な事例が検討の際に非常に参考になります。

そこで、ここではリビングのリノベーション事例を取り上げ、リビング空間の作り方を紹介します。

リビングのリノベーション事例

まずはリビングのリノベーション事例を紹介しましょう。

具体的なイメージをする上でのヒントとなるでしょう。

デザイン性を追求したリビングの事例

デザイン性に優れたリビング

この家のリビングはデザインを重視した事例です。

階段をスケルトン化して開放感とデザイン性を両立。しかもシックな色調とすることによって落ち着いた雰囲気を作りだしています。

また、窓が大きいことも特徴的です。庭のグリーンが展望できるように作ってあり、開放感と共にゆったりとした雰囲気を楽しめることでしょう。

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縦方向にゆったりとした空間を持たせたリビングの事例

ゆったりとした雰囲気のリビング

このリビングは天井を取り去って勾配天井を作り出したケース。縦方向に延びているため、広々とした空間を実現しています。露出している柱や梁も印象的で面白くもあります。

ちなみに、このリビングは2階に設けたもの。窓から見る景色は絶景です。

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スキップフロアを取り入れたリビングの事例

スキップフロアがあるリビング

スキップフロアは縦方向への空間を広げる上で有効です。視界が横方向だけでなく、斜め上にも広がるので開放的に感じます。

また、スキップフロアは収納にも便利。中二階の下に収納を設けられるので、大きな物でも片付けられます。

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リビング空間を作るポイント

ここでは、リビング空間を作るポイントについて代表的なものを取り上げて解説します。

デザインのコンセプト・テイスト

デザインのコンセプトとテイストは雰囲気作りにおいて非常に重要です。そのため、順番としては最初の段階で検討するべきでしょう。

順序としては、コンセプトでデザインの方向性を決めて、どのようなテイストにするかを具体的に決めます。

その上で全体のコーディネートを検討しましょう。

なお、次から取り上げる色や素材などはコンセプトとテイストによって決まります。

色調

色調も大切です。

リビングの場合には家族が集まる場所なので、落ち着ける色がオススメです。

良い例がシックな色。モノトーンやアースカラーなどが良い例です。落ち着ける色でまとめるのが良いでしょう。

なお、色は組み合わせによっても見え方が違って来ます。きつい印象にもなりかねないので注意が必要です。

素材

素材はリビングの雰囲気を決める上で重要です。

例えば、木材は温かい雰囲気を持ちますし、金属やコンクリートはシャープで冷たい雰囲気を醸し出します。

前段階で決めたテイストに合わせて素材を決めましょう。

広さ

広さは余裕がある方がベターです。というのも、開放感は広さによって演出できるからです。

さて、広さに関しては横の広がりだけでなく、縦の広がりも検討するべきでしょう。

なお、縦の広がりの演出のためにはスキップフロアも面白いです。

採光

心地よいリビングを作るためには「明るさ」の確保が非常に大切です。

明るさでも望ましいのが自然光。そのため、採光が非常に重要になります。

さて、採光のためには窓の配置の検討が欠かせません。ただし、窓の配置は建物の強度にも関係します。デザインの検討と共に、物理的に問題がないかの確認が必要となるでしょう。

照明

光は雰囲気作りにおいて非常に重要なのですが、これは昼間だけではありません。夜間であっても重要なのです。

さて、夜間の明るさは照明がメインの役割です。また、夜間は照明器の配置だけでなく、光の色も検討するべきでしょう。

生活動線

生活動線は効率的に動く上で重要です。

LDKにする場合などはキッチンまわりでの配慮が必要となるでしょう。

例えば、ペニンシュラ型のキッチンを採用する場合には、移動する方向が左右のどちらが多そうであるかを検討すべきです。

なお、生活動線への配慮が不適切であった場合には動作のロスが生じるかも知れません。

空調

空調は室内の空気環境を良くするために必要です。

空気がよどんでしまうと、カビの被害を受けることもあるからです。

空調設備の代表例が換気扇やシーリングファン。空気の流れを考えることが重要です。

また、空調と併せて考えたいのが冷暖房。気温を効率的にコントロールできる位置を決めることがポイントとなるでしょう。

収納

収納というとウォークインクローゼットなどが連想されるかも知れませんが、リビングのスペースも有効活用するべきです。壁面を使って造作の収納を設けると良いでしょう。

なお、造作家具はデザインのコーディネートがしやすいです。床材と合わせれば、おしゃれな空間になるでしょう。

コーディネート

デザインはコーディネートを考えながらするべきでしょう。

コーディネートのポイントは色と素材。先にも挙げましたが、それぞれの特徴を生かして合わせることが必要です。

例えば、木材を多用した場合にはホワイト系の色を使用したり、金属素材を使う場合にはモノトーンにする…といったイメージで組み合わせると良いでしょう。

バリアフリー性

バリアフリー性は「年を取ってからで良い」と思うかも知れません。

しかし、年月は早く過ぎ去ってしまうので、最初からバリアフリーまで考えておく方が得策です。

例えば、段差解消や防滑などの処理は転倒防止のために必要。しかし、これらを改造でまかなうのは困難。最初から検討しておいた方がベターでしょう。

書斎コーナーやキッズコーナーなど

面積的に余裕があるのであれば、リビングの一角に書斎コーナーやキッズコーナーを設けるのも良いでしょう。

書斎コーナーはテレワークの際に役立ちます。オンとオフの切り替えもしやすいので、おすすめです。

また、キッズコーナーは子供に目が届きやすいメリットがあります。

間仕切りの設置

例えば、可動間仕切りを使えば、簡易的ではありますが、間取りを変えることも可能です。

作業スペースなどが欲しいときなどは便利です。

テーブルやソファーなど

テーブルやソファーなども、あらかじめ決めておくと良いでしょう。

これは採光と関係するためです。明るい場所で過ごすためには窓から入る光を計算に入れるべき。そのためにはテーブルやソファーなどを窓に合わせることが必要です。

テレビやオーディオなど

テレビやオーディオなどの配置もあらかじめ決めておく方がベターです。

これは空間演出のために重要だからです。また、配置を間違ってしまうとデッドスペースを作ってしまう場合もあり得ます。テーブルやソファーと同時に決めておくことが必要でしょう。

コスト

家づくりではコスト計算が非常に重要です。

さて、リビング作りにおいてもコストを計算しなければいけません。フロアなどの資材だけでなく、空調設備や調度品についても考えておくべきでしょう。



まとめ

リビング作りについて事例から挙げてみました。

リビング作りの具体的な方法がイメージできる人もいることと思います。また、自宅の改装のヒントを得た人もいることでしょう。

リビング作りのポイントは前述の通り、いくつもの項目があるのですが、リビングへの採用にはベストな組み合わせを考えなければいけません。より良いリビング作りのため、重要項目に優先順位を付けて臨みましょう。